フランス文学者。1924年京都祇園に生まれる。
父は料亭の板前長で南座を遊び場に育つ。軍国色の強まるなか、荷風、その後セリーヌを耽読。京都大学文学部仏文科在学中にブルトンの思想に啓示を受け、以降、批評精神の欠如した日本の文化状況を見極め、ジャーナリズムに背を向け、戦闘的論客としての姿勢を保ち続ける。京都大学教授として大学で教鞭をとる傍らバタイユ、マンディアルグ、セリーヌなどの紹介につとめ、編著書のわいせつか否かをめぐって大学とも決別、自ら出版社(奢覇都館)を設立して孤高の立場を貫く。
1994年没。