彦根城中堀の南側に面している辺りは、中級武士の屋敷が立ち並んでいたところです。そこに、旧鈴木屋敷長屋門が残されています。 旧鈴木屋敷長屋門 旧鈴木屋敷長屋門は、彦根城の中堀に面した第三郭に建っています。かつて当地一帯は300石以上の中級武家屋敷が広がっていました。天保7年(1836)に城下町を描いた『御城下惣絵図』によると、当地には鈴木家5代権十郎重用の名があります。重用の当時の知行(給与)は350石で、彦根藩の藩校弘道館の物主(事務長)や書物奉行・中屋敷留守居などを職務としていました。かつての屋敷地は、間口10間半(約21m)、奥行27間半(約55m)ありましたが、現在は主屋などすべてが取り…