源氏は夫人に明石の君のことを話した。 女王はどう感じたか、 恨みを言うともなしに「身をば思はず」百人一首 38番 右近の和歌 (忘らるる身をば思はず誓ひてし人の命の惜しくもあるかな) などとはかなそうに言っているのを、 美しいとも可憐《かれん》であるとも源氏は思った。 見ても見ても見飽かぬこの人と別れ別れにいるようなことは 何がさせたかと思うと今さらまた恨めしかった。 🌷🎼あの日の僕たちへ written by 蒲鉾さちこ🌷 少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounagon-web ぜひご覧ください🪷 https://syounagon-web-1.jimdosite.com 🪷聴く古…