「逢いたかった……!」 Rは、四方の壁を埋めている本棚の中身を物珍しげにのぞいている私に歩み寄ると、 苦しいくらい強く抱き締め、叫ぶようにつぶやいた。 「私も」 私たちはしばらく、むさぼるように互いの口唇を吸い合った。 キスだけで、すごく感じてしまう。 いや、彼の指先が手の甲に触れただけで、仙骨から後頭部にかけて電流が走るような感覚を覚えるようになった。 こんなこと、今までなかった。 ・ Rと初めて出逢ったのは、彼が教鞭を取る大学が夏休みの時期だったから、その月には3度逢えた。 今思えば、それはだいぶ逢えた方だった。 後期授業が始まると、逢える時間はどんどん減っていった。 この学問分野で第一人…