ミステリ小説家
ショートショート小説を書いてみました。 「読んだら最後、小説を書かないでいられなくなる本」(太田忠司)を読んで、その内容に触発されたので。 タイトル 頭を食べる帽子 頭部が突然なくなってしまう事件が起きた。 野球観戦から帰宅しようと、電車にのった人が、その頭部がなくなってしまうのだ。 首なし死体になり、首の断面から血を吹き出して死んでしまう。 電車の中は、その首なし死体をみた人間でパニックになった。 恐怖のあまり逃げ惑う乗客が、改札口に押し寄せて、押しつぶされる被害者が出た。二次被害で多くの人が怪我をした。 そんな事件が、日本全国で発生した。 その首なし事件に共通しているのは、その死体の横には…
僕はよく、小説を書くためのワークショップや大学での講義で参加者や学生のひとりを指名し、即興で思いついた「動詞」を言ってもらいます。それからまったく別のひとに「名詞」を言ってもらいます。 (太田忠司 『読んだら最後、小説を書かないではいられなくなる本』) これまで漫画やアニメに登場する師匠キャラの名セリフを取り上げる『架空賢者の名言 スーパーヒーローを育てた“心のビタミン”』を連載し、おかげさまでご好評をいただいてきましたが、このブログの読者様からのアクセスを分析してみたところ、以前書いていた「作家デビュー」にも、けっこうニーズがあることが分かりました。 そこで、これからは『架空賢者』の連載を続…
遺品博物館 (創元推理文庫) 作者:太田忠司 東京創元社 Amazon その人の物語を宿す遺品を収蔵する遺品博物館 学芸員の吉田・T・吉夫が収蔵品の選定に訪れ秘められた謎を解き明かしていく
喪を明ける (徳間文庫) 作者:太田忠司 徳間書店 Amazon 震災疫病の後大きな災害で首都圏を失った日本 混乱の中幼い娘を失い離婚して父卓弥が一人暮らす実家に戻った優斗 靴職人の父元漫画家の息子それぞれの暮らしの中のエピソード 卓弥の妻であり優斗の母である夏美の死へのわだかまり どれもあからさまではないけれどじんわりと心に重い 義母その後 ダンナ兄弟で病院へ 面会と医師との面談 医師に個人的見解ではあるけれど年齢と胃瘻処置による感染症の危険を考慮すると強くは進めないとのこと 衰弱期の入口に来ているけれど少しずつ経口摂取に取り組む方が良いと 見た感じ前回の面会よりも回復しているようでダンナの…
超遅読のゆきです。どうしても寝る前の少しの時間で読むので遅くなりがち…。 で、今回読み終わったのはこちら↓ 「遺品博物館」著・太田忠司 太田忠司さんは履歴もある方なのですが、実は初めましての作家さんです。 ふと本屋さんに立ち寄った時に目に入ったこちらの作品、タイトルと装丁が気になったので手に取ってみました。 短編集は個人的に手に取りやすく、さくさく読めるので好きです。 一編目〜七編目 亡くなった方の遺した遺品。 その遺品を回収して博物館に展示する「遺品博物館」なる物が作中には存在します。 そこから派遣された学芸員の吉田・T・吉夫。 彼が遺品を鑑定して彼がこれ、と決めたもの一つを回収して遺品博物…
名古屋駅西 喫茶ユトリロ 龍くんは食べながら謎を解く (ハルキ文庫) 作者:太田忠司 角川春樹事務所 Amazon シリーズ3作目。 名古屋の地名や名古屋めしが色々出てきて地元民にはそれだけで楽しい。 でもここまでの名古屋弁を喋る人いくらお年寄りとはいえまだいるのかな? そして太田先生の名探偵はいつも苦悩するのよね。
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麻倉玲一は信頼できない語り手 (徳間文庫) 作者:太田忠司 徳間書店 Amazon 死刑が廃止されて近未来の日本で最後の死刑囚へのインタビュアーに指名されて孤島の特別拘置所に赴いたライター。 そこで語られるおぞましい殺人の記録。怪しい関係者。 違和感にはちゃんと理由がある。ミステリです。 やめ時はいつだ? 肩と背中の痛みはだいぶ良くなってきて前のように激痛が走ることもない。 整形外科の方はいっぺんうっかりすっぽかしちゃったのをきっかけに先週あたりから行っていない。 まだふとした拍子に肩から指先までがしびれてピリピリするので鍼灸院の方はなんとなく通い続けているのだけれど もうこの辺までかなぁ?と…
未来製作所 作者:太田 忠司,田丸 雅智,北野 勇作,松崎 有理,小狐 裕介 幻冬舎 Amazon ショートショートに落ちの意外性を求めるならちょっと物足りないけどショートストーリーとして読むならそれぞれ面白い。
和菓子迷宮をぐるぐると 作者:太田 忠司 ポプラ社 Amazon 超理系で物理学で大学院に行く予定だった河合涼太は和菓子の対数美的曲線に出会い進路変更して製菓学校に進む。 最初この主人公軽薄で自己中なやつなのかと思ったのですよ(太田忠司がそんな主人公を書くわけはないのだけれど) 率直で前向きでいいやつでした、変わり者だけど。 周りを囲む女子たちもそれぞれ描き込めそうだけど中国人のティンさんが和菓子を極めようとしている姿がいい ミステリ要素はあまりない。