葬儀その他を取り仕切ってくれたのは、葬儀場の職員、葬祭ディレクター1級のBさん、中年男性でした。 「納棺の儀」のときも葬儀当日も、「本当はいけないんですが」と言いつつ、Aさんと同じく、帰りは家まで車で送ってくれました。 そうは言いつつ、近場はサービスで送ることになっているのかも、などと思いましたが、母と一緒なのでタクシーで帰るつもりでいましたから、ありがたいことでした。 そして、葬儀当日、控室で待っていたときのことです。 Bさんがそっと近寄ってきて、「『○○べ』さんという方がお見えです」と。 家族葬だし、誰にも知らせていないのに、しかもまったく知らない名前です。 香典だけ置いて帰ると言っている…