年寄の欲しいもの

日常今ではどこにでも設置されて当たり前に見かけるようになったハンディキャッパー用の駐車枠、いったいどんな人にどんな風に役に立っているんだろうと思っていたら家族が車椅子のお世話になるようになって何となく利用者の気持ちが解るような気がしてきた。
クルマに車椅子を積んで移動する..これが案外大変なことなのである。
いざ自分の車に車椅子を乗せようという段になってまず考えたのは「本当に乗せられるのか?」ということ。
荷室のサイズなんて車種によって全く異なるし、自動車メーカーのホームページを見ても先進のエコ技術はたっぷりとページを割いてアピールしているのに比べてこういうベーシックな全くなおざりにされていて中には荷室床面の寸法が乗っている車種もあるが無いものが多い。
それに車椅子そのもののサイズである。
そりゃぁちょっと測ってみれば良い話ではあるんだけどネット上にそういう情報が無いという事がとても不思議に感じられたのである。
で、測ってみたら横倒しにしたら1メートル×1メートルあれば大丈夫そうだったがそんな事ちょっと検索したら見つかりそうなのだけれども...
高齢化社会の加速が言われながらもモノを提供する側はそちらの方を向いていないんじゃないか?
写真のような積み方をすると意外と車椅子を車に積むのは困難なことが解るしきっとそれで困った経験のある人も多いんじゃなかろうか。
見渡してみると老人に優しい、老人が必要とする物って案外満ち足りていない。
ちょっとした家具一つにしてもそうだ。
例えば部屋の中を移動するときに足が不自由になった高齢者は何かに捉まることが多いし、転倒する可能性も高いからその時に家具にぶつかる危険性も高い。
当然家具の縁や角は大きな半径で面取りされていた方が良いのだが、そういうのは製造コストが嵩むからかイケアやニトリの店頭では見かけない。
どれもこれもがピンピンに角が立っていてぶつけたら流血必至である。
それに材料節約で軽く出来ているからよろけて捉まると家具もろともひっくり返りそうである。
家電だってそう。
ボタンやツマミはコストが高いから、今どきの家電は1つのボタンに沢山の機能を割り当てている。
年寄りにとってAボタンを押してからBボタンを4回押して...なんてのは以ての外、1機能1ボタンじゃなきゃ駄目だ。
ボタンの数だって1製品に3つ以上はダメだ。
あんしんカンタンと自ら名乗る携帯電話の殆どは失格、スマホは絶望的。
欲しいものは作るしか無いのだけれどもこれだけ世の中の仕組みが複雑になってくるとそれが不可能なものだって多くある。
しかし、そういったものを提供しようという流れは全く感じられない。
余裕が無いということも有るのかもしれない。

LinuxでLogicoolのワイヤレスマウスを使う

とりあえず自分用備忘録。
グラフィクスカードもサウンドカードも入れて快適快調なUbuntu/MintのLinux実験マシンだが、ワイヤードのマウスが鬱陶しいので我がやですでに何個も使っているLogicoolのワイヤレスマウスを買ってきた。
近所の電気野で安売りしていたM185というマウスでUnifyingという付属の親機をUSBに挿すだけで複数のキーボードやマウスを無線接続することができる便利な製品。
ただし、親機と子機のペアリングには専用ソフトが必要となる。
このソフトがWindowsだのMacだのにしか対応していないので不安もあったのだがまぁどうにかなるだろう...
そういう経緯で購入したマウス付属の親機を挿すとまるで何事も起こらないのだが、しばらくして「マウスの電池が無い」というダイアログが出現。
そこで、マウスに電池を入れたらあっさり動作してしまった。
どうやら店頭に並んでいるものはカップリング済みで、子機の情報は親機の中に書き込まれているらしい。
ということは、カップリングが外れてしまったとか、新しくデバイスを追加したいという時は、面倒ではあるがとりあえずWindowsマシンでカップリングしてからまたLinuxマシンに挿せば大丈夫そうだ。

初参り

夜明け

今年は伊勢神宮式年遷宮にあたり、10/2は内宮が新居に引っ越した。
開けて本日は新しい正宮で参拝ができる初日となる。
周辺道路は相当に混雑するだろうし、駐車場を見つけるのもタイヘンだろうと思って早朝に参宮線の始発で出かけた。
朝6時ちょっと過ぎに伊勢市駅に到着すると、内宮への始発バスがそれから一時間弱後になる。
ぶらぶらと外宮まで歩いて行って参拝し、そこからバスで内宮へという手もあるが、それにしても連絡が悪すぎだろうと思う。
実際伊勢市に立ってみても全く人出が多いなんてことも無く、鉄道もバスもガラガラだった。
三交百貨店を撤去して作られた駅前駐車場にも殆どクルマが止まっていない。
内宮への道路も空いていたし、内宮の人出も混雑とは程遠くて拍子抜けな感じだった。
あれだったらクルマで行ってしまえば良かった。
10時には帰宅、テレビで伝えるニュースは「参拝客で賑わい混雑していた」とか「参拝客で長蛇の列」とか...全然事実とは異なる。
ま、黒服来た報道関係者はおそろしく沢山居て東海・名テレ・NHK...一通り全部揃って賑わっていたとは思う。

