「あま」と「あめ」は、共に、「天」「天界」「天運」「和上」「中心」を意味する言葉で、ヲシテ文献にはよく使われます。「あま」は「あまつ(天津)」や「天照らす」云々と掛かる言葉として、「あめ」は「あめつち(天地)」や「天が下」云々などと続く言葉に慣例があります。父音が「空」である「あま」と父音が「水」である「あめ」に、明確な区別があるかというと何処か曖昧としてつかみ所がありません。このテーマは、追々掘り下げてみたいのですが、興味深い点をいくつか取り上げておきましょう。 ①「天地」というように「地(界/上)」と対となる言葉であるのに「あめ」単独(少数例で「あま」)でも、「天地」を意味することがある。…