2019年3月のブログです * 加藤周一『夕陽妄語1 1984-1991』(2016、ちくま文庫)を再読。 「夕陽妄語」は加藤さんが朝日新聞に月1回、連載をしていた社会時評で、当時、じーじはライヴで毎月、楽しみに読んでいた。 加藤さんは『羊の歌』以来、冷静な社会分析が魅力的だが、「夕陽妄語」でも、その冷静さはすごい。 いろんな事件が起こり、加藤さんの分析に学ぶところが多かったが、その加藤さんが、予想できなかった、少なくともこんなに早くは、と語らせたのが、ベルリンの壁の崩壊。 そういうことを隠さずに正直に書く加藤さんもすごいと思う。 湾岸戦争前夜の加藤さんの筆も冴える。 戦争前、イラクとアメリカ…