はしご酒(Aくんのアトリエ) その五百と十二 「アノトキノ シュウリシタコトガ ジャマニナル」 ある若手の仏像修復師の言葉。 「あの時の修理したコトが、邪魔になるのは、一番、マズい」 つまり、その場しのぎの、ナンの裏付けもない、上っ面だけの修復は、今後、新たにわかったコトがあった時の本気の修復の邪魔になる、ということらしい。ようするに、修復は、誤魔化しなしの本気の修復でなければダメだということだ。 そういえば、江戸時代に施された雑な修復が、現代の補修の邪魔になっている、という話を耳にしたことがある。 そう、本気の修復。本気の修復でなければ意味がない。どころか、そうでなければ、必ず、未来に禍根を…