FF4(GBA版)をやりこんでみました
■はじめに
以前、DS版のFF4をやりこんでいました。
ktakaki.hatenablog.com
その後、GBA版は、DS版とは異なった進化を遂げていることを知り、
そちらもプレイしてみました。
なんでも、冒険の途中で一時的に仲間になったキャラ達を
終盤で仲間にして育てることが出来る、と。
具体的には、シド、パロム、ポロム、ヤン、ギルバートの5人。
大変興味を持ったため、購入し、プレイしました。
◆E3版とE4版
情報を調べてみると、GBA版には、初期版のE3版と、後期版のE4版があり、
E3版はバグが多く不安定、E4版を手に入れるのが望ましい、とのこと。
ところが、これらの違いは、パッケージを開けてみないと分からないらしく、
出品されているソフトがどちらなのか、分からないようです。
しかし、大抵出品されているのは、E3版だという模様。
そこに、「E4版」と銘打って出品されているのをいくつか見つけました。
これを落札、購入できれば万事解決です。
しかし、どれも二万円以上の値段がつけられている。
しかし、E4版が欲しかった僕は、23000円(送料込み)で落札してしまいました。
箱、説明書付きの美品でした。
こうなったら徹底的に遊んで元を取ってやると思いました。
具体的には、レアドロップを集めて、最強の仲間たちを作ろう、と。
そこで、今回、僕がどこまでやりこんだかを、紹介したいと思います。
■レアドロップ装備
SFC版からあったレアドロップ。ドロップ確率は、どれも0.1%など低めですが
僕は根気で何度も何度も戦い、十分な数を手に入れました。
まずは、どんなレアドロップがあるのか、紹介します。
◆アダマンアーマー
プリンプリンセスが0.1%の確率で落とす「ピンクのしっぽ」を
尻尾マニアに持って行くと手に入る鎧です。
他の鎧が防御力30程度のところ、なんと防御力100を誇ります。
状態変化にも強い、文句ない最強鎧です。
10人全員が装備可能なので、意地で人数分手に入れました。
◆クリスタルリング
レッドドラゴンが0.1%の確率で手に入る最強の小手です。
5個手に入れました。
残りの5人は後述しますが、そのキャラ専用の小手にしました。
◆えいゆうのたて
今回初のクリア後のエクストラダンジョン「月の遺跡」に出てくる強敵、
プラキオレイドスを倒すと、必ずドロップします。
このため、他のレア装備より入手は容易です。
(ただしプラキオレイドスはラスボス以上に強いため、
そこまで育てる必要がある)
他の盾に比べて、ずばぬけて高性能です。
全員が装備可能で、他の盾が装備出来ないキャラも装備出来ます。
このため人数分、10個手に入れました。
しかし両手持ち武器のシドや両手に武器を装備しているエッジは装備出来ません。
それでも彼らが片手武器を装備する時を考慮し、彼らの分も手に入れたわけです。
◆リボン
FFシリーズでは言わずと知れた、ほぼ全ての状態異常を防ぐ兜です。
シナリオでは3個手に入りますが、
それ以上は暗黒魔導士などが0.1%の確率で落とします。
人数分10個手に入れたのですが、セシル、ギルバート、シドには
各キャラの最強の兜を装備させています。
状態異常はアダマンアーマーで防げるため、防御を重視した結果です。
◆ガラスのマスク
フェイズが0.1%の確率で落とします。
物理防御が、他の兜が12程度なのに比べ、30と非常に高いです。
しかしそれ以外の効果(回避率や魔法防御)は0であり、
微妙なため、ひとつしか手に入れていません。
セシルに装備させました。
■各キャラの装備と能力値
各キャラの装備とパラメータを紹介します。
なお、きんのリンゴ、ぎんのリンゴ、ソーマのしずくは誰にも使っていません。
◆セシル
ライトブリンガーが最強ですが、聖属性のため、
聖属性吸収の敵のために、ラグナロクもアイテム欄に入れています。
前述の通り、ガラスのマスクを装備させていますが、
クリスタルヘルムで十分な気もします。
◆リディア
鞭も装備出来ますが、アサシンダガーの方が攻撃力が高く、
なおかつ即死の追加効果もあるので、こちらを装備させています。
ミストリングは召喚魔法「ドラゴン」にブリンクの効果が追加されるため、
クリスタルリングより、こちらを選択しました。
◆ポロム
リディアと同様の理由で、アサシンダガーを装備させました。
ポロムには専用最強杖「ニルヴァーナ」があるのですが、
アサシンダガーの方が強力です。
小手には専用の装備「ツインスターズ」があるのですが、
あまり使わない「ふたりがけ」が強力になっても魅力を感じない為、
クリスタルリングを装備させています。
◆ヤン
格闘家なので普段は両手に爪、が一般的ですが、
えいゆうのたてを装備しても攻撃力は変わらない為、それを装備させています。
おうぎのうでわは、「ためる」コマンドを「ひっさつ」に変える小手で、
ためるより多くのダメージを与えられるようになります。
◆エッジ
両手に忍刀装備です。片方を「えいゆうのたて」にすることも可能ですが
それだと、攻撃力がかなり下がるため、見送っています。
小手はクリスタルリングですが、エッジには「ハンゾウのこて」という
専用装備があるのですが、コマンド「ぬすむ」を「ぶんどる」に変える効果で、
これは有難迷惑なので、装備させていません。
◆パロム
アスラのロッドは、宝箱から手に入りますが、聖属性で、
使用するとホーリーの効果があります。
小手にクリスタルリングを装備しています。
ポロムと同様の理由で、ツインスターズは装備させていません。
◆ローザ
弓矢での攻撃が強力なのですが、えいゆうのたてを装備させるため、
杖を持たせています。僕はあまりローザの物理攻撃には期待していません。
小手「しろのゆびわ」は、コマンド「いのる」を「きせき」に変更します。
いのるは、全員のHPを少しだけ回復させますが、あまり成功しません。
きせきは、味方全体をケアルラ~ケアルガ程度回復できるうえ、失敗しません。
◆シド
ハンマーや斧など、装備可能な武器がほとんど両手持ちの為、
えいゆうのたては装備させていません。
兜は、シド専用のグランドヘルムにしています。
リボンより防御の高いところを重視しました。
◆ギルバート
ロキのたてごとは、攻撃力もさることながら、種族特攻が優れており、
攻撃力の数値以上のダメージが期待できます。
なお、彼もアサシンダガーも装備可能であるため、えいゆうのたてを装備させて
守りを強化する方法もあるのですが、やはり彼には竪琴が似合うためパス。
レッドキャップはリボンより能力の高いギルバート専用の兜です。
小手のハーモニーリングは、コマンド「うたう」を「ねっしょう」に変えます。
味方全員にプロテスとシェル効果を与えられ、重ね掛けも可能なので、
ようやく彼も戦力になります。
■おわりに
大金をはたいて手に入れたE4版のFF4、十分元を取れたと思います。
あとは、きんのリンゴなどを使って、各キャラの最大HP/MPを上げる、
という楽しみ方もありますが、どうもこれらのアイテムは
なかなか手に入らないみたいなので、保留にしています。
それにしても、DS版とGBA版で、異なった進化をした、というのは
興味深いですね。
今後も興味深い新要素が追加されたバージョンが出たら、
プレイしてみたいと思います。
HD2D版ドラクエ3(Switch)、プレイログ
■はじめに
ドラクエ3、HD2D版は、大量に要素が追加され、
本当に新鮮で懐かしい気持ちを堪能できる名作でした。
あまりの名作っぷりに、隠し要素含めてコンプリート後も
キャラクター育成を楽しんできました。
ここではDQ3HD2Dの、本日までにプレイした分を
自分用メモも兼ねて、ご紹介します。
■現在のレベルと能力値
僕は数字フェチなのでパラメータを上げて自己満足します。
現時点での、メンバーの能力値を紹介します。
エイドスが二人いるのは、おたすけ機能というやつで、
別の冒険の書のメンバーを連れてくることが出来る仕組みです。
このキャラはゲスト扱いで、装備変更不可、経験値が入らない、という仕様です。
普段は経験値は4人だと4等分されますが、ゲストがいると、
正規メンバー3人に3等分になるため、貰える経験値が3割以上増えます。
能力値がほぼ全員カンストしていますが、
これは盗賊4人のパーティーで、種や木の実を落とすモンスターと戦い、
高い確率でそれらを盗んでもらったからです。
各キャラの詳細なステータスは後述しますが、
こだわった点をいくつか。
- 「最大HP」「最大MP」は全員999
- 「ちから」「すばやさ」「うんのよさ」は全員999
- 「みのまもり」は、守備力が999になる値に
- 「たいりょく」「かしこさ」は原則気にしない。
ただし、魔法の使用頻度が高い賢者と勇者は、999に。
■転職について
レベル20になれば転職が可能になりますが、
僕は原則、その職で覚える魔法と特技を
全て覚えてから転職するようにしました。
(例外:僧侶→賢者)
◆参考:各職業の全ての魔法と特技を覚える目安レベル
盗賊Lv33 商人 Lv36 賢者Lv40 まもの使い Lv44
遊び人Lv45 武闘家Lv47 戦士Lv48
■各キャラの紹介および転職遍歴
◆スタメン
◇ぜのん 勇
言わずと知れた勇者です。一度クリアすると、
パーティーからはずすことも可能になります。
FC版と異なり、他の職が強くなった結果、
若干、見劣りする感じなのが残念。
なお、ルックスAなのに性格はセクシーギャルです。
これはバグやチートではなく、れっきとしたやり方があります。
気になった人は調べてみてください。
◇かつみ ま→商→遊→賢→武→盗
新職業とあれば、入れない手はない、と
「まもの使い」を入れました。
ちょっと壊れ性能じゃないかと思うくらい戦闘で活躍しますし、
はぐれモンスターも仲間にしやすくなる。
転職はクリア後に行いました。
◇なるみ 盗→商→ま→武→遊→賢
