水害で不通になる前から悲惨な状況だった三江線で考えてみる。その1

katamachi2007-02-07

 昨日の 「2007-02-06 ここ17年間で廃止された鉄道、42路線のリストを見てウンザリしてみる。」の続きです。
 キーワードは「JRに残された"超赤字ローカル線"(輸送密度2000人以下)」「JRがそうした不採算路線を維持する義務も義理もない」の2つ。
 その上で、2006年6月から水害による不通が続く三江線を取り上げ、その予兆ともいうべき2004年6月の落石事故に言及。次回は鉄道事故調査会による報告書を紐解いてみる……というのが流れです。そうしたことからも、2005年4月にJR西日本福知山線(宝塚線)尼崎−塚口間で起きた「JR福知山線脱線事故」とも絡んできます。

本当に経営が行き詰まっているのはJRの"超赤字ローカル線"

 前回のエントリーの最後で書いたように、現在、赤字ローカル線の廃止問題でほとんどクローズアップされていないにもかかわらず、かなりひどい状況になっているのがJRが抱える"超赤字ローカル線"です。
 80年代に国鉄再建が進められていく過程で、国鉄が抱える赤字ローカル線の中から廃止対象路線が選定されたのは1981年のことです。当初、運輸省は第一次・第二次の廃止対象路線を88路線4000km強を選び、これらを1985年度まで廃止にしたいとしていました。ところが、その後の議論の中で、様々な"例外"処置が設けられ、最終的に廃止されたのは71線区3000km弱のみ。いろいろ理屈はこねられていますが、政治的妥協の産物で除外規定が設けられたというわけです。後に第三次廃止対象線12路線も追加され、1983年10月に第1号の白糠線が消えて以降、1990年3月までに特定地方交通線の中で消えたのは83路線になります。
 それから17年が経ちます。

続きを読む

福知山線脱線事故に関する意見聴取会の報告書を見つけました。

 三江線の件で航空・鉄道事故調査委員会のHPを見ていると、2005年に起きた福知山線脱線事故の文書を見つけました。2月1日に行われた「意見聴取会 西日本旅客鉄道株式会社福知山線における列車脱線事故について」の関連文書です。
 HPはここ→http://www.mlit.go.jp/araic/ それぞれリンクや検索エンジンで辿ってください。

 特に前者の本文の項は182ページもあり、斜め読みするだけでも一苦労でした。と、同時に調査委員会の語ろうとしていることは、マスコミが語って欲しいとこととかなり食い違っているというのも分かりました。

続きを読む

この春までに私が欲しい鉄道グッズ・本。

 2004年頃から一年間続いた"鉄道建物系"の食玩ブームに感化されて、トミーテックの「街並みコレクション」、バンダイ「私の生まれた街」、ハピネット・ロビンの「昭和情景博物館」などその手の食玩を全て買い集めていました。複数買いしたのもあって自宅に300箱以上はある(途中で数えるのを止めた)。さらに、鉄道コレクション、さらには守備範囲外のトラックコレクションやカーコレクションまで集め出したのでキリがなくなった。
 ようやく昨年ぐらいからブームが沈静化して(というか食玩ブームが一掃され)、落ち着いてきています。あれだけいろんなジャンルからいろんな会社が出ていれば、さすがにみんな飽きるよな。
 でも、トミーさんは女性鉄道員シリーズ「鉄道むすめ」はまだまだ出すのですよね。ここ3年ほど、若手の鉄道マニアの(ごく)一部で話題になっているという"女性鉄道員の制服萌え"とか"鉄道擬人化"とかには全く興味がありませんが*1、鉄道系の食玩を集めている人間としてはコレクションを続けなければいけない。なんだかんだ言って過去の全シリーズ、単品物、だいたい持っていますよ。さすがに同キャラ色違いは2、3点ないのもありますが。
 その関連商品が春からいろいろ出ると。

 鉄道ではたらく女の子たちの日常(お客様とのふれあい,鉄道のお仕事の舞台裏,鉄道にかける女の子たちの夢・情熱など)を描いたハートウォーミングストーリー......らしい。本文は10ページぐらいしか読まないと思う。著者は「アニメ モンチッチ」の脚本家らしいが、他の実績は見当たらない。いろんな意味で興味深い小説だ。小説限定バージョンフィギュア(三陸鉄道[久慈ありす])付き。

鉄道むすめのお父さん対談 むすめが嫁ぐ日」というのが気になる。公式ファンブック限定バージョンフィギュア(東武鉄道[栗橋みなみ])付き。

 ただ、この「鉄道むすめ」シリーズ。最大の難点は、フィギュアの出来があまり良くないことなんですよね。顔の造形とかプロポーションとかが変すぎる。海洋堂が制作して全日空ANAが販売していた「ANAユニフォームコレクション」は部屋に飾っていますが、「鉄道むすめ」を並べる気にはなれない。三十路になってそんなのを飾っているのもどうよという話もありますが、それはまた別の話。

*1:島鉄道管理局が作った「踏切戦士シャダーン」とかは誰も出さないのか