自分の身体の輪郭が妙に小さく感じる。 やるべき手作業はできているのに、自分の身体がなぜか信用できない。 心を水栽培しているみたいに、根を張れてない。 不安な気分が忍び込んでくる。 それを表に出さないように、虚勢とカラ元気を張って。 背筋を伸ばして、胸を張って、周囲をじっくり見渡す、「自信に満ち溢れた」身体の使い方をしても、心の重心が下がらない。 マスクしてて表情見えないだろうけど、笑顔作ってみる。治らない。 「困ったなぁ」 小さく口から出た声が、自分の耳にキンキンと響いた。 あれ? 私、こんなに鼻の上から声、出してたっけ? 声が上ずる、って、動揺した時や、不安な時の反応だよね。 もしかして。 …