●歌は、「大野山霧立ちわたる我が嘆くおきその風に霧立とわたる」である。 太宰府メモリアルパーク(16)万葉歌碑(山上憶良) ●歌碑は、太宰府市大佐野 太宰府メモリアルパーク(16)にある。 ●歌をみていこう。 ◆大野山 紀利多知和多流 和何那宜久 於伎蘇乃可是尓 紀利多知和多流 (山上憶良 巻五 七九九) ≪書き下し≫大野山(おほのやま)霧(きり)立ちわたる我(わ)が嘆くおきその風に霧立ち渡る (訳)大野山に今しも霧が立ちこめている。ああ、私の嘆く息吹(いぶき)の風で霧が一面に立ちこめている。(「万葉集 一」 伊藤 博 著 角川ソフィア文庫より) (注)大野山:大宰府背後にある四王子山 (注の…