旧約聖書の「創世記」に登場する、アブラハムの孫であるヤコブ(後にイスラエルと改名)の妻の一人。父はラバン、姉はレア。ヤコブから見て従姉妹に当たる。
旧約聖書によると、ヤコブは当初、叔父であるラバンの「自分の元で七年働けば結婚を許す」との言葉通り働いて嫁にもらうはずだったが、花嫁を見てみると実際には姉のレアだった。
姉より先に妹を嫁がせるわけにはいかないというのが理由だったが、ヤコブはラバンの求めに従い、さらに七年働いて妹のラケルとも結婚する。
姉のレアには子供が生まれていたが、妹のラケルには長い間子供が生まれていなかった。しかし後にヨセフ(後にエジプトの総理大臣となり飢餓から民衆を救う)、そして難産の末にベニヤミンの二人の息子を産むが、ベニヤミンを産んだ際に命を落とすことになる。
創世記 35章19節によると、ラケルはエフラタ、つまりベツレヘムに向かう道の傍らに葬られたという。
その出来事から千年以上後、エレミヤは旧約聖書のエレミヤ書 31章15節で以下のような預言を記している。
このラケルの嘆きとは、イスラエル王国の滅亡を嘆く声であるという解釈が一般的である。
「主はこう言われる。ラマで声が聞こえる
苦悩に満ちて嘆き、泣く声が。
ラケルが息子たちのゆえに泣いている。
彼女は慰めを拒む
息子たちはもういないのだから。」
また、新約聖書では、ヘロデ王が生まれたイエスを殺すために、ベツレヘムとその周辺の二歳以下の男児を皆殺しにするが、ラケルは、そのときに子供を殺された一人の母親の名前として挙げられている。
これは、前述のエレミヤ書 31章15節からの引用であり、苦しみつつベニヤミンを産んだラケルの墓の近くで幼児虐殺が行われた事を思い起こさせるものとなっている。
新約聖書 マタイによる福音2-18
「ラマで声が聞こえた。
激しく嘆き悲しむ声だ。
ラケルは子供たちのことで泣き、
慰めてもらおうともしない。
子供たちがもういないから。」
飲食店
渋谷に本店がある、オムライス屋さん。東京圏を中心に、各地に支店があるファミレス。