村田沙耶香氏の「コンビニ人間」を読みました。根が須く平平凡凡に出来ているだんなには、最近共感できる小説に中中出逢えません。該作もその一つ。いやあ、こう謂う人居るよねえ、と一定の理会は出来るものの、根がつまらない人間であるだんなは瑣末な過程に違和感を憶えると、凡てが肚に落ちていかないんですね。 主人公が小学生時代。同級生男子の喧嘩を止めるために、一番合理的で手っ取り早い方法だからと、一人をスコップで殴り倒します。当然、親が学校に呼び出されたりするんですけど、意外に大事にならない。14歳未満ですから刑事責任は問えませんが、だんなが被害者の親だとしたら、そんなに簡単には納得できないと思うのです。 主…