作家、小説家。
1984年(昭和59年)2月1日生まれ。京都出身。本名山田梨沙。*1 2001年、堀田あけみ以来20年ぶりに最年少の17歳で『インストール』により第38回、文藝賞受賞。『蹴りたい背中』により史上最年少(19歳)で第130回芥川賞受賞。後に早稲田大学教育学部国語国文学科を卒業。『文藝』2006年冬号に「夢を与える」執筆。
*1:ペンネームの“綿矢”というのは、中学校の同級生の演劇部仲間の苗字から拝借したそうな
*2:文庫版にのみ書下ろし短編「you can keep it.」が収録されている
綿矢りさといえば、芥川賞を受賞した「蹴りたい背中」で一躍有名になった、女性作家です。 そんな彼女が、「コロナ禍の日常」をテーマにした初の日記エッセイを出版しました。綿矢りさ作品が好きな私としては、読まないわけにはいきません。 「あのころなにしてた?」を読んで見た感想 特に気になった箇所 をご紹介します。
2022年第21週はこちらの5冊。 www.kinokuniya.co.jp www.kinokuniya.co.jp www.kinokuniya.co.jp www.kinokuniya.co.jp www.kinokuniya.co.jp 吉本ばなな『キッチン』(1987) 山田詠美『ぼくは勉強ができない』(1991) 水村美苗『私小説 from left to right』(1992) 綿矢りさ『蹴りたい背中』(2003) 村田沙耶香『コンビニ人間』(2016) 小説5選 『キッチン』は家族を亡くした同士の大学生男女が寄り添う話。 『ぼくは勉強ができない』は勉強はできないが女の子にはモ…
ネイル ある女性誌にちょっと前、綿谷りささんがマニキュアに関するエッセイを書いていました。 以前は人と頻繁に会っていたから、ネイルのケアを定期的に行っていた、と。 しかしコロナで人と会うことがなくなり、しばらくはネイルをしなかったらしいです。 久しぶりにセルフでマニキュアやペディキュアをしてみたところ、こういうお洒落は自分の心のためにするんだなと思ったとか。 私はネイルサロンのような場所に行くのが苦手なので、ネイリストさんにネイルをしてもらったことはありません。 しかし、セルフではたまに塗っています。 マニキュアは自然な色(ピンクやベージュ系)ばかりですが、ペディキュアは派手な色を好んで塗って…
蹴りたい背中 (河出文庫) [ 綿矢 りさ ]価格: 495 円楽天で詳細を見る こんにちは。先日「タイプライターズ〜物書きの世界〜」(フジテレビ)の再放送を見ていたら、綿矢りささんの回が放送されていました。 シゲアキ君情報 2022年版「このミステリーがすごい!」でも綿矢りささんの名前に触れています。そのほか2020年11月の「タイプライターズ」でもゲストにいらしています。当時高校生のシゲアキ君は『蹴りたい背中』をスノボーに行く途中のバスの中で読み、「自分はスノボをしている場合なのか」と言うほどに衝撃を受けたとお話ししていました。 蹴りたい背中 とは 綿矢りささんは2001年の17歳の時に「…
こんばんは。 今日も本を読むライターYukiです。 私毎日目標を立てています。 その中に読書を毎日最低6分するという 目標を立てています。 一度開くとだいたい20分は読んでるんですけどね笑 やることを書いてみると実際やりますし、 やった後の達成感もあるのでおすすめです。 今日紹介する本は 綿矢りささんが17歳の時、 つまり高校生の時に書いた作品で 綿矢さんのデビュー作です。 【書評】インストール 綿矢りさ 基本情報 著者 出版社、ページ数、読みやすさ度 あらすじ 学べること、感想 綿矢りささんそのほかの作品 【書評】インストール 綿矢りさ インストール (河出文庫) [ 綿矢 りさ ]価格: …
芸能界のおとぎ話 「夢を与える」が綿矢りさの最初の長編で三作目だった。サクッと要約すれば夕子というタレントを目指している少女の生まれる前から18歳までの人生の話をする小説だ。夕子が子供の時から歩んでいる道をこの本に丁寧に記されているのだが、最初のページからこの物語との距離がちゃんと感じられる。おとぎ話のように主人公と他のキャラクターの思っていることややっていることが把握できるが、あまり主人公と親しくならなくこの小説が芸能界にある危険性に関する警告だけになってしまう。個人的にこの話の方針と警告を賛成しても、自分が持っている芸能界の概念を考え直させられても、小説としてこのものが綿矢りささんのベスト…
