集団本位的自殺とは、個人が所属する集団の利益や規範を重視しすぎるあまり、自らの生命を犠牲にしてしまう自殺です。 社会学者エミール・デュルケームは、自殺を「個人と社会の不調和」が生じた結果であると捉え、自殺を3つの類型に分類しました。そのうちの1つが、集団本位的自殺です。 デュルケームは、集団本位的自殺は、個人と集団の結びつきが強固な社会で起こると考えています。このような社会では、個人のアイデンティティは、所属する集団によって大きく規定されます。そのため、個人は集団の利益や規範を重視し、自らの生命を犠牲にすることをいとわないのです。 集団本位的自殺の例としては、以下のものが挙げられます。 戦争で…