SFC版からの職業「盗賊」。素早さが高いうえ、
鞭やブーメランなど可能な装備が多く、大活躍してくれます。
フィールドでの技も多く、特に「とうぞくのはな」と
レミラーマは、ちいさなメダル探しには必須でしたね。
転職を始めたのはクリア後で賢者に落ち着きました。
やまびこの帽子最強。
◇コロン 僧→賢→ま→武→盗
悟りの書を手に入れて誰か一人を賢者にする……
これがお約束だろうと思い、僧侶から賢者にして育てました。
ただクリア後、どう転職させるか迷いました。
まもの使いの技は魅力なので必ず経由する、
盗賊の「戦闘後にアイテムを盗むことがある」のが魅力……
こんなことを考えながら転職させました。
勇者以外の全メンバー中、一番転職回数が少ないですが頼りになります。
◆商人の町(エイドスバーグ)の商人
◇エイドス 商→ま→戦→遊→賢→武→盗
町を作り発展させる一連のイベントに関わった商人です。
育成開始はクリア後ですが、せっかくなので、
勇者以外の全職業の呪文や特技を覚えさせようと思い、
何度も転職させました。
終着点を盗賊にしたのは、「はやぶさの剣が装備可能」という点、
敵からアイテムを盗むことが出来る点ゆえです。
◆追加で育てたキャラ
勇者以外全員ルックスBだったので、
ルックスAのキャラも作り、伸ばしてみました。
二人ともエイドス同様、全ての魔法と特技を習得させてます。
◇つくも ま→戦→武→商→遊→賢→盗
「盗賊は4人欲しい」と思い、最後は盗賊にしました。
盗賊4人のパーティーだと、面白いほどに盗んでくれます。
種や木の実でパラメータアップを目指すのなら、盗賊が最強です。
◆酒場に最初から登録されていた仲間
◇ちかこ 戦→ま→遊→盗→武→賢→商
女戦士ミザリーとして登録されていたキャラです。
最終職業は、商人にしました。
上記のキャラを育てた後、「商人育てたい」と思って決めたのと、
いろんなアイテムを「みせる」がやりたかったのも理由です。
アイテムを見せる度に、いろんな反応があって、結構楽しいです。
◇ハルト 魔→ま→遊→商→戦→武→賢→盗
男魔法使いマーリンとして登録されていたキャラです。
最終職業は盗賊にしました。
うちのメンバーは盗賊が6人になりましたが、
それだけ役立つということです。
他の盗賊がレベル99になったから、もうふたりくらい……
という気持ちで育てていきました。
◇エイジ 僧→ま→遊→商→戦→武→賢→盗
男僧侶ニコライとして登録されていたキャラです。
こちらは、ハルトと一緒に育てました。
彼の最終職業は、別にするか迷いましたが、
やはりアイテムを盗んでくれる特徴がありがたいので、
盗賊にしたわけです。
■終わりに
こうして、HD2D版ドラクエ3を堪能した僕ですが、
言語変更が可能とかいろいろあるので、
もしかしたら、もっともっと楽しめそうです。
キャラ育成やその他諸々に飽きてきてもなお、
僕はこのゲームを続けていくかもしれません。
■余談
僕の他のやりこみについては、こちらにまとめてありますので、
興味を持たれた方は、覗いてみてください。
min.togetter.com
歴史に埋もれたツクールをふたつ紹介
■はじめに
この記事は、ツクールアドベントカレンダー2024 1日目の記事である。
ツクールアドベントカレンダー2024 Advent Calendar 2024 - Adventar
昨年、ツクール2000以降のツクールの歩みを紹介したところ、
予想外に好評だった。
ktakaki.hatenablog.com
思えば、ツクール界隈の歴史は、
それ自体が文字として残されることは多くなく、
加えて、公式サイトでも、古いコンテンツは消されていっている。
それで、過去を振り返る記事が好評だったのだと考える。
昨年は今に通じるツクールのメジャーな流れを紹介したが
今回は、歴史に埋もれたツクールをふたつ紹介したい。
FOMA携帯用の「RPGツクール for mobile」と、
「アクションゲームツクール」(MVではないことに注意)である。
これらのツクールは、今では殆どのツクラーから忘れられているが、
僕はこれらのサンプルゲーム制作に携わったこともあり、
それゆえに思い出話を書いてみるのも、面白いと考えたからである。
何卒、お付き合いいただければ幸いである。
■RPGツクール for mobile
まずは「RPGツクール for mobile」(以下ツクモバ)を紹介するために、
iアプリ向けツクールの流れから紹介したい。
◆iアプリ向けRPGツクールについて
かつてRPGツクール2003の初回特典に、「RPGツクールα」という
ドコモ携帯で遊べるゲームを作るツールが同梱されていた。
「RPGツクール for mobile(ツクモバ)」は、その進化版と言える。
RPGツクールαが10KBと30KBの初期のiアプリケータイ対応だったのに対し、
ツクモバはFOMA 900系用で、400KB使用可能になった。
◆ツクモバの頒布形態
ツクモバはエディタが無料配布されたが、RPGツクールαと異なり、
制作したゲームを自由に配布することは出来なかった。
当時のツクモバ公式サイト「ツクールモバイル@RPG」に応募し、
入賞作品がこの携帯サイトで紹介される……というスタイルだった。
「ツクールモバイル@RPG」はFOMA公式サイトであり、
月額300円で受賞作品や連載作品を自由にプレイすることが出来た。
開設は、2006年4月17日。
前述のとおり、ツクモバのツールは無料配布されているため、
この「公式サイトへの月額300円」が
ツクール編集部がこのツクールで得られる唯一のインカムとなる。
それが、制作したゲームを自由に配布できず、
この公式サイトでしか公開出来ないとなった理由と考えられる。
◆Web上での紹介
当時は、以下のような紹介がなされていた。
既にページは消えているので、Internet Archiveから。
https://web.archive.org/web/20061004221214/http://www.enterbrain.co.jp/tkool/info060417/index.html
上記で、大体の雰囲気はつかめたと思うが、
このサイトでは、連載作品と投稿作品が公開されていた。
◆連載作品
連載作品は既存のツクールのサンプルゲーム的な位置づけであり、
6回、または3回の連載だった。
連載作品制作に携わったのは、これまでのツクール同様、
過去のコンテストパーク受賞者など、一般ユーザーがメインだったが
「リンダキューブ」などで有名な桝田省治のような、プロの作品もあった。
桝田省治は「まぼろし姫」という全3回の連載を行っており、
ケータイ故のメッセージウィンドウの小ささ(12文字×3行)から、
「俳句のように台詞を書いていった」と述べている。
筆者も「ぼくのすむまち」第1~6話を制作させていただいた。
これは、毎回主人公が変わるオムニバスシステムで、
どの話から始めてもOKだった。
筆者にとって、思い出深いのは、この連載の仕事によって、
ツクールの世界に戻ってきたことである。
筆者は、2004年3月に社会人になる際に、
ツクールからの引退宣言を行った。
だが、この依頼が来たことで、この作品で、
2006年4月17日に、電撃的にツクール界に復活したのである。
◆投稿作品
コンテストパークのように、
ツクモバで作成された作品を募っていた。
筆者は生憎当時、対応携帯を持っていなかったため、
プレイは出来なかったが、投稿作品は、ツクールWebで紹介され、
数々の気になる応募作品があった。
RPGツクール2000で「SELECTION」を公開されたAzami氏が
「Phantom Love」で金賞を受賞し、電撃的に復帰したこと、
ブラック・ウルフ氏の「人であらずんば」
「旅立つこども達の空」といったメッセージ性の高い作品の入賞。
さらにはリバーシ(オセロ)が応募された。
「ええっ、ツクールでこれを!?」と誰もが驚いた。
言うまでもなく、金賞を受賞している。
作者は、RPGツクール2000のイベントコマンドを知り尽くした
YADO氏。彼のサイトでは、今なお健在である。
http://yado.tk/
賞金のシステムはポイント制で、
ポイントが10溜まると一万円、というものだった。
金賞30、銀賞15、銅賞6、努力賞3ポイントなどであるが、
受賞しなかったゲームは、公開の場がなくなるということからか、
大抵のゲームは何らかの賞を取っていたようだ。
◆ツクモバの仕様と制限
◇2000ライクの見た目
素材が2000と互換性あり。歩行グラは専用のコンバータ作って調整。
顔グラフィックもツクール2000のものがそのまま流用可能だった。
ツクール2000でゲームを作っていたので、
そこの素材をベースに作っていった。
◇ケータイ故のいろんな制約
容量が400KB制限である以上、様々な制約があった。
最大の特徴は、マップタイルがひとつのセットにつき、
わずか32種類であったことが挙げられる。
最初この仕様を知った時、筆者は驚き困惑した。
「こんなのでまともなマップ作れるの?」と。
しかし意外にも、コンパクトにまとめれば、可能であった。
メッセージウィンドウは、全角文字で12文字×3行であり、
極力字数を抑え、簡潔にすることが求められた。
ツクール2000と同様、48×48サイズの顔グラフィックも表示され、
作者の中には、この中にキャラの名前を入れる人もいた。
なお、音楽はMIDIのみで効果音なし、
文字コードはUnicodeで、半角全角問わず1文字2バイトであった。
また、容量の関係から、必然的にマップも
コンパクトにすることが求められた。
これは、容量削減のみならず、キャラの移動速度を勘案し、
プレイヤーのストレスを減らすことにも繋がった。
筆者も、マップは不自然にならない範囲で極力小さく作ったり、
台詞を極限まで簡潔にしていた。
他にも多くの制約があった。
興味のある方は、当時の筆者の記事を参考にされたい。
