今日の大手紙社説

 特に論点はなかったように思う。憲法を政局のために空文化させることに奔走している社会党残党ってものを見る日が来ようとは。ああ、憲法に明記もされない国軍である自衛隊を合憲にして、実際は憲法の外に放り出した責任者である村山元首相というのもいたな。

日経社説 成果問われ始めるオバマ政権 : NIKKEI NET(日経ネット)

 まだ自分自身よくわからないのだけど、金融政策や「オバマの戦争」といった問題より、医療保険改革でかつてのヒラリーみたいに玉砕してしまうのではないかな。
 ⇒オバマ米大統領、国民皆保険の医療保険改革が天王山 (1/2ページ) - MSN産経ニュース

 米国は日本のような国民皆保険制度がなく、企業が従業員に提供する民間保険が中心だが、先進国で最も高いという医療費の高騰で企業の負担が重くなり、勤め先から支給を打ち切られたりリストラされたりして、保険を失う人が続出している。無保険者の増加が結果的に医療コストを押し上げ、新たに無保険者を生む悪循環となっている。
 しかも、メディケア(高齢者むけ)、メディケイド(低所得者向け)の公的医療保険財政支出は、史上最大の財政赤字を膨らませる最大の要因でもある。
 オバマ大統領の医療保険改革は、医療費削減によって民間保険のコストダウンを図ると同時に政府運営の保険を新設するという事実上の国民皆保険化を促すものだ。大統領は、夏季休会前の来月7日までに上下各院で関連法案を採決させようと、連日遊説し、国民に緊急性を訴えかけている。

 この状態を知ると日本はよい国だと思う。

 米国にとり医療保険改革は「トルーマン大統領以来(戦後の)歴代大統領が口にしながら、実現できなかった」(オバマ大統領)悲願のテーマだ。クリントン政権国民皆保険化を目指したが、医療業界や共和党の反対に遭い挫折した。

 あれは壮烈なものだった。よくヒラリーがもちかえしたものだと思うがそれだけ強い問題でもあるのだろう。

 「かつてないほど実現に近づいている」。オバマ氏が焦るのは、来秋に中間選挙を控える中、審議の長期化で改革の機運が低下する恐れがあるからだ。実際、ワシントン・ポストとABCテレビの最新の世論調査では、医療保険改革をめぐるオバマ氏の指揮への支持率が4月の57%から49%に低下している。
 一方、共和党は、医療保険改革をフランス皇帝ナポレオンが惨敗した最後の戦いにたとえ「オバマ氏のワーテルローの戦いになる」(デミント上院議員)とオバマ政権失速の契機としたいとの思惑がある。
 国民的人気をテコに景気対策法案などを成立させてきた大統領の政策実行力が「就任最大の試練」(米紙ワシントン・ポスト)を迎えた。

 オバマも失敗すると思う、どっちかといえば。
 失敗した方がいいとはつゆも思わないが。

日経社説 あいまいさを残す民主党の政策集 : NIKKEI NET(日経ネット)

 行政改革では「与党議員が100人以上、大臣・副大臣政務官等として政府の中に入り、中央省庁の政策立案・決定を実質的に担う」と明記した。与党の税制調査会を廃止し、財務相の下に政治家による政府税調を新設する方針も打ち出した。

 これ、私が頓珍漢でなければ小沢イズム。つまり、これは革命。参謀に小沢がいれば本気でやるかもしれないので、当然官僚も本気で出てくる。やめとけと思うが、双方。

 外交や安全保障では、反対してきたインド洋での給油活動への対応を明示しなかった。海賊対策でも自衛隊の派遣を容認するなど、政権獲得後をにらんで対外政策の継続性を重視する姿勢は歓迎したい。

 現実的という以前に国家を担う体をなしていないのだが。

産経社説 【主張】民主党政権公約 現実路線選ぶなら歓迎だ - MSN産経ニュース

 このほか、民主党は海賊対処法に反対していたが、ソマリア沖での海賊対処活動は継続する姿勢を示した。インド洋で補給支援を行う海上自衛隊を「即時撤収する」との従来の方針も引っ込めた。

 民主党としての対応はまだ出ていないはず。

 ただ、党内向けの説明では、日米地位協定を含めて「従来の方針に変わりはない」としている。沖縄・辺野古地区への移転で日米が合意した米軍普天間飛行場を県外へ移設する考え方も不変だ。

