ミステリ作家、小説家。 1969年5月20日生まれ、大阪府出身。A型。大阪芸術大学文芸学科卒業。 第4回鮎川哲也賞受賞作『凍える島』でデビュー。
凍える島 ねむりねずみ 演じられた白い夜 アンハッピー・ドッグズ 桜姫 茨姫はたたかう シェルター 青葉の頃は終わった 賢者はベンチで思索する 天使はモップを持って 二人道成寺 サクリファイス
『サクリファイス』シリーズ第5作。 【スティグマータ】近藤史恵 【あらすじ】あの男が戻ってきた。三度の優勝を誇ったもののドーピングで全てを失った、ドミトリー・メネンコが。ざわめきの中、ツール・ド・フランスが開幕。墜ちた英雄を含む集団が動き始める。メネンコの真意。選手を狙う影。密約。暗雲を切り裂くように白石誓は力を込めペダルを踏む。彼は若きエースを勝利に導くことができるのか。ゴールまで一気に駆け抜ける興奮と感動の長篇エンタテインメント。 以下、ちょっぴりネタバレあり感想。 今までの作品の中で最もチカの内面を掘り起こし、生々しい感情に魅せられた一冊だった。 表舞台に立つエースを支える“縁の下の力持…
『サクリファイス』シリーズ第4作。 【キアズマ】近藤史恵 【あらすじ】 ふとしたきっかけでメンバー不足の自転車部に入部した正樹。たちまちロードレースの楽しさに目覚め、頭角を現す。しかし、チームの勝利を意識しはじめ、エース櫻井と衝突、中学時代の辛い記憶が蘇る。二度と誰かを傷つけるスポーツはしたくなかったのに――走る喜びにつき動かされ、祈りをペダルにこめる。自分のため、そして、助けられなかったアイツのために。感動の青春小説。 以下、ちょっぴりネタバレあり感想。 大学生の正樹が偶然のきっかけから自転車に出会い、ロードレースにのめり込んでいくお話。 今まで知らなかったことをどんどん知り、のめり込んでい…
『サクリファイス』シリーズ第3作。 【サヴァイヴ】近藤史恵 【あらすじ】 団体戦略が勝敗を決する自転車ロードレースにおいて、協調性ゼロの天才ルーキー石尾。ベテラン赤城は彼の才能に嫉妬しながらも、一度は諦めたヨーロッパ進出の夢を彼に託した。その時、石尾が漕ぎ出した前代未聞の戦略とは――(「プロトンの中の孤独」)。エースの孤独、アシストの犠牲、ドーピングと故障への恐怖。『サクリファイス』シリーズに秘められた感涙必至のストーリー全六編。 以下、特にネタバレ無し感想。 チカ、石尾、赤城、伊庭の視点で描かれたサイドストーリー。 特に『サクリファイス』では絶対的なエースだった石尾と、そのアシストに徹する赤…
近藤さんの新刊。夫から突然離婚を言い渡されて、愛する娘とも別れて、ひとり 京都のゲストハウスで働くことになった眞夏。娘のことを思うとくじけそうに なるけれど、ゲストハウスの仲間たちや外国からやってくる客たちとの交流に よって、少しづつ自分の居場所を見つけ、心が癒やされて行く――。 近藤さんの作品は読みやすいから、あっという間に読み終えてしまった。離婚して 傷ついて一人になった主人公が、コロナ禍が終わって、外国人観光客で賑わう京都 でのゲストハウスでの仕事を通して、自分を見つめ直していく再生の物語。 夫の離婚理由にも腹が立ちましたけど、そんな夫の方について行った娘にも 腹が立ちました。なんで、不…
『サクリファイス』シリーズ第2作。 【エデン】近藤史恵 【あらすじ】 あれから三年──。白石誓は唯一の日本人選手として世界最高峰の舞台、ツール・ド・フランスに挑む。しかし、スポンサー獲得をめぐる駆け引きで監督と対立。競合チームの若きエースにまつわる黒い噂には動揺を隠せない。そして、友情が新たな惨劇を招く……。目指すゴールは「楽園」なのか? 前作『サクリファイス』を上回る興奮と感動、熱い想いが疾走する3000kmの人間ドラマ! 以下、ちょっぴりネタバレあり感想。 戦いの舞台はフランスへ。ツール・ド・フランスの中で繰り広げられるチームの駆け引きや攻略、そして人間関係の移り変わりに引き込まれた。 チ…
以前読んで印象に残っていた本。最近プライベートで自転車(といってもママチャリだけど)に乗ることが多く、ふとこの本を思い出したので再読。 【サクリファイス】近藤史恵 【あらすじ】 ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと――。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド、ライバルたちとの駆け引き。かつての恋人との再会、胸に刻印された死。青春小説とサスペンスが奇跡的な融合を遂げた! 大藪春彦賞受賞作。 以下、特にネタバレなし感想。 自転車レースの駆け引きや勝負といった…
江戸の美味を描いたアンソロジー『はらぺこ〈美味〉時代小説傑作選』より。 『猿若町捕物帳』シリーズ』からの一編。本作の出だしの一文が妙に惹き付けらるものでした。 年をとると、冬の気配に気づくのが早くなる。若い頃は、まわりの者が綿入れの着物を着て歩くのを見て、「おや、もうそんな季節か」と気づいたものだったが、四十を過ぎたころから、それが変わった。 ただただ同感です。そしてこの後に続いていく文章。何だか硬い。「固い」ではない。「硬い」。言い換えれば硬質な文体。ハードボイル小説などでよく味わような、そんな感じのものを覚えました。 ただ、その内容はつわりが酷くて食が細くなり心配だという話。てっきり、その…
タイトル:スーツケースの半分は 著者:近藤史恵 スーツケースの半分は (祥伝社文庫) 作者:近藤史恵 祥伝社 Amazon ジャケ買いしました。 とあるスーツケースが色々な人の手に渡り、世界を旅していく。 海外旅行って大きめのスーツケースが必須だよね。 でも普段は使わない。 この本では、友達に貸すことで世界中に連れて行ってもらえる。 旅行先でいろんな人が、何かしら良いことや前向きになれる。 そのため「幸せのスーツケース」とも呼ばれる。 旅行中ずっとスーツケースを持っているわけではない。 スーツケースだけの物語ではない。 あくまで「きっかけ」を作るだけ。 でもそのきっかけがあるこそ、不安や悩みを…
間の悪いスフレ ビストロ・パ・マル・シリーズ (創元クライム・クラブ) 作者:近藤 史恵 東京創元社 Amazon ビストロ・パ・マルシリーズ4作目 耳慣れない料理とお客さんが意図的か否かは別として持ち込む謎コロナ禍のどうしようもなさも含めて簡単に解決しない問題も多い 最終話の悪くなっていくことばかりでもないがある種の答えなのか
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