ハコネの険しい峠を越え、シーバス号は山を下り、湯煙が立ち上る渓谷の地――ユガワラへとたどり着きました。「……ようやく着きましたね。この先には、古の魔導回路を癒やすと言われる『秘湯』があるはずです」ミコトが祈祷杖を手に、立ち込める湯気に目を細めます。 消えた設計図:テツの悔恨 ハコネでの激闘で、裏切り者の男に奪われた一枚の羊皮紙。それは、テツが心血を注いで開発した「ハト・ランナー(魔導キックボード)」の精密設計図でした。「……クソッ。俺の署名(Tetsu's Signature)まで入ったあの図面が、あんな奴らの手に……」テツは、源泉でシーバス号の回路を冷却しながら、悔しさに拳を震わせます。 「…