漢字の書体で、私たちがまず習うのは楷書(かいしょ)という、字画を略したり続けたりせずきちんと書く書体です。 楷書 そして、やや崩れたやわらかい書体である行書(ぎょうしょ)や、さらに崩れた、流れるような書体の草書(そうしょ)もあります。 草書(左)・行書(右) では「楷書」「行書」「草書」が生まれた順序は、どうだったのか? 初めに楷書があり、それを行書→草書と崩していった? いえ、実はそうではないのです。 *** 2000年ほど昔の、秦・漢の頃の古代中国では隷書(れいしょ)という古いタイプの「きちんとした書体」が公式でした。 隷書 隷書以前には、今も印鑑に用いられる篆書(てんしょ)という、画数が…