写真家 1903〜1942
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戦前の写真界を代表するリアリズム写真の先駆者。
レンズを通しての写真の他に、フィルムや印画紙による写真表現の拡大も試み、初期ピクトリアリスムからストレートフォトグラフィ、フォトモンタージュ、スナップ、ルポタージュ、構成主義、新即物主義、シュールレアリスムに及ぶまで多彩な作品を残す。
関西の前衛的な写真集団、丹平写真倶楽部(1930創立)のリーダー格でもあり、その倶楽部にていち早くバウハウスなどの前衛運動の資料を直輸入し、翻訳して会員に説明するという啓蒙家でもあった。
かつて写真の未来を予言して「其芸術としての立場は恐らく余り進歩しますまい」と語っているが、その仕事は土門拳、森山大道をはじめ多くの写真家に影響を与えている。
代表作の多くは戦火によって焼失している。
「安井仲治とは、写真そのものなのです」 森山大道