斜線堂有紀氏のキネマ探偵カレイドミステリー 会縁奇縁のリエナクトメントを読んだ。本シリーズは3部作で終了していたと思っていた。少なくとも引きこもっていた嗄井戸の物語は一応の決着が着いていたはずだ。しかし、著者のあとがきによると相棒である奈緒埼の物語にはまだ終わっていなかったので、いつか続きを書きたいと思っていたようだ。そういうわけで、本作はこのシリーズの正統なる第四巻目となる。本書は短編集で6作収録されており、奈緒埼は結局1年留年して、5年かかって大学を卒業し、その後何をしたのかまでが語られている。前巻と同様に映画の小ネタをいろいろ詰め込んだミステリーになっていてるのが本書の特徴だ。大学在籍中…