前にオリックス球団の地域戦略について書いた。今回はヤクルトについて考えてみる。 東京ヤクルトスワローズ。その前身の国鉄及びサンケイ時代も含めて、1950年の球団創設以来ずっと、東京の球場を本拠地としている(うち1964年以降は一貫して神宮球場)。 読売ジャイアンツのオーナーによるセ・リーグ創設に伴う球団数拡大に呼応して球団が発足した経緯がある。東京と言えば読売ジャイアンツだが、その東京で一貫して、ヤクルト球団は主催試合を開催し続けてきた。ジャイアンツの天下である東京で、日陰者のようだった時代でも、そこから離れようとしなかったのはなぜか。 その理由は、やはりジャイアンツの存在が大きい。東京の球場…