少し前に濱口桂一郎『ジョブ型雇用社会とは何か』(岩波新書、2021年)を読みました。 この本によれば、雇用システムの2つのあり方として「細分化した業務(ジョブ)に専門の労働者を割り当てる」(ジョブ型)と「多くの職務を遂行する労働者で組織が成り立つシステム」(メンバーシップ型)がある。 どちらにもそれなりの合理性があります。欧米はジョブ型で、日本はメンバーシップ型です。 この話は最近ときどき見聞きすることがありましたが、「日本もジョブ型を導入すべき」みたいな議論がちょっとあやしい流行に思えて、きちんと知る気にはなりませんでした。 しかし議論の原典である著者(濱口さん)の本を読んで「これは重要な視…