栃木県の石材「大谷石」 奥鬼怒の温泉に向かう途中、「大谷」なる地名を目にしました(残念ながら「おおたに」ではなく「おおや」です)。「ここがあの大谷石(おおやいし)の産地か」と思い感慨にふけっていると、次に「大谷資料館」なる看板を見つけました。地質の学芸員をしていた者として「行かない」という選択肢はありません。 大谷資料館の入り口 大谷石は、宇都宮市大谷町周辺で採取される石材名で、多孔質の緑色凝灰岩(グリーンタフ)のことです。今からおよそ1500万年ぐらい前の火山活動で噴出した火山灰などが海底に堆積してできた岩石で、山陰から北関東、東北、北海道に広く分布しています。 大谷石の石切り場の跡 中でも…