玉縄城は現在の神奈川県鎌倉市に築かれていた城(平山城)である。 その歴史を紐解いてみると、永正9年(1512年)、同地を支配していた北条早雲(伊勢盛時)の手により築城されたのだという(ただし、それ以前にも同地には砦または小城が存在していた可能性はあるようだ。)。 築城主である早雲をはじめとする歴代北条氏当主は同城について重要な位置づけを持っていたようであり、それは一門衆を城主として入城させていたことからも伺える。 また、堅城として知られていたようで、事実、大永6年(1526年)に里見氏が侵攻してきた時はそれを撃退したほか、上杉謙信や武田信玄が相模国へ侵攻した際は、同城を素通りしたとも言われてい…