親友のかわいがっていた愛鳥が、日曜の朝に虹の橋を渡った。 それまで元気でいたのに、二週間前になって突然足の力が弱くなり、 止まり木にも止まれず、立つことも出来なくなった。 病名は「癌」だった。 あれよあれよという間に、身体で呼吸をするようになり、鳴くこともあまりなくなった。 それでも、飼い主の親友が帰ってくれば、抱っこをせがんで羽をばたつかせたり、 甘えて胸元を甘噛みしていた。 こんな小さな体に宿った命は、とてつもなく重かった。 飼い主の人徳か、それとも鳥徳か。 鳥飼いの仲間が、仕事終わりにかわるがわる立ち寄っては、 飼い主が仕事から帰ってくるまで、様子を見ていた。 わたしは、彼女の周りの人間…