自分を探しに、男は朝日に向かい歩き出す。 真っ直ぐ進めど見当たらず。 更に走れど見当たらず。 一日探したが、あるのは背中をじりじり熱する夕日のみ。 見つからないことを嘆き、男は顔を落とす。 男はやっと見つけたようだ。彼の影を。 私は音を見ると形が色づく。 時間は自在に流れるものであり、そこに何か別の気配すら見出す。 一見既知のこの世界は、私にとって絶えず変形し続ける生き物である。 ここは、そんな私のろ紙で世界というコーヒーを濾して表した世界を描き出す場所。 スチームパンクの世界とクオリアを交えながら、光の射す部分で色が変わるモルフォチョウのごとく、私自身も変形していく。 作品を描くのは、問題を…