首なし遺体 1932年(昭和7年)2月8日午後4時頃、名古屋市西区・日比津野字野合の畑の鶏糞小屋で若い女性の遺体が発見される。 納屋の所有者中島卯三郎の長男・幸一が作業のために一週間ぶりに戸を開けると「鶏糞とは違う異様な悪臭」が充満していた。おそるおそる奥に入ると筵(むしろ)の下から白い手が出ているのを目にし、慌てて助けを求めた。 検分するに、背格好と銘仙織の花柄模様の着物から女と見当は付いたが、首から上が切断されていた。さらに襦袢の下は両乳房がえぐり取られ、下腹部からは大腸が飛び出す凄惨な有様だった。名古屋医大での解剖の結果、胃の内容物の状態から死後3日ほどの経過と推定され、女性器までも切除…