「ツクールモバイルのコツと落とし穴」
ktakaki.hatenablog.com
◆「ぼくのすむまち」全6話
さて、筆者が作成した「ぼくのすむまち」について述べる。
全6話ということで、バラエティに富んだ題材を考えた。
第1話は、これまで筆者が作って来たゲームを
コンパクトにまとめたような内容だが、
徐々に破天荒な内容も盛り込むようになった。
特に第3話は、ゴミ屋敷や騒音おばさんなどを扱い、
編集部から修正を求められた、いわくつきの話だった。
他の話にも興味のある方は、以下の攻略サイトをご覧あれ。
ぼくのすむまち≪MWorg
◆ファミ通でコンテストも
当時、ゲーム雑誌ファミ通の誌上で、
ツクモバを使ってゲームを作るコンテストが告知された。
浜村通信など、スタッフ3人を登場させる素材を公開し
これらを使ったゲームを募集していた。
大賞は20万円だったと記憶している。
入賞したのはいずれも、
スタッフ達の性格を活かした内容のものであり、
彼らを登場させた普通のゲームは選外だった模様である。
◆1年でサービス終了
このように静かに話題になったツクモバであったが、
2007年4月にサービスは終了した。
利益が出なかったのだろうか、とも思うが
大変惜しいと感じた。
すなわち現在では、該当の携帯電話にDLされている
ゲームだけが、プレイ可能、ということである。
◆ツクールVXに移植
こうして「ぼくのすむまち」は公開終了となったが
2008年にRPGツクールVXがリリースされた際、
Windows用に移植されることになる。
「ぼくのすむまちVX」というのがそれである。
移植をメインで行ってくれたのが
ブラック・ウルフ氏であり、
ツクモバ独特の機能は筆者がスクリプトで再現した。
1話と3話については、Vectorレビューされている。
参考にされたい。
1話
Vector: ぼくのすむまちVX 第1話 - 新着ソフトレビュー
3話
Vector: ぼくのすむまちVX 第3話 - 新着ソフトレビュー
これにより、プレイヤーが増え、
Pixiv百科事典でも紹介されていた。
dic.pixiv.net
ただ、他のVX作品と比べると見劣りする。
16x32のキャラの縦横2倍にして32x64にしていることもあり、
「ツクール2000に先祖返りか?」とも言われた。
このため、拙作ムンホイ(Moon Whistle)のファンには
好評だったが、他の方はあまりプレイしてくれなかった印象。
特に、話を進める毎にDL数が減って行き、
ふりーむを見ると、第6話に至っては、
DLが少ない作品から検索すると3ページ目くらいに来ている。
今更のプレイは、筆者は特に薦めないが、
1~2時間で終わるシンプルなゲームを作りたい方には
何らかの参考になるかもしれない。
■アクションゲームツクール(2008年版)
最初に断っておくが、今回紹介するツクールは、
現在の「アクションゲームツクールMV」とは何の関係もない。
「~MV」の方は非常に洗練されており、お勧めである。
◆アクションゲームツクールについて
制作は、スマイルブーム。
今ではプチコンや、RPG Developer Bakinなどで有名な会社である。
アクションゲームツクール(以下アクツク)は、
シューティングツクールの後継という位置づけであり、
グラディウス風のシューティングを作成しやすいと言われる。
◆多機能であることを喧伝
公式サイト:
アクションゲームツクール
紹介サイト:
【特別企画】「アクションゲームツクール」でゲームを作ってみた -GAME Watch
公式サイトによると、画面の解像度を自由に選べたり、
Flashや、Xbox Liveインディーズゲームに対応し、
マルチプラットフォームであることを喧伝している。
特に後者は、Xbox360上で動くということもあり、
大きな期待が持たれたが、実情についてはこれから述べていく。
◆筆者にサンプルゲーム制作依頼が来るが……
このアクツクで何かゲームを作らないか、という依頼が
2008年の夏あたりに編集部から来た。
筆者はアクションゲームが得意な方ではないが、
アクションRPGなら作れそうだし、アクション性のない、
パズルゲームのような作品でも良いと聞き、引き受けた。
前述の通り、アクツクの前身はシューティングツクールであるため、
シューティング制作者が多く誘われていたようであるが、
ツクラー枠として、筆者も声をかけられたのだと考える。
ただ、すぐにソフトは届かなかった。
まだ開発の途上にある、という理由で、何度か延期され、
実際に制作中のソフトが届いたのは、2008年末であった。
何か雲行きのあやしさを感じたが、それは考えないことに。
◆Xbox360を貰う
後日、自宅のアパートに戻ると、宅配ボックスに荷物が。
ツクール編集部から、Xbox360が届けられていた。
同時に「XNAクリエイターズクラブ メンバーシップ12カ月分」の
ライセンス(99ドル)もいただいた。
どうやらマイクロソフトの側も、
アクツクに大きな期待を抱いていたらしい。
当時Xbox360にて「Xbox LIVE インディー ゲーム」を展開し
多くのプログラマにC#言語とXNAを用いて作成したゲームを
Xbox360で公開する場を提供していたが、
プログラミングの知識がなくても作成可能なツールがあれば
より幅広い展開が可能になる、ということで、
アクツクはとても魅力的に映ったという。
このため、マイクロソフトから、大量のXbox360本体が
編集部に届けられていたというから、
大きく期待されていたことが伺えた。
◆あやしい雲行き
こうして、ようやくアクツクの最初のプロトタイプに触れた。
まだヘルプもなかったため詳細が分からず、暗中模索。
これは、どのツールを使う時でも同様である。
しかし次第に、「分かりづらい」という気持ちが膨らんだ。
設定項目がやたら多いのだが、何が目的か分かりづらい。
いろいろと質問をし、答えて貰うことで少しずつ分かってきたが、
設定項目の多さは、自由度の高さのためではなく、
あのゲームにある項目の真似が出来ます、みたいな
ニッチなオプションが多すぎるのだ。
特に分かりづらいのが、メニュー画面の作成。
いくつかサンプルが付いており、かなり複雑なのだが、
多機能なのではなく、ただ分かりづらいだけだと気づくのに
そう長い時間はかからなかった。
メニュー画面は、シューティングやジャンプアクションでは
必須ではないだろう。しかし筆者が考えているのは、
アクションRPGの作成であり、メニューの理解が必須だった。
しかし自分はめげない。石にかじりつく気持ちで続けた。
◆エディタとの格闘
エディタ自体にも、いくつか悩みの種があった。
当時の筆者は画面の解像度を1024x768にしていたが、
これだと見づらいのだ。最大の1280x1024にして、
丁度よくなった。
また、エディタが重たい。もっさりする。
作成するゲームはC#で、.NETのマネージドコードだったが、
なぜかエディタもそれで組まれているようで、
当時の環境ではもっさりしていた。
また、当時の僕のPCのメモリは768MBで、平均的だったが、
スマイルブーム側は2GB、出来れば4GB欲しい、と話していた。
とにかくメモリを食うらしい。
だが、もうこれは慣れるしかない。
自分にそう言い聞かせ、少しずつ逆境に順応していった。
◆アクションRPG「フェナックむら ものがたり」
その頃、シナリオが上がって来た。
いつも作曲をしてくれている氷石彩亜君(@hyouseki)。
彼は物書きでもあるので、今回、彼にシナリオを任せた。
システムの関係上、平仮名とカタカナだけにしてほしい、
ダンジョンはふたつ、ということで、と。
これはいいと思った。頑張らないといけない。
まずは、それに従って町やダンジョンをデザインし、
どんなダンジョンギミックがいいか、
いろいろ案を出し、試行錯誤していった。
◆泥縄な開発状況
ダンジョンギミックについては、作ってみるが動かない、
ということが連発した。
1ドットのずれで、起動するオブジェクトが起動しない、
そんなことが多く、僕が不具合を報告する度に、
スマイルブーム側の開発がそれを直していく、
そんな泥縄な状況が続いた。
特に、どうしてもやりたかった「ツボを持ちあげて、
次にそれを投げつける」という動作。
ゼルダ風のゲームを作るなら、是非入れたかった。
それゆえに、何度も開発とやりとりして、
ようやく、実装に成功した。
逆に言うと、僕がアクションRPGを作っていなければ、
「ツボを持ちあげて投げる」という動作が実現できないまま
リリースされていたのかもしれない、ということである。
◆完成、そしてリリース……のはずが
そして2009年のGW頃、ようやく、ゲームが完成した。
Windows上でテストプレイを実行すると、
ほぼ、バグも起きず、通して遊べるものになった。
しかし、次はこれをXbox360上で動かそうとすると、
タイトル画面からして、まともに動かない。
特にメニューを出すと画面がめちゃくちゃ乱れる。
この段階になると、開発の側も、「いかに
『フェナックむら ものがたり』を実機で
正常に動作させるか」といった状況になっていた……
そのように感じていた。
実際、アクションRPGを作っているのは僕だけで、
他は皆、シューティングやジャンプアクションだったから。
ようやく実機で動かせるようになったのは、
2009年の夏、7~8月ごろだったと記憶している。
◆Xbox Live Indie Gameでの公開
そしてついに、公開の時がやってきた。
公開の為には「ピアレビュー」という審査を
通らなければならない。
ピアレビューとは、他のユーザーに試用して貰い、
バグがない、きちんと動作している、と
開発者同士で、チェックしあう仕組みである。
そしてここでまた、トラブルに遭遇する。
レビュワーの皆さんから「SELECT押してゲーム終了?
