七十二候で『大暑』の節季末候は古来から大雨の時期だというけれど…… 七十二候では8月2日から7日までは「大雨時行(たいうときどきふる)」とされている。意味は「激しい夕立が降り、乾いた大地が潤される」だ。 二十四節季と組み合わせたうえで、現代語訳すれば「一年でもっとも暑い時期であるとともに、大雨も降りやすい時期」ということになる。 そんな暦を見ながら私は、二十四節季にしても七十二候にしても、これらの農耕暦が編纂された時代と現代とでは決定的に「暑さ」や「大雨」の基準が違っているのではと考えてしまった。 当時は“しのぎやすい暑さ”と “耐えられる程度の大雨” が暦作りの基準だったのではないだろうか。…