明治15年(1882年)5月14日生まれ、昭和28年(1953年)2月25日没。 歌人・精神科医。 明治38年(1905年)に斎藤家の婿養子として入籍。明治43年(1910年)東京帝国大学医科大学卒業。大正3年(1914年)に斎藤輝子と結婚。 医師として働くほか、歌人として「あらたま」を出版。「アララギ」にも携わる。 医師・随筆家の斎藤茂太は長男。作家の北杜夫は次男。エッセイスト・作家の斎藤由香は孫(北杜夫の実娘)。
茂吉の歌 雪解けを迎えて 栗駒山斎藤茂吉の自選歌集「朝の蛍」(昭和4年)を読んだ断り書きによるとこの歌どもは大正7年から大正十四年までの約6年間の歌から拾っているという。作品にすれば「赤光」から100首「あらたま」から250首選び,計350首にまとめられている。今までにあまりやったことはなかったが「朝の蛍」から自分の中にじんわりと沁みた歌を選んでみた。いちめんに唐辛子あかき畑みちに立てる童のまなこ小さし土のうへに赤棟蛇(やまかがし)遊ばずなりにけり入日あかあかと草はらに見ゆ水のうへにしらじらと雪ふりきたり降りきたりつつ消えにけるかも「に」の使い方に注意すべし選んで気付いたのだが「畑みちに」「土…
訓読 >>> 窓越しに月おし照りてあしひきの嵐(あらし)吹く夜(よ)は君をしぞ思ふ 要旨 >>> 窓越しに月の光が明るく差し込んできて、山から嵐が吹きすさぶ夜は、あの方のことを思いつめています。 鑑賞 >>> 斎藤茂吉は、この歌の「窓越しに月おし照りて」の句に心惹かれると言っています。普通「窓越しに月照る」というと、窓外の庭あたりに月の照る趣に解するが、「おし照る」が作用をあらわしたから、月光が窓から部屋まで差し込んでくることとなり、まことに旨い言い方である、と。 「あしひきの」は「嵐」の枕詞。「山」や山を含む語にかかることが多い枕詞ですが、ここでは「嵐」にかかっています。語義は、足を引いてあ…
花菱(渋谷) 訪問日: 2021年12月14日(火) 訪問時間: 12:30(ランチ) うなぎ部活動がしばし滞り、気がつけば2021年も、もう年末。渋谷の街は、すっかりクリスマスムードに包まれて、キラキラ色めきだっています。 そんな風景を楽しむかのように、あてもなくそぞろ歩く若者の流れに逆らって、部員Bが目指すは、道玄坂の上の方のオフィス街。 とある細いビルの一階の奥まったところに、ひっそりと、しかし堂々と、立派な一枚板の「花菱」の看板が掲げられています。 ▲ ビルの奥に、大きな花菱の看板が 入り口のあまりのさりげなさに、ここがあの文豪・斎藤茂吉(1日に2回もうなぎを食す日もある程のうなぎ好き…
はじめに あかあかと おわりに はじめに ご機嫌よう!漢検漢字教育サポーターで塾講師の有でございます。 さあ!今日はとうとう『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の放送日ですね。煉獄さんの雄姿を、私も再び見届けたいと思います。 ところで。煉獄さんのことを考えると、いつも頭に思い浮かぶ短歌があります。 今日はその短歌について書きます。 ※少しだけ映画と漫画のネタバレがございますので、未視聴の方はお気をつけください。 あかあかと あかあかと一本の道とほりたりたまきはる我が命なりけり(斎藤茂吉) (夕日が赤々と明るく照らす一本の道が続いている。 これが私の命なのだなあ) 「あかあかと一本の道とほりたり」が…
「精神科医の斎藤茂太さんは、150冊以上の手帳を残している記録魔でもありました。この手帳によく登場するのが妻・美智子さんの発する『ミチコ語録』。茂太さんは、美智子さんからの『お小言集』とも言うべき記録を書き留めるたび、妻の思いやりと自分のいたらなさを痛感したそうです。この『ミチコ語録』から、老夫婦がともに歩んできた56年の軌跡をたどります」NHK たくさんの本を書かれている“精神科医”のドキュメンタリーです。 グッと刺さるような言葉を期待したのですが・・・。 蓋をあけると“よき夫婦”のお話。 ただ、奥様は“品のいいご年配”だったので(昭和の時代には、よく見かけたであろう)、後味のいい番組には仕…
息子の斎藤茂太先生も精神科医であり作家 今回も自分の好きな本の紹介です。 タイトルは、『「心の掃除」の上手い人 下手な人』です。 「心の掃除」の上手い人 下手な人 (集英社文庫) 著者の斎藤茂太先生(通称モタ先生)は精神科医であり、旅行好きな作家でした。2006年に90歳で亡くなられています。 著書は多数あり、また日本旅行作家協会の初代会長だった縁もあり、2016年に旅にかかわる優れた著作を表彰する「斎藤茂太賞」が創設されています。 息子の斎藤茂太先生も精神科医であり作家 心が散らかっていると、人に会いたくなくなる? 紙に書きなぐって、くしゃくしゃポイがいい!? 負の感情があるのは自然なこと …
