私が好きな香りは ベタなところで 薔薇 他にも 金木犀に似ているようで 私にとっては 思いっきり 別物の ミモザとか さまざまある 好きな香りの中で ちょっと特別なのが 桐の花の 香り 桜の季節のすぎる 五月あたりから 花を咲かせはじめる 昔の家の庭には 一本は植っていたという 桐の木 女の子が生まれると 桐の苗を植えるのが慣わしと 聞いたことがあって 成長の早い桐の木は 女の子が年頃になる頃には 大木に成長し 嫁入り道具に 生まれ変わる 実家の庭にも 巨大な桐の木が植っていた (実家はすごい田舎だったので、土地だけは広かった) 父には 姉妹が 何人もいたけれど 誰のためにも 切り倒されずに …