1階の6畳と8畳の続き間になる和室には縁側との間に雪見障子があります。両親が健在だった頃はお正月前に父が貼り替えていたが、高齢になるにつれ、それもいつしかしなくなった。来客や、親族の集まりもなかったし、同居し始めたわたしもいっぱいいっぱいで、家の中のことにはあまり気を払わなかった。 初めて貼り替えをしたのは、5年ほど前だったかな父の骨折入院をきっかけに加速した両親の認知症。兄の決断で両親とも施設で暮らすことになり、お正月には両親を囲んで親族が集まる習慣ができ、改めて家の中を眺めると障子の黄ばみが気になったのでした。 父はどうやって貼り替えていたかな?記憶を辿りつつ、家中の障子を替え始め、ハタと…