JR大井町、JR西大井、都営浅草線・馬込駅の中間くらいの場所にある蘇峰公園へ出かけてきました。先日行った小泉八雲熊本旧居に熊本の偉人人脈マップのようなものがあり、その真ん中にドーンと徳富ブラザーズが。熊本の徳富記念館はまだ復旧作業中で来年再オープンとのことで行けなかったので、東京の旧宅へ行ってみることにしました。 弟さん(徳富蘆花)の旧宅に入れる蘆花恒春園へ行ったら楽しかったので、こりゃ兄さんの家はもっと楽しかろうと、そういうわけです。 この蘆花恒春園へ一緒に行った友人と出かけてきました。この友人は名作をたくさん読んでいて、何を聞いてもなんか知ってて頼もしい。この日も記念館の人が説明してくださ…
【シリーズ=教養の饗応】(5/20配信第26号) 今は、二十四節気の「立夏(=りっか)」(5/5-5/20)です。 七十二候では、「竹笋生(たけのこしょうず)」です。 昨日5月19日は、「仏滅(ぶつめつ)」です。 本日5月20日は、「大安(たいあん)」です。 明日5月21日は、「赤口(しゃっこう)」です。 また、5月の陰暦五月の異名は「五月(さつき)」です。 英語では「May」フランス語では「mai(メ)」です。 中国語では『五月』と書いて『ウーユエ』と発音します。 韓国語では「오월」と書いて『オウォル]』と発音します。 第26号の配信です。 【今日の特集=トピックス】 鉄鋼流通=特約店に関し…
どくだみも薊の花も焼けゐたり人葬所の天明けぬれば 斎藤茂吉「死にたまふ母」
当方の本の片付けに先立って、亡父の本の処分であります。本日は亡父の月命 日でありますからして、とりかかるには良い日であったかもしれません。これま では、母が健在でありましたから、手をつけずに来ていたのですが、母も亡くな り、父が亡くなって16年が経過しましたら、思い切った処分も許されるでしょう。 なんといっても最後まで亡父が架蔵していたものですから、それだけに思い入れ のあるものが残ったという感じです。 ほとんどはアララギ関係のもので斎藤茂吉とかの全集とか、土屋文明の著作な でであります。その昔にはけっこう高い値段がついていたのですね。この関係の 歌集には古書で購入して、その時の値札がついてい…
5月14日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句) お互いにシランと言わず忘れない 雅舟 【花】 シラン(アヤメ科) 【花言葉】 互いに忘れない 【短歌】山里の廃屋ありて庭隅に忘れられたる紫蘭は咲けり 鳥海昭子 荒れていた山里の廃屋には、誰が住んでいたのでしょうか。 庭の隅にひっそり咲いているシランが、廃屋の歴史を語っ ているようです。 【季語】 紫蘭 風蘭 【俳句】 紫蘭咲いていささかは岩もあはれなり 北原白秋 雨を見し眉重くゐる紫蘭かな 岡本 眸 風蘭に隠れし風の見えにけり 後藤比奈夫 【三行詩】 愛し合いながら別れる人にとって シランは勿忘草の別名かもしれない 忘れ…
昨日訪問した「企業家ミュージアム」の創業者・市川覚峯の『心に火をつける 創業者100人の言葉』(宝島社)から、いい言葉を選んでみた。 企業家ミュージアムは、日本が誇る企業家の思想の発信と継承を目的に、2015年に設立された。 心に火をつける創業者100人の言葉 作者:市川 覚峯 宝島社 Amazon 人を幸せにする人が幸せになる。(オムロン創業者。立石一真) 人に喜びを与え、一緒に幸福になろう(東京コカ・コーラボトリング創業者。高梨仁三郎) 最も良い観光地では、自然の美、人工の美、人情の美が1つに溶け込む(宮崎交通創業者。岩切章太郎) まず朝起きて読むべき本は、精神の糧となる書物がよい(カルピ…
激昂する茂吉 ブナの展葉前線上昇中 ここは標高800㍍地点で5月8日の撮影です今年もブナが柔らかい緑の葉をつけました以前に書きましたが,このブナの展葉(葉が開くこと)は一日平均40㍍ずつ標高を上げていきます。(その記事は こちら )上の写真は標高800㍍付近ですから須川温泉付近(標高1114㍍)のブナが葉をつけるのは5月8日から数えて7~8日後の今度の日曜日15日辺りとなるでしょう。この日は5月の第3日曜日に当たり,栗駒山の山開きの日になります。つまり山開きの登山にブナの展葉前線も付いていくことになりますね。どうですか,ブナと一緒に栗駒山に登りませんか。ちょっとお洒落なコピーになりますね。さて…
