将棋界で、対局中に将棋ソフトを参照していたという疑惑騒動が世を賑わせたのはついこの間のことである。疑義を抱かれた某九段はさぞや悔しい思いをされたことだろう。 本書は、あの騒動事件とは全く次元が異なる。だが、将棋を題材にした小説。 将棋ソフトに関連した小説として一足早く「ポンツーン」(2015年12月号~2016年8月号)に連載され、後に加筆修正されて、単行本が 2016年12月に刊行された。 本書は、将棋ソフトと棋界の名人との対決をクライマックスとし、そこに至るプロセスを扱っている。 既にコンピュータ・ソフトとその道におけるトップクラスの人間との対決は、チェスの世界、囲碁の世界では実現している…