Sorcerer
映画史に残る同名傑作作品のリメイク。ポルベニールから300キロほど離れた山の上の油田で突然、爆発事故が起こった。炎は見るまに広がって、石油の貯蔵タンクが次から次へと爆発してゆく。石油会社の支配人コーレットは、この炎は爆薬を運び込んで消火するしか手はないと決断。しかし、倉庫に保管してあった40ケースのダイナマイトは既に反政府ゲリラに盗み出されており、残っているのは僅かのショックでも爆発を起こすニトログリセリンしかない。彼は、この小屋からニトログリセリンをトラックに積み込み、ジャングルを横切りデコボコの山道を登って300キロ離れた山の上まで運ぶという、危険な任務を引き受ける志願者たちを募った。そして報酬を目当てに集まった志願者の中から、ドミンゲス、カッセム、セラーノ、マルケスら4人の男たちが選出され、彼らはこの命がけの旅に出発するが……。映画全編に広がる、いつ爆発するか分からないという緊張感みなぎるスリル。それに追い打ちをかけるような、泥濘、大木、雨、壊れている吊り橋等の様々な障害。そしてそこに、主人公4人の巧みな人間描写を加えた、人間ドラマとしての充実。なお、オリジナル作品とこのリメイク版では、そのラストシーンに決定的な違いがある。ビデオは劇場公開版より30分も長い完全版。
(allcinemaより)
Le Salaire de la Peur
メキシコに近い中南米の町。食い詰め者や札付き悪党たちがたむろっているここで、若者マリオはカリスマ性たっぷりの初老のジョーと出会い、魅了される。そんな中、500キロ離れた山中の油田で大規模な火災事故が発生し、石油会社はニトログリセリンを使った爆破による消火を決断、大量のニトログリセリンを大型トラック2台に分けて悪路を運搬するという、危険極まりない任務を賞金付きで募集する。マリオとジョーら4人の男たちが選ばれ、トラックに乗り込むが。
次々襲う危機また危機と重厚な人間ドラマを描きだしたクルーゾーの手腕、ジョー役シャルル・ヴァネルの名演と、見どころも多い映画史に残る大傑作スリラー。1977年にはアメリカのウィリアム・フリードキンによってリメイクされている。