「どうだ……。これはむずかしい問題だぞ。とっくり考えてもらおう。」 「考えるまでもございません。ヒヨコの力が馬の五千分の一ならば、必要なのは五千ばです。」 「ちがう。」 「どこがまちがっているのでしょうか。」 「どこもかしこも大まちがいだ。ヒヨコはなん万ばおっても、馬車などをひくことはできん。ここに、ただあたまのなかだけのりくつと、ものごとの実際との大きなちがいがあるのだ。」 ★追われても追われても: 高野長英 (日本史の目 19) 志村武・著 佐伯安淡・絵 日本史の目19 さ・え・ら書房 1974年5月 このところ集中的に読んでいるさえら書房の「日本史の目」シリーズから、高野長英伝。 高野長…