これ、デフォルトの動作だよね、手抜き?」など、
ゲーム内容ではなく、アクツク側の問題点の指摘多数。
勿論、開発陣も黙っているわけではなく、
レビュワーさんの声に耳を傾けていた。
そして全世界に公開されるが、ある時、削除されてしまう。
理由が分からず不安だったが、どうやらセーブの際、
スロットにメモリーカードが刺さっていないと
クラッシュする、という、アクツク側のバグのせいだった。
筆者のせいではない。
理由がわかり、対処もしてもらえて、ひと安心、
再アップし、事なきを得た。
いやはや、非常に心臓に悪い経験の連続だった。
◆「有料での公開」の義務
もうひとつ、公開に際して、悩ましい問題があった。
それは、無料公開が出来ないという点だった。
80MSPと240MSPが選べるのだが、50MB超えていると、
240MSPしか選択できない。
運悪く、フェナックむらのサイズは68MBだった為、
240MSPにしたが、この規模のゲームで、これは、
ちと高すぎるのではないか……と思っていた。
無駄なファイルを削除し、50MB以下に抑えたが、
「90日間は値段を変更できない」ルールで、
240MSPで公開され続けた。
「240MSPも出して、たったダンジョンふたつでクリアなんて
ふざけんな」というメールが、直々に届いたこともある。
一部返金しますと申し出たが、いらんと言われた。
◆ことの顛末
さて、筆が進みすぎて、開発経緯を時系列で書きすぎた。
今現在の事を話すと、「Xbox LIVE Indie Game」は、
既にサービスを終了している。
Xbox 360向け「Xbox LIVE インディーズ ゲーム」今月29日にサービス終了。誰もがゲームを作れた自由なプラットフォーム - AUTOMATON
また、アクションゲームツクール本体についても、
Windows 8.1で起動しようとしたが、Direct Xのバージョンが……
などとエラーが出て、起動できなかった。
2009年のアクツク狂騒曲は、儚い一夜の夢だったと思っている。
気を取り直して、今からはゲームの内容紹介などを行っていく。
◆「フェナックむら ものがたり」紹介
どんなゲームかは、今となってはプレイ出来ないので、
以下をご覧あれ。
Windows 2000で起動を試み、前半をプレイしているブログ
【ゲーム】フェナックむら ものがたり - Windows 2000 Blog
興味を持たれた方のために、リンクをいくつか。
◇PC版のプレイ報告
操作方法が書かれている。
Gameだって、無料でもさせたれや!!:フェナックむら ものがたり -少年勇者?-
◇プレイ動画
YouTubeで検索すると、いくつかヒットする。
一例を挙げる:
www.youtube.com
検索された方は気づいたかもしれないが、
このゲームは日本語であるにもかかわらず、
海外でも多くの方がDLしてプレイしてくれている。
ファイル名のFenackStoryで検索すると、さらに多く出てくる。
◆アクツクで作られたその他のゲーム
他の方が作られたゲームに興味をお持ちの方は、以下をご覧あれ。
https://web.archive.org/web/20100130054027/http://tkool.jp/products/act/download.html
アクションRPGを作ったのが、筆者だけというのが、興味深い。
なお、ゆわか氏の「コロンでジャンプ」が一番人気だったようである。
横スクロールでジャンプで障害物を避けるゲームである。
注目度が高く、多作なゆわか氏の、代表作のひとつと言っていいだろう。
筆者もプレイしたが、アクションが苦手で、なかなか先に進めなかった。
余談だが、ピアレビューで麻雀ゲームがアップされた際、
ゆわか氏は麻雀のルールを全く知らないのにテストプレイされており、
「チーというのが順番に、ポンというのが同じのを集めるんですね」
などと書かれており、本当に何にでも手を出す精神は、
筆者も見習いたいものがある。
◆「フェナックむら ものがたり」のその他の反響など
難易度について「ボスもハメられる、ヌルすぎ」などの声もあった。
しかし筆者は、普段アクションをプレイしない層を想定しており
彼らにとっては丁度いい難易度だったようだ。
また、公開されている作品は5分間だけ体験版として遊べるのだが、
体験版だけでクリアした人も。
具体手には、以下のやり方で。
「5分以内にダンジョンを進めセーブポイントまで戻り、セーブをして終了、
また体験版をロードし、プレイを進め、5分以内にセーブ→ロードを繰り返す」
240MSPは高いから、それでよし。
その他、「ダンジョンが部屋ごと区切られているのに、
普通にスクロールするのはおかしい」などの意見も聞かれた。
2chにスレッドが立っていたが、筆者(神無月サスケ)を知らない人が
検索して「こいつガチのメンヘラじゃん」と言われたりもした。
ツクール界隈では、筆者がうつ病持ちなのは、よく知られているのだが。
最後に。RPGツクールMZサンプル「ルイーゼと秘密の地下室」には、
フェナック村が登場し、ライルとファリアも登場する。
このあたりのシナリオは、氷石彩亜君が担当している。
まだまだ深い設定があるようで、やはり彼は作曲だけでなく、
文筆の才能もあるのだな、と再確認させてくれた。
■おわりに
いかがだったであろうか。
いささか筆が進み過ぎたきらいもあるが、
いずれのツクールも、残念なことに短命であった。
しかし、筆者にとっては、サンプルゲームを担当した
ひとつ目とふたつ目のツクールであり、思い出深いものである。
とはいえ「神無月サスケの関わったツクールは悉く短命」
みたいな風にはならなかった。RPGツクールVX Ace、MV、MZでも
サンプルゲームを担当しているが、いずれも支持され続けている。
(RPG Maker Uniteについては訊かないで欲しい(苦笑))
他にも短命だったり、知名度が低かったりするツクールはある。
(例:RPGメーカー'97)
そのようなツクールに関わった方は、ぜひ、筆者のように
思い出話を書き残して欲しいと思っている。
FF4(DS版)をやりこんでみました
■はじめに
FF4は多くのハードに移植されていますが、DS版(およびスマホ版)では、
GBA版など、他とは異なるフィーチャーがあります。
それが「デカントアビリティ」というものです。
◆デカントアビリティとは
デカントアビリティとは、様々なイベントなどで覚えるアイテムを入手し、
戦闘コマンドに組み込むことによって効果を発揮します。
デカントアビリティには「れんぞくま」「ためる」のようなコマンドもあれば
「カウンター」「MP+50%」のような、いわゆるパッシブスキルもあります。
各キャラ、戦闘中のコマンドは5つですが「アイテム」だけは固定で、
残りの4つを好きなように組合わせられます。
一例を示します。
ここでは「ひきつける」で単体攻撃がほぼ全てセシル対象になり
物理攻撃をうけたらその都度「たたかう」で反撃、
「こうれつぎり」のため、後列からでもダメージが半減しません。
◆3周でコンプリート
DS版では、1周目、2周目のED後、次の周回を行うセーブが可能です。
これにより、一部のレアアイテムや、獲得したデカントアビリティを
次の周回に持ち越すことが可能になっています。
また、2周目以降も一部を除いて同じデカントアビリティを入手できます。
つまり、例えば「れんぞくま」のような貴重なアビリティも、
2周目、3周目にも入手できるため、
3周目には、ローザ、リディア、セシルの3人が使用可能になります。
◆このやりこみについて
このやりこみでは、3周し、各パラメータを可能な限り上げ、
レアアイテムを可能な限り手に入れています。
それでは、紹介していきます。
■全員の最大HPおよびMPをカンスト
後述しますが、DS版では、レベル71以降の成長方法が特殊なため、
普通にプレイしていても、HPやMPをカンストすることは出来ません。
このため、ぎんのリンゴ(最大HP+50)や、ソーマのしずく(最大MP+10)を
多数手に入れる必要があります。
これらのアイテムは、周回で持ち越しが可能なため、
2周目までは使用しませんでした。
それで、これらのアイテムをドロップする敵を大量に倒しました。
◆参考:通常のレベル99での最大HP/MP
アイテムを使用しなかった2周目では、最大HP/MPは、こんな感じでした。
3周目は、MPに重点を置いて成長させ、もう少し最大MPが多いですが
それでも全員MP999への道は、そこそこ長かったです。
◆ぎんのリンゴやソーマのしずくを落とす敵
◇必須アイテム「アラーム」
