・建暦1年(1212) 7.4 源実朝は『貞観政要』を習いはじめた。(『吾妻鏡』) ※『貞観政要』は、唐の太宗,李世民の事績や、臣下の政治討論を納めたものである。後世に「貞観の治」と呼ばれる優れた統治を行った。一方で、兄を滅ぼして皇帝となり、東突厥を滅ぼすなど、李世民の軍事的才能に長けていた点は、日本の武士に馴染みやすかったのだと考えられる(呉座勇一『日本中世への招待』)。 ・建暦2年(1212) 3.30 鴨長明は『方丈記』を著した。(『方丈記』) ※『方丈記』の言語は「凝結の気配」が漂い「省略の極北」が現れ、文体は「漢文の調子そのまま和文に巧みに移した和漢をまたぐ名文」とも評される。そのよ…