連載再開です。あと2、3回で締め括る予定だけれども、収拾がつくんだろうか。2012年頃からの話の続き。2014年3月の学位授与式(=卒業式)に狙いを定めた僕は、博士論文を亀の歩みで進めながら、今後の身の振り方を考えていた。大学という組織に思うところがあったため、いつまでもここに留まるのは不健全と判断。とにかく、外に出る手立てをぼんやり思い描いていた。自然に囲まれた贅沢な環境なのは認めるが、ここにいては人間が駄目になると直感した。大学とは、学問をやる場所ではない。政治をやっているのだ。学内でお世話になった方々に恩返しするには、「脱出」こそが相応しい。 そんなある日、近所のおもしろスポットの存在を…