まず最初に。このような、敵のドロップを狙う時に必須なのが「アラーム」です。
これを使うと、ダンジョンのそのフロアにいる、出現率の低い敵と戦えます。
多くのレアドロップは、そういった敵が多いため、必須アイテムとなります。
アラームは、終盤の道具屋(ハミングウェイの住処)で売っているため、
レアドロップの為に、何度も99個まとめ買いしました。
◇必須デカントアビリティ「トレジャーハント」
トレジャーハントは、敵のアイテムドロップ率を2倍にするパッシブスキルです。
詳細は後述しますが、3周で1個しか手に入らない貴重なスキルの為
常にパーティーにいる主人公セシルに覚えさせました。
◇試練の山のリリス
ぎんのリンゴを落とす敵は何体かいますが、一番確率が高いのはリリスです。
頂上のセーブポイント近くに出現します。
出現率が低いため、アラームが必須ですが、12%の確率でドロップします。
トレジャーハントを付けると、24%になるため、何度も戦って粘りました。
◇月の地下渓谷(ラストダンジョン)の暗黒魔導士
月の地下渓谷の入り口すぐ、地下1階に出現します。
アラームを使わなくても、そこそこの確率でエンカウントします。
ソーマのしずくを5%(トレジャーハントで10%)で落としてくれます。
後述しますが、レア装備のリボンも低確率で落としてくれるため、
そちらを入手するためにも粘りました。
■全パラメータ99とレアドロップ装備
前述のとおり、レベル71以降は、パラメータの上がり方が
付けているデカントアビリティで決まるため、
それらを考慮に入れつつ、それでも難しい場合は装備で底上げしました。
◆レベル71以降のアビリティ選択
こちらのサイトを見ながら、各メンバーに付けるデカントアビリティを
吟味しました。
レベル71以上の能力値上昇|ファイナルファンタジー4/FF4 完全攻略(DS/iOS/Android版対応)
これだけでは分かりづらいので、自分で表を手書きで作って考慮しました。
そうやってレベル99まで育てたキャラ達のパラメータと装備を載せます。
◆セシル
◇オニオンソード
レッドドラゴンが0.4%の確率でドロップする尻尾と交換で手に入れます。
レッドドラゴンは、月の地下渓谷の地下8階でアラームを使うと出現します。
セシルとカインが装備可能なので、ふたつ手に入れました。
攻撃力がレベル×2と変動的で、レベル99にすると、198と最強になります。
これは通常の最強装備ラグナロクの150を大きく上回ります。
◇オニオンシールド
幻獣の洞窟B3でよくエンカウントする雷竜が0.4%でドロップする尻尾と
交換で手に入れます。
これもセシルとカインが装備可能なのでふたつ手に入れました。
防御などの性能は、別の盾に負けますが、
ステータス異常への耐性が半端ではありません。
他の装備では防げない、スロウ、ミールストーム(全員のHPを一桁に)、
死の宣告などを無効化出来るので、これが最強だと思います。
◇リボン
FFシリーズではお馴染み、ほとんどのステータス異常を防いでくれます。
通常のプレイでも宝箱からふたつ入手可能ですが、
月の地下渓谷B1に出現する暗黒魔導士が0.4%でドロップする為、
3個入手し、全員分揃えました。
◇アダマンアーマー
SFC版でもお馴染みの最強防具です。全員装備可能なので、5個入手。
月の地下渓谷B5の小部屋でアラームを使うと現れるプリンプリンセス。
0.4%の確率でピンクのしっぽを落とすので、
これを持って他の尻尾と同様、アダマン洞窟で交換してもらいます。
防御力もさることながら、属性攻撃のダメージを4分の1に軽減。
文句なしの最強装備です。
◇クリスタルリング
クリスタルの小手なども凌ぐ、文句なしに最強の腕装備です。
レッドドラゴンからエッジが「ぬすむ」と1%の確率で盗めます。
全員装備可能であるため、人数分、5個入手したのですが、
その時にはもう全員のレベルが99になってしまっていました。
◆リディア
ほしくずのロッドは、宝箱から手に入る通常装備ですが、
道具として使うと「プチメテオ」という敵全体に強力な攻撃が出来ます。
アイテムとして使用するためには装備している必要があるため、
これがリディアの最強装備といえます。
攻撃力だけで見れば、りゅうのひげ(攻撃力110+麻痺)が最強です。
ブルードラゴンが5%の確率で落とすため、比較的入手は容易です。
これを装備させ、リディアにデカントアビリティ「けり」を使えば
敵全体を麻痺させる、そういう戦法もありでしょう。
◆ローザ
頭装備はリボンが一番かもしれませんが、素早さがカンストしなかったため
素早さの上がるオニオンヘルムを装備させています。
◇アルテミスの弓
通常の最強装備はよいちの弓ですが、
月の地下渓谷B1によく出現する月の女神が0.4%の確率で
アルテミスの弓をドロップし、これが最強の弓になります。
なお、アルテミスの矢の方は、宝箱から入手可能です。
◇オニオンヘルム
地底のトメラ周辺でアラームを使うと現れる
グリーンドラゴンが0.4%で落とす尻尾を交換して手に入れます。
リボンのような特別な耐性はないものの、
素早さがレベル÷3上がります。
耐性はアダマンアーマーで防げるので、これを装備させました。
なお、周回プレイで、オニオンヘルムは引き継げるのですが
リボンは引き継ぎが出来ない為、
2周目にはリボンを装備したふたり以外はオニオンヘルムにしました。
全部で3個持っているのはそれが所以です。
◆エッジ
5人の中で唯一、レアドロップで手に入る武器がない、不遇なキャラです。
マサムネもムラサメも、宝箱から入手できますが、
これらが最強武器です。
◇オニオンレット
地底のククロの家周辺でアラームを使うと現れる
イエロードラゴンが0.4%で落とす尻尾を交換して手に入れます。
防御性能は高くないけれど、精神がレベル÷3上がります。
精神がカンストしなかったため、クリスタルリングの代わりに
こちらを装備させています。
ただ、魅力に欠けるので1個しか入手していません。
■各キャラのデカントアビリティ
戦闘中「アイテム」以外の4つの枠には、キャラ固定のものだけでなく
デカントアビリティを自由に付けられます。
いろんなアビリティを試しましたが、組み合わせで戦闘難易度が激変します。
途中で、そして最終的にどんなアビリティを付けたか、
紹介していきます。
◆セシル
一番打たれ強いので、「ひきつける」で単体攻撃を全て受けてくれます。
そして攻撃を受けたら、カウンターで反撃。
ダメージ半減のため、後列にして「こうれつぎり」を付けた時期もありました。
また、「がまん」(ダメージ4分の1)を付けたりもしました。
特に「がまん」は、裏ボスと戦う時、相手の攻撃が9999とかになるので、
必須でした。
今はHPが高いので前列に置き、
「トレジャーハント」でドロップ率を2倍にしてます。
また「エンカウントなし」を覚えているため、こちらも何かと重宝しています。
◆リディア
召喚魔法と黒魔法を使えるリディア。
黒魔法が使いたい時は「れんぞくま」にして、2回発動させています。
召喚魔法は「れんぞくま」の対象外ですが、
ラスボスに有利などの理由で「しょうかん」にすることが多いです。
強い魔法はコマンド入力から発動までが長いので「はやくち」を付けています。
リディアも、知性が99になると、9999を超えるダメージになるため、
威力の最高値を9999から99999に引き上げる「げんかいとっぱ」を覚えさせました。
◆カイン
カインといえば、ジャンプは切っても切り離せません。
通常にジャンプしただけでも、軽く5桁ダメージになるため、
真っ先に「げんかいとっぱ」を覚えさせました。
「げんかいとっぱ」は3周しても2個しか手に入らない為、
誰に付けるかは吟味すべきですが、僕はリディアとカインにしました。
また、さらにダメージを増大させるため、「ためる」と「あんこく」も。
裏ボスに対しても、ためるを3回行い、あんこくを使った後ジャンプすると、
99999ダメージ与えることも出来ます。(「うそなき」で敵の守りを下げた場合)
ローザ
白魔法の使い手ですが、「れんぞくま」「まほうぜんたいか」は外せません。
1周目にはリディアではなくローザにこれらを覚えさせました。
白魔法を2回連続で唱えられるということは、様々な使い方が出来ます。
敵にスロウをかけ、こちらにヘイストをかける、
アレイズで死んだ仲間を復活させ、ケアルガで生きている仲間を回復などです。
「まほうぜんたいか」によって、レイズやブリンクなど、
便利な単体魔法が全体化できるメリットはとても大きいです。
「はやくち」は、1周目はリディアに付けました。
白魔法には、そこまで発動時間がかかるものが少ないのが理由です。