★ 平山雄一さんが、江戸川乱歩『明智小五郎事件簿 戦後編 Ⅱ』(集英社文庫)に「明智小五郎年代記 戦後編 Ⅱ」「コラム 「化人幻戯」から「月と手袋」まで」をお書きになりました。 ・江戸川乱歩『明智小五郎事件簿 戦後編 Ⅱ』、集英社文庫、2022年1月25日発行、本体680円+税 ※集英社文庫のHPも、ご覧ください。 books.shueisha.co.jp
年明け、すでに十日が過ぎたというところで、やっとの更新になりました。 年初は前年の読書まとめからスタートです。2021年は34冊…振り返ると2020年が36冊、2019年が41冊でした。 年初「今年こそは月4−5冊のペースで!」と目標を立てるのに全く逆の結果に…。 元々が電車通勤時が読書時間の大宗を占めるので、在宅勤務の増加が逆に読書時間を削ってしまったようです。 今年は「家で本を読む」時間を作らないと…と思った次第でした。昨年の読書から、印象に残る3作品を挙げます。 円生と志ん生 井上ひさし 大好きな落語の話で、志ん生師も大活躍! そして何より戯曲が読みやすかったことに驚きでした。井上ひさし…
映画「勝手にふるえてろ」 本日見たのはこちら👆 綿矢りささんの「勝手にふるえてろ」 という小説の映画。 なかなか、この映画・・・ 胸をえぐられるような感じが、する。(語彙力ないな。笑) 主人公が脳内妄想によって恋していた同級生「イチ」は 再会を果たしたものの なんと 自分の名前すら憶えていなかった。 こりゃ、きつい(笑) 現実で、リアルに人と関わることを恐れ、避けて 勝手に自己都合ででっちあげた恋人「イチ」 これ、けっこう現代のあるあるじゃないのかな。 主人公が、脳内妄想でつくりあげていたのは「イチ」だけじゃない。 コンビニの店員さん、よく使う駅の駅員さん、 釣りをするおじさん、カフェの店員さ…
※注意!映画版『私をくいとめて』のネタバレがあります。 名タッグが帰ってきた! 殻に閉じこもり、みつ子はおひとり様をエンジョイする 脳内相談役「A」という存在 みつ子は変化を恐れる Aとの別れ 最後に 名タッグが帰ってきた! 綿矢りさと大九明子が再びタッグを組んだ!なんと喜ばしいことだろう。この二人が起こす化学反応はマジですごい。
こんにちは、おくらです。 ブログを開設したものの、何を書けばいいのかわからず 1か月以上も期間が空いてしまいました 4月・5月の 日常を切り取りたいと思います 前回、KICK THE CAN CREWの事を少し書きましたが 無事にキックの新しいアルバム『THE CAN』をタワレコにて購入できました 「住所」と言う曲が収録されています ものすごく好きです。feat.岡村靖幸 岡村靖幸さんの曲は聴いた事が無く、聴いてみようと思いました 新しい音楽の楽しみが増えました この1か月で色々と趣味を楽しんでいました Netflixで海外ドラマ『シャーロック』を一気観して 綿矢りささんの小説『私をくいとめて…
いやさ、後ろめたいところがあるんだけどっつーかあれじゃんね、リサーチのために有名どころの作家の本を一通り読んでみるって図書館行けばいいんじゃんね(笑)いや、今までって読んできたのが学術系ばっかで必然的に専門性が高いから横浜の図書館とかに行かないと借りたいのが無かったりして、んでも通うのめんどいじゃん? で、あれなのね、小説だと地元の図書館は貧弱なんだけど思えば例えば哲学とか神学みたいなマイナー分野と比べたら小説ってメジャー分野よね。ようは学問というより娯楽だからさ、芥川賞作家の本とか大体置いてあるし。そういうのってまぁ大体アマゾンで見ると1円で送料300円とかで買えるから今まで買ってたんだけど…
