β1作動薬について:薬学生向け解説 はじめに β1作動薬は、心臓のβ1受容体に作用し、心拍数を増加させ、心収縮力を高める薬剤です。心不全やショックなどの治療に用いられる重要な薬物ですが、その作用機序や副作用を深く理解することが、安全かつ効果的な薬物療法を行う上で不可欠です。本記事では、薬学生の皆様に向けて、β1作動薬の作用機序、臨床応用、そして副作用などについて詳細に解説していきます。 1. β1作動薬とは? β1作動薬は、交感神経の神経伝達物質であるノルエピネフリンと同様に、β1受容体に結合し、その活性を高めます。β1受容体は、主に心臓に多く分布しており、心拍数や心収縮力を調節する役割を担っ…