のこり一つは、「いのり」にしました。
高確率で味方全体のHPとMPを、最大値の10%前後回復する効果は、
大変魅力的です。
それで「たたかう(ねらう)」を付けておらず、完全な回復役ですが、
「はやくち」を「ねらう」に置き換えることも結構ありました。
このあたりはケースバイケースですね。
エッジ
エッジはデフォルトの「ぬすむ」「にんじゅつ」「なげる」でほぼ確定です。
「なげる」はボス戦以外ではあまり使わないので、
「ギルハント」(戦闘勝利時の獲得ギルが1.5倍になる)に置き換えています。
ほかにも「うたう」や「うそなき」など、
補助系のアビリティを付けていた時期もあります。
後述する隠しボスでは「うそなき」は必須のため、エッジに覚えさせました。
エッジは、攻撃も忍術による属性攻撃も可能なのですが、
どちらも、別のキャラより威力が低いため、必然的に補助的なアビリティを
多く覚えさせて、補助役にしていました。
ラスボスでは「なげる」を使うのがセオリーですが、
1周目では「ダークマター」を盗んでおくのが大切です。
これは周回で引き継がれますが、最強の裏ボスと戦うために必須なので、
「ぬすむ」ははずせません。
■裏ボス「プロトバブイル」との闘い
2周目以降、月の人面岩にダークマターを使うと、裏ボスが出現します。
ラスボスを遥かにしのぐ強さで、通常攻撃からして激しいです。
9999ダメージ前後の「バブイルの光」は「がまん」なしでは即死です。
しかも、HPが40万もあるのですが、12万を切ったあたりから、
さらに攻撃が激しくなり、「最後の審判」でこちら全体に9999前後、という
即全滅しかねない攻撃もしてきます。
これについては、数々のサイトで倒し方の方法が載っていますが、
予断を持たずに戦ったら、全滅しかけて、
ジャンプしていたカインだけが生き残り、難を逃れて辛勝しました。
攻略法は、残りHPが12万に近づいたら、一気に畳みかけることです。
あらかじめ「うそなき」で物理防御、魔法防御を下げた状態で
(スロウで行動頻度を下げるのも必須)、
カインのためる×3+あんこく状態でジャンプすると99999ダメージ
(レベル99、オニオンソード装備が前提)、
その前後にリディアのれんぞくまでメテオで9999ダメージ×2、
その他のメンバーの通常攻撃でとどめ……とありますが、
結構タイミングが難しいですね。
でも、ラストエリクサーを盗むことが出来るなど、魅力的なので、
何度か倒しました(何度でも戦えるので)。
■おわりに
とまあ、このあたりで、十分DS版FF4を満喫したのですが、
GBA版は、これとはまた違った追加要素らしいため、
これもプレイしてみたいと思いました。
しかし、GBA版は、致命的なバグが多いみたいですね。
一応、後期出荷分(通称E4)では、大体バグは直されているみたいですが、
今中古で出回っているほとんどが、
バグだらけの初期版(通称E3)のようです。
ヤフオクでE4版と銘打った出品があり、落札出来たのですが、
なんと落札価格が22600円になってしまいました。
こちらも、元を取るためにじっくり遊びたいです。
■余談
僕の他のやりこみについては、こちらにまとめてありますので、
興味を持たれた方は、覗いてみてください。
min.togetter.com
FF2(GBA版)をやりこんでみました。
■はじめに
今年の春あたりから、GBA版のFF2を、空き時間にこつこつプレイしていました。
かつて僕は、FC版をやりこんだことがありましたが、
GBA版はいろいろ異なるところが多いので、プレイすることにしました。
特に、クリア後に「Soul of Rebirth」という、
追加シナリオが追加されているため、
これをプレイしたいというのが、プレイの決め手となりました。
この追加シナリオは、本編クリア後にシナリオ内で亡くなった仲間たちが集結し
裏のボスを倒す……というもので、とても興味を惹かれました。
その結果、空き時間にこつこつプレイし、ほぼ最強まで育ててしまいました。
この記事では、僕がこのゲームをどこまでやり込んだのかを紹介します。
■本編のやりこみ

メイン4人の全武器の熟練度を16に、全魔法を16まで上げ、
パラメータも全て99まで上げました。
ひとりずつ紹介していきます。
◆ぜのん(フリオニール)

全武器(素手、盾含む)の熟練度を全て最高の16まで上げてます。
これは全員です。魔法についても同様です。
魔法については、重要な魔法である「ケアル」「エスナ」「レイズ」「ブリンク」
「ヘイスト」「バーサク」は全員の必修とし、熟練度16まで上げています。
主人公に、伝説の究極魔法、アルテマを覚えさせています。
アルテマは「弱くて使えない」という意見が非常に多いのですが、
実は武器や魔法の熟練度を上げると、それに伴って威力も上がるのです。
このように、武器や魔法を最高まで上げると、ダメージは9500前後になり、
とても使える魔法になるのです。
◆マリア

マリアは初期装備の武器が弓で、なおかつ後列の為、そのままではダメージを受けにくく、
ダメージを受けることで最大HPが上がるこのゲームでは、
HP低いままのこともありますが、
僕は前列で杖を最初に育てました。弓を使う時も、前列に配置していました。
このため、他のメンバーと同様の速さで最大HPは上がっていきました。
武器は、剣も熟練度Maxの16にしているため、
前述のミニゲームで手に入れたマサムネです。
盾も、最強のイージスの盾を4人とも装備していますが、
これはラストダンジョンのテツキョジンからドロップしたものです。
彼女にだけはバスナを覚えさせました。
エスナが戦闘終了後も続く状態異常回復に対し、
戦闘中のみの状態異常を回復する魔法なのですが、
自動回復する状態異常が多く、
あまり役に立ちませんでした。
武器は、ナイフや杖など、攻撃力の低い物を先に育てたため、
他のメンバーより、攻撃系の黒魔法を多く覚えさせています。
◆ガイ

格闘派のイメージが強いガイ。彼にはまず、斧の熟練度を上げさせました。
その後、素手の熟練度を上げました。
素手は、最初は攻撃力が低いですが、
熟練度が上がるとどんどん攻撃力が上がります。
熟練度16まで上げると、177まで上がり、
マサムネを装備した時と遜色なくなります。
魔法は、ふたりが覚えなかった魔法を中心に覚えさせているため、
トードやミニマム、ドレインやフィアーなど、
ちょっと変わり種の魔法が多いです。
なお、トードの熟練度を16にすると、前述の神経衰弱の難易度が上がり、
成績が良ければ、最強武器マサムネが手に入るようになります。
◆レオンハルト

終盤に仲間になるレオンハルト。
いろんな武器の熟練度が最初から2~9になっているため、
まずは全武器の熟練度を16まで上げました。
その後魔法を覚えさせるのですが、
既に武器攻撃で十分なダメージが与えらえるので
補助系の白魔法が多くなりました。
なお、デジョンは「熟練度の数だけ、ダンジョンのフロアを戻る」という仕様の為、
2以上に上げてしまうと、1フロアだけ戻りたくても戻れない……という、
なんとも融通の利かない仕様の為、ずっと1にしています。
◆このパーティーでの戦い
全員の素早さが99であることから、先制攻撃を出来る確率が非常に高いです。
ラスボスにまで先制攻撃が出来た時には驚きました。
ランダムエンカウントで出てくるほとんどの敵キャラを
マサムネの一撃で倒せてしまうため、怖いもの知らずです。
ラスボスも、主人公のアルテマ16と、ヘイスト16とバーサク16をかけたガイが
9000以上のダメージをたたき出すため、1ターンで倒せてしまいます。
本当に育てた甲斐がありました。
■SoR(Soul of Rebirth)での戦い

SoRでの各メンバーの初期パラメータや装備は、
各キャラがパーティーを離れた時のままです。
当時の一部のプレイヤーさん達は、これがあるのを知らずに、
パーティー離脱前に装備を全部はずし、そのせいで苦戦した、という話も聞きます。
僕は知っていたので、彼らのパラメータを相当上げたつもりでしたが、
出てくる敵が、本編のラストダンジョンに準拠した強さの敵ばかりの為、
そこまでやっても、かなり苦戦しました。
果たして、意図せずに成長させなかったプレイヤーさん達は、
クリアできたのでしょうか。
一応、途中に町があり(マハノンの町)、
そこで回復や最低限のアイテムや装備は調達できるのですが、
それだけでは、ほとんど及びません。
むしろ、敵がドロップする装備の方がよほど強く役立ちます。
ここでは、ラスボス前の装備やパラメータを紹介します。
なお、SoRに入ってからは、特別に武器や術の熟練度は一切あげていません。