新緑の季節が短いのはなぜ?(写真はイメージ) 5月も中旬に差し掛かかり、新緑のまぶしい季節が到来している。だが、心地よい春の風を感じられるのは1年のうちのわずかな期間だけ。春が来たと思ったら、気付けばあっという間に暑い夏が到来するように感じる。春夏秋冬という四季の季節感は今後どうなっていくのか。温暖化による気候変動で変わりつつある季節感について、気象予報士の田家康さんが考察する。 * * * 温室効果ガスの排出による気候変動(地球温暖化)によって、春と秋が短くなり、夏が終わるとすぐに冬、冬の次に夏がやってくると感じることはないだろうか。気象予報士仲間の間では、「春と秋が短くなった」という話題が…
Webのメディアでたまに寄稿しているのを見かけるが、書籍化は初となるtofubeatsさんの『トーフビーツの難聴日記』を読んだ。 もともと身内向けに限定公開していた日記とのことで、仕事のことからプライベートなことからいろいろと出てくる。 エッセイというよりはタイトル通り日記という方が近くて、「はてなダイアリー」とかに書かれていてもおかしくないような、Webっぽい気軽な内容でスラスラ読めた。 コロナ禍の日記といえば、中谷美紀さんの『オーストリア滞在記』や綿矢りささんの『あのころなにしてた?』あたりを読んでいたのだけれど、 こちらは同世代だからだろうか、それとも生活圏がかぶっているからだろうか、「…
日向坂の歩く図書館(そんな異名はない)宮田愛萌さん。本に対する愛と知識はメンバーの誰よりも深いです。 日向坂の中では数少ない文学担当として文芸雑誌の取材や小説の帯コメントなど、独自の道を開拓しています。そんな宮田さんは國學院大學文学部卒であり、司書資格も取得しています。とにかく本が好きで、個人ブログや日向坂公式メッセージアプリでも気になる本や読んだ本をたくさん紹介しています。今回は、そんな日向坂46・宮田愛萌さんが2020年頃のブログで紹介していた本をまとめました。 ◆この記事を読んでもらいたい人◆ 読書が好き本が好き日向坂46が好き宮田愛萌が推し読んだことのない本を読みたい本好きのおすすめ本…
2020年10月。綿矢りさ原作、大九明子監督、主演にのん(能年玲奈)、林遣都、臼田あさみ。 自分の中の「A」と対話しながらつつましく一人暮らしする、みつ子。 「A」の声は中村倫也なので、Aとの会話は自分の中での脳内会話なのに、一人暮らしをする女性と、その女性以上に自らを理解している風なイケメン声(中村倫也)との会話は、映画を見ている側にはまた別の叙情を生む。彼女は一人だけど楽しそう。でも他人から見たらちょっと”イッちゃってる人”。 そう、部屋の中で、一人の休日、いわゆるおひとりさまライフを過ごしている間、あたかも別人格との対話しているように物語が進むのだ。 これは、小説の中での作用(と効果)と…
GWは10連休だったので地元へ帰り、 電車で生まれた街へ行って水路を巡ったりしていた。 水路 長期休みは本をたくさん読みたくなるが 今年はリチャードパワーズを読んでいたので控えめに。 法条遙のリライトシリーズ、綿矢りさ、ルシア・ベルリン等々を読む。 と思ったが富山駅で古本市をやっていてそこでリチャードパワーズのエコーメイカーを見つけて購入。 富山は映画館、レコ屋(ブックオフも)、古本屋が多くて住みやすそうだなと改めて感じる。 (楽器屋はもうほとんどのこってないけど) GW後半は東京へ戻る。 帰省中にいくつかアイディアが出たのでバンド用の曲を書いたり、川でキャッチボールをして過ごした。 富山の水…
kindleUnlimitedにて。何年前のヒット作だよ、と突っ込みながら。キャラクタ小説ですね。 夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)作者:森見 登美彦KADOKAWAAmazon 関東地方の地名を何の説明も無く登場させる世間の小説のように、京都内のマニアックな地名を節操なく登場させるところが良かった。元田中とかね。しかし登場人物の誰一人京都弁でも関西弁でもなくて、そんな京大の小説で良いのか、とも思う。しかしキャラクタ小説というかラノベというか、家人Cさんは京大のルネでこの本を出版当時立ち読みして、〝京大生が書いちゃいそうな表現に溢れている〟と共感性羞恥を覚えて居た堪れなかったそうなのですが、ど…