そんな内宮参拝の帰り道、五十鈴川を跨ぐ橋の上で警備の人に全員止められた。
なんでも皇室関係の人が到着するので警備の関係上止まって待って欲しいとのこと。
天皇陛下でも来るのかと思って、そうさね10分位かな、楽しみに待っていたんだけど、実際に通ったのは苦虫をかみつぶしたような表情の見ず知らずのおじさん集団であった。
その後ろから黒服の集団が来るのが見えたので「あれか??」と期待したが、実際にすれ違い様に見た様子では普通の下々の者たちだ。
するとどうやらあのおじさん集団が高貴な人だったらしい。
うーん、何だか腹が立って来たぞ。
そりゃぁやんごとなき方々とワシらみたいな賽銭箱に100円投げてる位のシモジモの者どもとは神宮に対する貢献度は天と地、月とスッポンの差だろうけどサ...
それと皇室関係の方(実はそのオジサン集団)が通るから途中のベンチに腰かけている人達に来たら立って欲しいとお願いもしていたけど、それも気に食わないな。
後から聞いた話、あのオジサンは「陛下にお仕えする方」だったらしい。
うーん、益々腹が立って来た。

..と、まぁそういうことは抜きにして、宮川駅跨線橋上から眺めた朝焼けは文句なしに綺麗だった。

Nゲージ

機関車たち

まだまだ残暑はあるものの、あの7〜8月の殺人的な暑さは徐々に収まりつつあるように思える。
冷房はあるものの、それでも天井や壁、窓から遠赤外線を浴びているような感覚があって暑い日には何かをやろうという気にならない。
それが朝夕に涼しさを感じるようになると気持ち的にも元気になり何か行動したくなる。
例えば部屋を掃除するとかやらなければいけないと解っていながら放置してきた宿題を片付けるとかすれば良いものの、まだそこまで余力は無いので無駄な行動に走る傾向がある。
そこで、線路を並べて機関車を載せて眺めてみることにした。
今でも地味〜に年1両位増えているかもしれない機関車達は今の所30両位だろうか。
それにしてもコンビニ弁当さながらの茶色っぽさで、全く新しさが感じられない、持ち主の正確が如何に偏っているかを物語るラインナップである。
交流機関車が無いし...
機関車がこんなだから客車や電車、気動車もその傾向はあるもののちらほらと新しめのは有る。
今のところ、一番新しくてVSEか。

永遠の記憶

そもそもが半年位で不良クラスタが発生してどんどん状態悪化するハードディスクに愛想をつかし、半導体ディスクなら可動部分が無いからサーフェスがクラッシュすることも無い筈だという勝手な思い込みで導入したSSDだが、使っているうちにいろいろな事が見えて来た。
確かにディスクサーフェスに磁気ヘッドが墜落して不良クラスタが発生するという事は無いのであるが、寿命が無い訳でもない。
フラッシュメモリーは読み書きを繰り返すうちにだんだんと劣化し、故障率が上がり、ついに使用不可能になる。
まだどの程度で使えなくなるのかは見えていないが、SSDとてバックアップ不要の永遠のメディアでは無いことは肝に銘じておいた方が良いだろう。
読み書きのたびに劣化して行くということはハードディスク代替として使っているとアクセスを頻繁に行うエリアにある素子はどんどん劣化が進み、そうでないエリアにある素子は殆ど劣化しないということになるのか?という疑問が湧く。
しかし、さすがにその点は何も考えていないということは無く、Windows7からはアクセスが均等になるように素子の割り振りを行うウェアレベリングという技術やらデフラグをしない対応やらで寿命を延ばす工夫が施されているという。
で、結局いつまでもつの?と聞かれると「わかりません」としか言いようがない。
メーカーではそういう研究をしているんだろうけど...大昔の話、液晶が登場した頃にその寿命は何年なのかまだ誰も答えられなかったのを思い出す。
コンピューターの記憶メディアのうち最もタフなのは何だろう?
CD/DVDは紫外線にあたるとどんどんダメになって行くし、HDDは何年かでキッチリ壊れるし、意外とフロッピーなんかが寿命としては良いのかもしれない。
コンピューターに限らず記憶メディアとして最も寿命が長いのは?
それは「石」で、材質や保存場所が良ければ数千年位は大丈夫らしくて、たしかに近所の墓地で雨ざらしな無縁仏の墓石でも数百年前の元号が読めたりする。
でも残念なことに数千年後に向けて残して価値のある事が思いつかない。

