今日はちょっと気分を変えたくて、机の引き出しをガサゴソ。出てきたのは、何年も前に買ってそのままになってた折り紙のセット。パキッとした赤、鮮やかな青、やわらかい桃色──色とりどりの四角い紙たちが、まるで「ようやく出番ね!」って言ってるみたいだったわ。 まずはツルから折ってみたの。昔は何も考えずにスイスイ折れてたのに、手が少しだけぎこちなくなってるのが、なんだか切なかった。でも、そのぶん一折一折が丁寧になってたわ。指先の集中が、脳内の余計なモヤモヤまで片づけてくれる感じで──ちょっと瞑想っぽいのよね。 出来上がったツルを手に取ってみると、なんとも言えない満足感。たかが紙、されど紙よ。「このツル、空…