ぼくはまだ2020年ぐらいの気持ちなんですが……。 (ちなみに2020年に読んだ本の話はこちら) meeparticle.hatenablog.com 今年の分も書いていこうと思います。 「おすすめ本まとめ」じゃなくて「読んだ本の話」なので、もうちょっとこういうことも書いてあればよかった~的な感想も含みます。 1.クララとお日さま honto.jp 日光浴が大好きなAIのお話。AIにつきがちな設定――たとえば、感情の波が高くない、体温がない、どこか冷静……のような要素たち、つまりこの「血が通っていないかんじ」も、「日光浴が好き」という設定が付くだけで、「動物ではなくて植物寄り」の生命に思えてく…
オーラの発表会 作者:綿矢 りさ 集英社 Amazon (1)綿矢りさちゃんの小説は、時間作ってでも読む! (2)なぜなら、女ウディアレン的な「不思議系女子のドS風説教小説」だから。 (3)今回のあらすじ。 「人を好きになる気持ちが分からないんです」海松子(みるこ)、大学一年生。他人に興味を抱いたり、気持ちを推しはかったりするのが苦手。趣味は凧揚げ。特技はまわりの人に脳内で(ちょっと失礼な)あだ名をつけること。友達は「まね師」の萌音(もね)、ひとりだけ。なのに、幼馴染の同い年男子と、男前の社会人から、気づけばアプローチを受けていて……。「あんまり群れないから一匹狼系なんだと思ってた」「片井さん…
この頃から飲酒量を手帳に記録するようになりました。 大体、週1~2回飲み会に参加し、毎回、ビールジョッキ5~7杯と焼酎2杯くらいを飲んでいました。そして週3回程、家で缶ビール1~2本、週二日は休肝日、という感じです。 この頃からでも真面目に節酒に努めていたら、今の服薬は無かったかも知れません。後悔先に立たずですが、後悔せずにはいられません。2016年に読んだ本 一言ですが、感想を書くようになりました。 1 消滅 VANISHING POINT (上) (幻冬舎文庫) (恩田陸) 消滅 VANISHING POINT (下) (幻冬舎文庫) ☆書きながら、作者も楽しかっただろうなと思う。 意外と…
eです。四月下旬に、愛する羊文学のニュー・アルバム『our hope』がリリースされて、春に殺されかけていたところをなんとか救ってもらいました。少女病を患っていたときは、どうしても<春が好きな女の子>でいたかったので、好きな季節は?と聞かれたら、うーん、春かな?(特に何もないのに何かに思いを馳せているような顔をする)と答えていたこともありましたが、はっきり言って、春はめちゃくちゃ苦手です。桜がきれいに咲いて光っていようが、夜の凍えるような寒さから解放されようが、私は、春がくると、おしまいの気持ちになり、常にちょっと震えています。今年は特にひどくて、えーん、なんだこれー?!という感じでした。 と…
日本の現代文学でギャグ・コメディセンスがピカイチなのが綿矢りさ大先生。 『オーラの発表会』、めちゃめちゃ笑いました。 オーラの発表会 (集英社文芸単行本) 作者:綿矢りさ 集英社 Amazon あらすじは以下。 「人を好きになる気持ちが分からないんです」 海松子(みるこ)、大学一年生。 他人に興味を抱いたり、気持ちを推しはかったりするのが苦手。 趣味は凧揚げ。特技はまわりの人に脳内で(ちょっと失礼な)あだ名をつけること。 友達は「まね師」の萌音(もね)、ひとりだけ。 なのに、幼馴染の同い年男子と、男前の社会人から、 気づけばアプローチを受けていて……。 「あんまり群れないから一匹狼系なんだと思…
毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。(書評の内容については各誌をご覧ください。) 今週の書評本 ◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆朝日新聞: 5/7 朝刊 23 冊 古寺巡 和辻哲郎 ちくま学芸文庫 1,320死者の書 折口信夫 角川ソフィア文庫 1,012火定 澤田瞳子 PHP文芸文庫 968鹿男あをによし 万城目学 幻冬舎文庫 755ランボー怒りの改新(「満月と近鉄」所収) 前野ひろみち 角川文庫 704橋のない川(一) 住井すゑ 新潮文庫 1,045言語学バーリ・トゥード Round 1…