部屋に帰ると布団が運びこまれていた。 それぞれ布団を自分の領地に引き込み敷いた。 Fがまだ眠るじゃねぇぞといいながら 酒を出してつまみを広げた。 そろそろ外は暗くなり月がでている。 今夜は半月だ。さすがに外は寒いので、 部屋で月見酒なのだ。 私は、ほとんど酒を飲まず 話を聞いているだけだ。 そこで、Fが急に怒り出す。 先ほどたばこ(こいつは未だに紙たばこを吸う) を小屋の外に吸っていた時の話を始めた。 さっきの宮司が派手な赤いシャツに着て、 側で携帯電話で話をしていた。 その話声の内容が 「言った数きてねーじゃねいかよ」と 誰かに怒っている風だった。 これは、リフト通過と登った人数のことだな …