前回の続き、「死者の贈り物」(長田弘、ハルキ文庫)の後半を読み終えた。 その人のように ・・・・この世界は、ことばでできている。そのことばは、憂愁でできている。希望をたやすくかたらない。それがその人の希望の持ち方だ。・・・・ わたし(たち)にとって大切なもの ・・・・逝ったジャズメンが遺したジャズ。みんな若くて、あまりに純粋だった。みんな次々に逝った。あまりに多くのことをぜんぶ、一度に語ろうとして。・・・・ 砂漠の夕べの祈り ・・・・砂漠では、何もかもがどこまでも透きとおってゆくだけだ。世界とは、ひとがそこを横切ってゆく透きとおった広がりのことである。・・・・ この詩集は、2003年の刊行であ…