◆ミンウ

回復や補助など、あらゆる白魔法を使える彼ですが、
SoRでのことも考え、ミシディアに行き、ホーリーを覚えさせて育てました。
また、そこで「ちからのつえ」も購入し、盾と一緒に装備させて、熟練度11まで上げました。
それでも最初の戦いでは、後述のスコットと二人で戦うのですが、
かなり苦戦しました。
スコットは、SoRだけのキャラですが、初期パラメータが弱すぎます。
ミンウがちからの杖での攻撃とホーリーを使い、何とか勝利した形です。
その後、ダンジョン内で「ほしくずのロッド」という最強武器を手に入れますが
これの攻撃力を以てしても、ラスボスには殆どダメージが与えられない。
ちからの数値が35だから仕方が無いのですが。
ホーリー7だと、700ダメージ行くので、
ラスボスには専らそれで攻撃を行いました。
なお、シナリオ内でアルテマを手に入れることになるのですが、
いちいち育てている暇がないので、覚えさせただけで一度も使いませんでした。
◆スコット

4人のなかで唯一、本編で仲間にならなかったキャラです。
このため、SoRに向けて育てた別の仲間と比較すると、
どうしても見劣りしてしまいます。
そもそも、この周辺の敵と互角にやりあえる強さになっていません。
一応魔法は覚えているものの、熟練度4とかで、ほぼ焼け石に水です。
開発陣は、スコットをなぜここまで弱くしたんでしょうか。
道中で彼の最強剣、ワイルドローズが手に入り、
力と知性が+99されるのですが、
いかんせん剣の熟練度が9と低く、攻撃力も微妙であるため、
ラスボスでは、バーサクで攻撃力を上げないと、
ほとんどダメージを与えられませんでした。
◆ヨーゼフ

主人公達を守って岩の下敷きになって亡くなる、不遇なキャラです。
仲間になる期間が比較的短いため、十分育てられなかった人も
いるかもしれません。
彼は素手の攻撃を得意としているため、SoRのために、
熟練度を最高の16まで上げました。
これのおかげで、多くの敵に大ダメージを与えられ、
本当に助かっていました。
道中で手に入るブレイサーという彼専用の小手を装備すると、
力と体力が99になるため、
ラスボスでは、彼にバーサク16をかけて、大ダメージを与えていました。
他にも魔法を覚えさせたけれど、あんまり使いませんでした。
とにかく、素手を最強まで育てておいて本当によかったです。
◆リチャード

4人の中で一番後半に登場するということもあって、十分な装備、
武器や魔法の熟練度を上げることが出来たキャラです。
また、道中で手に入る彼専用の「ひりゅうのやり」のおかげで、
力と素早さが99です。
前述のとおり、彼にバーサク16を覚えさせておいたことが、最大の命綱でした。
ラスボスでは、これをスコット、ヨーゼフ、自分にかけることによって
大ダメージを与え続け、勝利できたと言っても過言ではありません。
本当に何が幸いするか分からないものです。
なお、彼は竜騎士であり、槍の使い手ですが、せっかくなので、
斧と剣も最大熟練度まで上げていますが、
特にそれが活きることはありませんでした。
◆SoR全体の感想
後から知ったのですが、SoRでは、敵から逃げることが出来ない仕様のようです。
SoRの存在を知らずに、彼らを十分育てなかったプレイヤーは、
果たしてSoRをクリアすることが出来たのでしょうか。
あるいは、町を拠点にして、ちまちま成長させたのでしょうか。
あと、町に辿り着いてから、本編のラストダンジョンと同じくらい長く、
同じくらい強い敵がランダムエンカウントで出てくるのですが、
回復ポイントがありません。宝箱にエリクサーがひとつあったけれど、
お金を貯めて、町で買っておけばよかったと思いました。
幸い全員、MPをかなり上げていたため、
MP残量に余裕のある状態でラスボスに到達できたのはよかったです。
めでたくラスボスを倒し、見られるエンディングは、本当に感動します。
■おわりに
こうしてちまちまと能力を上げてやりこんだFF2。
正直、今のゲームから考えると、例えばエスナなどの熟練度を上げるために、
効果のない事を知りつつ、繰り返し戦闘で使うことを強いられるなど、
ちょっと考えられない忍耐力が求められるゲームだと思います。
でも、僕はそこが好きなんです。苦労して育てるから達成感がある。
情報によると、スマホ版では、さらなる追加要素があると聞きます。
未だにガラケー使いの僕には縁がないですが、機会があればやってみます。
追記
なお、僕のやりこみに興味を持ってくれた方は、以下もご覧ください。
min.togetter.com
■おまけ:それ以外のキャラの離脱時のパラメータ
◆ゴードン

ゴードンが仲間になった時、既にミンウ育成につきあっていた3人は、
相当パラメータが上がっていたため、そこまで育てていません。
でも、何か魔法は覚えさせたいな……と思い、
ブリザドとケアルを覚えさせてます。
◆レイラ

初期装備が剣とナイフ、そして海の敵に効きやすいサンダー3を最初から覚えていますが、
僕は剣をかなり使って11まで上げています。
あと、ケアルも覚えさせました。
これ使えるメンバーが多いと、それだけ安定します。
呪い魔法のカーズも4まで上げていますが、
なぜこれを選んだのかは記憶にありません。
ツクール2000~MZ、リリース前後の反響と現在
この記事は、ツクールアドベントカレンダー2023、23日の記事です。
adventar.org
■はじめに
PC版RPGツクールで、最初に登場したのが、RPGツクール95である。
その後、尾島陽児氏が関わったRPGツクール2000が登場し、尾島氏が関わったツクールは、いずれも大成功を遂げている。
ここでは、尾島氏が関わったツクールと、
その反響などについて書いていく。
■RPGツクール2000
リリース日:2000/Apr/05
◆何もかもが革命的だった
当時としては、それまでのツクールで出来なかった事が多く「革命的」と言われた。今では当たり前の機能だが、皆、ツクール2000が出るまでは考えられないことだった。
サンプルゲームが先行で公開された時、以下のような機能が実装されたことに胸を躍らせている人が多かった。そしてそれは期待を裏切らなかった。
◇天候表示が可能
これまで「雨や雪を降らせるのはツクールでは夢のまた夢」と言われていた。
◇名前入力が可能
この新機能は、皆が待ち望んでいるものだったらしく、歓喜の声を上げる人も。
◇マップ上でアニメーション表示
演出を盛り上げる機能だが、正直「その発想はなかった」と驚いていた。
◆画面サイズは320×240
当時のマシンスペックを考えて、320x240という、
通常の縦横半分のサイズだった。
Windows98はもちろん、当初のバージョンではWindows95もサポート対象だった。
RPGツクール95では640x480だったので、縦横半分のサイズになったが、それゆえに素材が作りやすい、あまり処理落ちしない、などの利点があり受け入れられた。
逆に言うと、ツクール95の利点は、画面サイズが大きい事くらいとなり、急速に2000への移行が進み、ツクール95は役割を終えた。
◇余談:バカゲー作りの好事家に大人気だった時期も
ツクール2000の画面をキャプチャし、縦横2倍にしてツクール95に一枚絵として表示する、といった使い方もされていた。
例えば、ツクール95では名前入力が出来ないのに「名前を入れてください」と出て、ツクール2000の名前入力キャプチャ画面が出てきたりした(当然入力不可)
◆他のツクール2000での新要素
以下は、昨今のツクールでは当たり前になっているが、RPGツクール2000の時点で、初めて搭載され、いまも受け継がれている物である。
全部挙げると多すぎるので、特に際立った点をいくつか。
◇変数の導入
RPGツクール95ではスイッチが1000個だけだったり、最大4ページなど、長編が作りづらかった。
なお、Dante98II でも導入されていた。僕もツクール95とどちらで作るか悩んでいた。
当時「変数って何ですか?」という質問に「変な数です」とからかうのが地味に流行っていた。
◇コモンイベント
複数のマップから呼び出すことが可能である他、アイテムを使った時に起動させることも可能。
それまで特定の要素の為に各マップに同じイベントを配置する必要なケースはあったが、コモンイベントにまとめることが可能になった。
◇バトルイベント
戦闘中のターン毎や条件成立時にイベントを起こすことが可能に。
◆イベントコマンド戦国時代
◇イベントコマンドの使い方で切磋琢磨する人達
当時コンテストパークが開催されており、そこに応募する人も多かったが、特に、イベントコマンドを駆使して、思いもよらぬイベントを作る人が多かった。