斎藤茂吉とゲーテ像 岩波文庫 1986年 "friegende oesterreiche Kronen!" 「吹けば飛ぶようなオーストリアクローネ」 茂吉がウイーンにいた大正11年は1922年。ドイツの第一次大戦後のインフレーションは有名。オーストリアは大帝国の解体をともなって凄まじかったのであろうか。戦勝国日本の円は強く、留学生は本の棚買い ココからココまで 全部買う をしていたと聞いたことがある。 娘が鶴を折る、というのは日本人の客が教えたのであろう。 茂吉の随筆は 何か隠しているようで 私にはイマイチなものに思われる。当時敗残オーストリアの世相と売春婦の心情がオブラートで包んである、と推…
訓読 >>> 1713滝の上の三船(みふね)の山ゆ秋津(あきつ)べに来鳴きわたるは誰呼子鳥(たれよぶこどり) 1714落ち激(たぎ)ち流るる水の磐(いは)に触(ふ)り淀(よど)める淀に月の影(かげ)見ゆ 要旨 >>> 〈1713〉吉野川の滝の上にそびえる御船山から、秋津野にかけて鳴き渡ってくるのは、誰を呼んでいる呼子鳥なのか。 〈1714〉勢いよくたぎって流れてきた水が、巌石に突き当たって淀んでいる。その淀みに月影が映っている。 鑑賞 >>> 題詞に「吉野離宮行幸の歌」とある作者未詳歌で、養老7年(723年)の元正天皇の行幸の時の歌ではないかとされます。1713の「三船の山」は吉野離宮の上流に…
2022年5月8日(日) 今日はハスラーの慣らし運転のため、そして家内にも新車に慣れてもらう為、勝浦市の八幡岬まで長距離ドライブ。9:10出発、一般道の国道16号線と国道297号線を走る。途中、ファミマ市原古市場店、道の駅たまゆらの里おおたきで休憩と運転交替、12:50八幡岬公園の駐車場到着。 一帯は1590年廃城となった勝浦城址、岬の遊歩道を進むと、勝浦湾と海中公園、鵜原理想郷の海岸線が望める。 先ずは岬の最高所に鎮座する八幡神社に参拝。 急な石段脇の立ち枯れに2箇所、ヌメリツバタケが出ている。又、トベラの木が矢鱈に多く、今は花盛り。 ウグイスの鳴き声は頻々、タブノキの若葉はまるで花と見間違…
2325、わざみ8高野正美、高市皇子の殯宮挽歌、万葉歌の形成と形象、笠間書院、1994.11.1、所収。榎本氏が、高市挽歌の壬申の乱の読解において、村田、金沢氏と並べて、何度か引用し、その解釈を否定した。主語の問題にしろ、神話的な表現科と言った問題にしろ、明快な否定であって、榎本氏の新説といってよいものだった。高野氏の場合は、その説は大方森朝男氏のをうけたもので、森朝男氏を引用すれば、特に高野氏の名をだすこともなかった。榎本氏とは関係ないが、高野氏のは後半、殯宮にかかわって、「もがり」論が、本居説などを引用しながら、長々と展開されており、しまりのない論文になっている。以上のようなことで、今更紹…
訓読 >>> 236否(いな)といへど強ふる志斐(しひ)のが強(し)ひがたりこの頃聞かずてわれ恋ひにけり 237否といへど語れ語れと詔(の)らせこそ志斐いは奏(まを)せ強語(しひがたり)と詔(の)る 要旨 >>> 〈236〉もうたくさんだといっても無理に話して聞かせるお前の話を、この頃聞かないので、また聞きたくなりましたよ。(持統天皇) 〈237〉もうお話は止しましょうと申し上げても、話せ話せとおっしゃったのです。それを無理強いの話だとおっしゃるのはひどうございます。(志斐嫗) 鑑賞 >>> 持統天皇と志斐嫗(しひのおみな)の問答歌。志斐嫗の伝は不明。志斐は氏の名で、嫗は老女の意。この老女は女…
札幌【占い.口コミ.当る.2022年】『札幌北区の占いの父』夢占館(ゆめせんかん)の石原聖山が貴方の【2022年!干支壬寅 (みずのえとら)】を的確に占う!2022年5月7日(土) 札幌のよく当たる占い師 口コミで当たると評判の札幌北区の占いの父ー 夢占館(ゆめせんかん)の石原聖山が貴方の『2022年!干支壬寅 (みずのえとら)』を的確に占う!占い歴25年、お悩み相談人生アドバイザー『占い&お悩み相談BOX夢占館(ゆめせんかん)』ー石原聖山の元気が出る世界の名言,格言をあなたに・・・2022年5月7日(土) 2022年は『愛』『夢』『希望』に満ち溢れる一年でありますようにお祈り致します。・・・…