ほととぎす ホトトギスは「郭公」(かっこう)の仲間で、その独特な鳴き声は古くから「テッペンカケタカ」とか「特許許可局」と表現される。昔からたいへん親しまれてきた鳥で、万葉集以来多くの歌集に詠まれ、その漢字表記や異名は非常に多い。 まずカッコウの読みのある「郭公」と書いて(ほととぎす)とも読む。これは両者が非常に似ているために混同されたのだと考えられる。「霍公鳥」でも(ほととぎす)と読むが、これも「霍公」の音がカッコウと読むために当てられたのである。古人はカッコウとホトトギスの区別がつかず、同じ鳥が鳴き分けているのだと信じていた。 古代中国の一国、蜀の帝王だった「杜宇」は、帝位を追われ故郷を離れ…