翻訳家、エッセイストの村井理子が日常や日々の思いを綴ったWeb日記を単行本化したもの。 短文長文取り混ぜての日常雑記だが、そこは手練れのエッセイストなので短い文章でも読ませる。「兄の終まい」や「義父母の介護」を読んでいると、日記に登場する人物たちにも親近が湧くというものだ。鬱陶しい義父に対する愚痴がとにかく秀逸なのだ。 翻訳の楽しみや苦労が詳細に書かれているのも興味深い。因みに著者はシリアルキラーのノンフィクション翻訳をよく手がけているが、この分野に興味を持つ人もいるのだなぁ。 愛犬ハリー(体重50kg超の黒ラブ)の可愛さについてもよく触れているが、ハリーはすでに亡くなっているのでこれはちょっ…