 ここはガチンコに米国と渡り合うことになる。とばっちりは国民に来るだろうけど、そこで少し国民も世界を知らないといけない。悪い予想をすれば、内地の平和主義の大義で沖縄は捨て石にされるだろうと思う。内地の軍国主義も平和主義も同じというあたりで、内地主義が露出する。

憲法改正への姿勢をあいまいにしたままでは、民主党が日米関係をどれだけ真剣に考えているのか疑問を残すだろう。

 余談だが、私は憲法改正反対論者なんだが、なんとしても私をネットウヨにしたい人々がいる。憲法改正なんてできるわけないだろ。

毎日社説 社説:’09衆院選 社会保障 安心の制度設計競え - 毎日jp(毎日新聞)

 小泉純一郎政権下で進められた「小さな政府」路線による、給付と負担の見直しで社会保障サービスが切り下げられ、国民は痛みに苦しんだ。年金未納や医療現場の荒廃、介護労働者の低賃金などで、セーフティーネットはずたずたになった。社会保障をめぐる一連の小泉改革は失政だったと言わざるを得ない。

 小さな政府は地方行政改革が次にあるものだった。それが阻止されたこと、世界経済が失墜したことで、「小泉改革」が失政だったかのように演出される。
 年金未納は小泉時代の問題ではないし、医療現場の荒廃はより根深い構造的な変化の波及だったし(かつての大学病院による支配がよかったわけもなかろう)、介護労働者の低賃金で民活を捨てるなら大きな政府を意味することになる。

今回の総選挙は、小泉政権以降の社会保障切り下げ政策の転換と、年金、医療、介護保険少子化対策の立て直しを争点とすべきである。

 国家を膨らませることで実は社会は不平等になる。年金問題も医療問題も、一朝一夕で解決できるものではない。逆にいえば、国家の機能のと地域の機能を切り分けて、地方に自治を持たせるしかない。また介護の問題は重税国家を作ることになる(移民を入れることないだろうし)。そして少子化対策というのは、不可能。

読売社説 政と官 官僚をリードする識見を持て : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 一方、公務員の側も、薬害問題での不作為や税金の無駄遣いなどで国民の批判を浴びてきた。
 政治家が提示する目標に従い、政策を着実に遂行するという公務員の本務に立ち返る時だ。
 その大前提として、行政の専門家である官僚を導く識見と能力が、政治家に求められている。

 徳目で官僚を制御できるわけないじゃん。
 あるいはその見識というなら、シンクタンクを作るしかないんじゃないの。

朝日社説 asahi.com(朝日新聞社):社説 2009年7月24日(金)北朝鮮―米国のサインを見逃すな

 なぜこの話題でこれに触れないのか。日本も関わってくる話なのに。
 これ⇒CNN.co.jp:北朝鮮総書記の死去後の混乱対応の準備整えると、米太平洋軍

総書記の権力掌握が終わった時、何が起きるかは不明だが、「米国は準備している」と述べた。その上で、北朝鮮に混乱が生まれた場合の大統領の命令に備え、在韓米軍、その他の軍と協力した計画を発動させる用意が出来ている、と語った。

 反米なら反米でこれに触れて反論を書いたらどうなのか。

朝日社説 asahi.com(朝日新聞社):社説 2009年7月24日(金)企業献金―経済界は、やめる決断を

 民主党は「3年後の企業・団体献金の廃止」を掲げて総選挙に臨む。その法改正が実現すれば選択の余地はない。そうした流れを考えても、そろそろ決断の場面だろう。
 経営者も期待する政策の推進や政党を応援する自由はある。だが、会社の金ではいけない。個人の自由な献金で政治を支える文化を育む方向にかじを切るべき時ではないか。

 企業献金が悪という発想についていけないのはいかんともしがたいが、それ以前にもの手順というものがあるだろうと思う。私は自身を中二病だと思うが、朝日新聞のこの手のお子ちゃま正論についていけない。

 特に思い当たることもないがなんか疲れた。その割に寝付きも悪い。坐禅・瞑想もうまくいかない。心の中が荒れている感じがする。なんとも言えない不安というものかもしれない。夢も覚えていない。