戦国期に入ると、京都はどう変わったのだろうか。 戦国の京は、時期によって大きく姿を変えている。「応仁の乱」以前と以後とでも大きく変わるのだが、一番変わったのは、戦国末期の1591年に秀吉が10万人を動員して行ったといわれている、京の大改造だ。 秀吉は新たにまず内野、つまり平安宮跡に自らの居城「聚楽第」を定める。そして京の町はこの聚楽第を中心に再編成が行われたのである。殆どの寺院群は「寺町」ないし「寺の内」へと強制移転され、都市そのものは「御土居」と呼ばれる土塁と堀で囲まれたのである。聚楽第を中心とした、ひとつの城塞都市に生まれ変わったのだ。 この聚楽第はわずか8年で破却され、御土居もその後、京…