軽自動車生産終了

今まで戦闘機を作って来た航空会社は敗戦の後に作るものが何も無くなってしまい、そんな時に倉庫に会った戦闘機の尾輪でスクーターを作り始めたというのが富士重工業の戦後のはじまりだと聞く。
当時にしてみれば「軍用機作ってます」というのはハイテク最先端の産業であったのに、乳母車作りみたいなローテク産業でしのぎながらの模索の中から生まれたヒット作、ラビットスクーターである。
その後、日本のモータリゼーションの発展におおきく寄与したのがスバル360/スバルサンバーという軽自動車。
排気量わずか360cc、そんな小さなクルマなんてほとんど作られていない、あってもせいぜい近所の配達とかリヤカーに毛が生えたような程度の車両でそれで長い距離を走ろうとか山を越えてドライブへ行こうとかそんな期待はされていなかった時代に「小さな自動車」の規格で立派な自動車を作り上げるのは並大抵の努力ではなかったろうと思う。
バルサンバーは後ろの車軸のさらにその後ろ側にエンジンを積み、後輪を駆動するRR(リヤエンジン・リヤドライブ)方式。
スバル360のRRユニットが流用できるという事情もあっただろうが、急峻な山道を行ったり来たりするみかん農家では空荷時にもしっかりとタイヤに力が伝わるRR方式は「カミさんを荷台に乗せなくても大丈夫」と重宝されたのだそうだ。
この自動車メーカーが作る製品にはエンジニアリング的に「面白さ」とか「こだわり」を感じる。
そういった技術者魂のようなものはどこのメーカーでも有るのだろうが、営業戦略的なものもあってかなかなかストレートには感じにくいものだ。
いや、商品としてはむしろそういった個性を抑えた方が完成度の高いモノづくりであると言えるのかもしれない。
ユーザーに理解されて大ヒットとなったのがレガシイ、理解されずに空振りだったのが軽自動車のR2である。
みんなが軽自動車に見た目の豪華さ、広さを期待しているのにR2は豪華じゃなければ広くも無かったしデザインも奇抜な感じだった。
営業的には失敗だったのだろうけど車は決して失敗作では無くて、静かだし乗り心地は良いし小さいくせに安定感があるし良い車だったと思う。
今ではどのメーカも作らないコスト的に不利な四輪独立懸掛方式のサスペンションや4気筒エンジンの軽自動車が生産終了となったのは非常にさびしかった。
そして先日、富士重工から最後の軽自動車がラインオフした。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120228-OYT1T01201.htm
富士重工は軽自動車から撤退するのだそうな。
考えてみればこの狭い日本、たった1億2千万の国民相手に自動車メーカーが10社近くもあるというのは異様なことで、その全てのメーカーが軽自動車から大型高級車までフルラインナップで生産するのは無理な話で生産車種を絞って特化するのは仕方がないが唯一無二の存在だった4独4気筒の軽が完全消滅するのはいかにも残念だ。

SSDの魔力

三重に帰る度にメインマシンのHDDが起動しなくなっていて、その都度「やれやれ」と思いながらCDから起動し、chkdskを掛けてリカバリーインストールをしてアップデートのパッチ当てをして...そんなことの繰り返しにウンザリしている矢先、近所のパソコンチェーンの正月バーゲンでSSDを見つけて即決!
SSDというのはシリコンメモリーにハードディスクのインターフェースをくっつけたもので見かけ上はハードディスクのように動くがその実はメモリーというもの。
モリーだから可動部分が一切無く、従ってハードディスクのようにヘッドがディスクに墜落して壊れるということも無い。
もちろん工業製品故に絶対に壊れないということは無く、シリコンメモリー自体の劣化によって徐々に故障率が高まると言われるが、たぶんハードディスクよりは故障率が低いだろうという勝手な思い込み。
ハードディスクの故障率に関してはこんな記事を見つけた

ハードディスクの機械的寿命の概観
http://hddbancho.co.jp/longevityof_hdd.html

これ、使ってみると癖になる。
例えばインターネットを覗くブラウザーなんかは起動時に結構な量の小さなファイル、しかもディスク上にバラバラに散在しているファイルを読んでいたりするものだが、そういうのには滅法有利なようで立ち上がりが速い。
128GBで1万円程度というのは容量あたり単価がハードディスクの10倍程度とえらく高いのだけれども考えてみれば本体のディスク容量なんて案外どうでも良いことで、大量データは外付けのディスクかネット上のストレージに置けば良い。
ついでにOSもWindows 7 Professionalに上げてみたが、これのインストールも速い。

ということで、2012年はSSD元年となった。