小田切進 編『現代日本文芸総覧』全四巻(明治文献、1968 - 73) たとえばプロレタリア文学史を読んでいると、『種まく人』『文芸戦線』ほかの雑誌名が頻繁に出てくる。どんな人たちが書いていたのだろうか。第一巻に目次がすべて出ている。たとえば新感覚派について読んでいると、『文芸時代』という雑誌名が出てくる。横光利一・川端康成のほかには、どんな人たちが書いていたのだろうか。第二巻に出ている。 『朝』には尾崎一雄のほかだれが。『驢馬』には中野重治と堀辰雄のほかだれが。『青空』には梶井基次郎のほかだれが。『白痴群』には中原中也のほかだれが。いずれも目次がすべて第二巻に出ている。 日本現代文学に足跡を…