今日は遅番だった。朝、パット・メセニーを聴きながら片岡義男『日本語の外へ』を読み進める。片岡義男が展開する議論は手堅く理知的で、スリリングでもあるので読んでいて惹き込まれてしまう。湾岸戦争について触れられたくだりを読み、「今」戦争が起きていたら自分はどんなロジックで対応するか考える。いや、自分はしょせん一市民でしかない。だから政府の要人気取りでしたり顔で国際情勢を語るのも毛恥ずかしい。しかしウクライナとロシアをめぐる事態で罪なき人々が殺されることに胸を痛める感情、戦争という不条理かつ非合理な現象を認められない感情が自分の中にあるのもまた事実である。等身大のこの自分のリアルを無視して国際感覚を駆…