自作戦闘やアナログ移動など、イベントコマンドを駆使した作品など多数公開されていて、「イベントコマンドでここまで出来るぜ」っていうのを見せてくれた。
YADOT(RPGツクール2000)
このサイトには、今でもツクール2000のイベントコマンドを駆使して自作メニューや自作戦闘を作る方法の基礎が掲載されている。
ドラホコ(隊列歩行)の方法などは一読の価値あり。
YADOT ドラホコ(主人公を列にして歩かせる)を作る
RPGツクールXP以降、スクリプトが導入されたことにより、
自作戦闘はスクリプト(プラグイン)で書かれることが多くなり、
ロストテクノロジー化しているが、イベントコマンドだけでも、
これだけのことが出来たということは、
ひとえに、ツクール2000の優秀さと、
それらの機能を最大限駆使した結果と言える。
■RPGツクール2003
リリース日:2002/Dec/18
尾島氏がかかわっていないので手短に。
◆不遇な点
◇当初バグの多さで問題児扱いされていた
現在ではすべて修正されている。
◇サイドビューがあるが若干不自然
これが売り文句のひとつだった。
ただ、テンポが間延びしており、「速度を2倍にすると丁度よくなる」という声もあり、それを実現する非公式パッチが作られたほど。
◆特筆すべき点
◇テンキーの1,3,7,9 で起動できるコマンドがある。
ゆめにっきなどで重宝されていたので、御存知の方も多いだろう。
◇意外にも海外で最近リリースされた
日本ではバグの多さから、そのイメージが払拭できていなかったが、
海外となれば話は別。
スクリプト要らずの要素に、関心を持った人も少なくない。
◆余談:アンデッドナイ
ツクール2003の戦闘では、
敵の名前が最大7文字までしか表示されない。
よって、「アンデッドナイト」と入れたつもりが、
最後の文字が削られた。
このことは匿名掲示板でバズり、伝説となっている。
■RPGツクールXP
リリース日:2004/Jul/22
◆スクリプト初導入(RGSS)
◆反響:2000から乗り換えない人が多かった
ツクールでプログラミングの知識が必要になった始まりだが、
これが原因となり、2000からXPに移行しない人が多かった。
問題点を見ていく。
◆問題点1:スクリプトを書き換えないと、ほとんど何も出来ない
スクリプトを簡略化する目的で、イベントコマンドで実行できる機能は制限されていた。デフォルトでは本当に最低限の機能しか実装されてない。
海外で初めて導入された動画が伝説になっている。
製品名を連呼するのが。
www.youtube.com
動画の 0:23 で「Requires No Programming Knowledge」と出てくる。
確かに「プログラミング知識不要」でも簡単なゲームは作れたが、
実際には、「RGSSを理解して書き換えないと、本当に何も出来ない。
◆問題点2:当時のPCでは若干重たすぎた
他の原因としては、当時のPentiumIII 450MHzあたりの環境では、
ゲームが処理落ちしていた。
PentiumIII 800MHzくらいでないといけないが、
当時これはハイエンド機。
とにかく、発売から2年くらいは「重たい」という話を聞いた。
※現にMoon Whistle XPも
まずは「スクリプトの軽量化」にこだわり、
数百のイベントが置いてあるマップでも処理落ちしないように
相当なチューニングを行った
次のVXが出るころ(2008年)には解決されたのだが。
◆問題点3:認証の導入
ひとつのPCにしか入れられない対策。
25桁のシリアルナンバーを入力するのだが、結構これで悩まされた。
なにしろ、ハードディスクを付け替えて容量を増やしただけでも
「別のPC」と見做されて認証が通らないことがあった。
これは、その後のツクールでも継承され、厄介な問題になっていた。
なお、現在(VX Ace以降)では、インストール時に1回認証すればいいため、ようやく、この点での不満はなくなった。
このあたりはいろいろと大人の事情が関わっているとか。
◆初のスクリプト搭載ゆえのあれこれ
RGSS1は、分かりやすさを優先するため、
スクリプトがあまり洗練されていない。
これを見て、RGSS1のスクリプトは悪い、という意見を見るが、
その時の事情に合わせたものである。
尾島氏は皆に、スクリプトに慣れさせたい思いがあったとみる。
しかしスクリプト素材が増えてきたので、VXで考えを変えた。
よってスクリプトについて……
書き換えることを前提に作られている。
プログラミング初学者のために、1行ずつコメントが付いているうえ、
用語もスクリプトの名前と言っていた。
VX以降、プラグインのために使われる「メモ」がなかった
◆ツクール界の異端児
このように、ツクールXPは異端児ともいえる仕様になっている。
VXやVXAceは、MVへのコンバータが出ているようだが、
XPでは難しいだろう。
◇タイルセット仕様が独特
無制限にタイルを設定できる。
また、オートタイルの仕様がVX以降と異なる。
よってここは移植の際の鬼門になる。
ただし、ツクール2000でオートタイルが面倒な人には、歓迎された。
また、タイル数に制限がないため、一枚絵をタイルにして描く……なんて荒業もあった。
◇「高さ」の概念

複雑すぎたのか、次からは「通常キャラの上/同じ/下」に変更された。
しかしXPを使わないと実現できないマップもある。
例として青鬼の図書館を挙げる。

本棚が並んでいて、「本棚の下にいるなら通常キャラの下、
本棚の上にいるなら通常キャラの上」というタイルは
XPだからこそ出来たこと。
◇3層マップ
VXやVXAceでは、下層タイルと上層タイルの合計2層だったが、
ツクールXPは3層に任意のタイルを置くことが出来る。
しかも前述どおり、タイル数は無制限。
その為、マップにこだわる人には愛されていた。
◆RPGツクールXPのその後、そして現在
ツクールVXが登場し「スクリプト素材」の考え方が定着してからは、
ほぼ使われなくなった。
実際、それ以降のツクールを見てからXPのスクリプトを見ると、
あまりにも構造化が貧弱で、今更これを使いたいとは考えない。
「Moon Whistle XP」がツクールXPを採用したのは、640x480、
オリジナルのRPGツクール95と画面サイズが一緒だったからである。
「青鬼」もツクールXP製だった。
青鬼2016(XP→MV移植前提)の話が来た時、
「これはツクールXPの熟練者にしか、勤まらない」ということ
「僕はツクールXPを6年使い続けた僕以外にはありえない」と快諾した。
他にも名作は多数出たが、今から1から作るなら、
他のツクールで作るのがいいと思う。
◆補足:XPで導入された新機能
◇セルフスイッチの導入
ひとつの宝箱のためにひとつのスイッチが必要、といった煩雑さを無くした。
◇地形タグ
各タイルに0~7までの数値が設定可能。
専ら、スクリプトで使用するためだけに準備されている。
最近のツクールではリージョンがあるが、XPにはまだなかったので、
重宝した人も多いのではないか。
VXではなくなったが、要望が多いため、VX Aceで復活した。
■RPGツクールVX
リリース日:2007/Dec/17
◆「スクリプトを導入した2000」と歓迎される
「スクリプトを導入した2000」といえるほど、
多くの機能がデフォルトで搭載され、
無理にスクリプト素材を作らずとも
それなりのゲームを作ることが可能になった。
これによって、ツクール2000から乗り換える人が増えた。
◆VXで導入された新機能
◇オート影つけ初導入
意識せずとも、比較的自然な形で影つけが出来るようになる。
しかし、後のツクールで搭載される影ペンがないため、
影を制御することが出来ない。
MQ ONLINE BLOG : VX:影について
◇フキダシアイコン
今となっては必須とも言える。画面上のどのキャラの台詞なのかを
視覚的に表示するのも助かる。
◆VXのタイル仕様
タイル仕様に、若干癖があり、最初は戸惑う。
でも、使いこなせればベストになる。
ktakaki.hatenablog.com
◇今日まで続くタイル仕様はVXで完成していた
タイル仕様(A1~5と、B,C,D,E)はここで基礎が作られた。
VX Ace、MV、MZ、タイルの仕様は変わっていないが、
それはVXからの仕様を連綿と引き継いでいるのである。
今ではすっかり慣れたけれど、最初僕はこんなことを書いていた。
使って分かる、今回のタイルセット - 神無月サスケの波瀾万丈な日常
「じんましんが出そう」と。慣れるまでは困惑してた僕。
◇地味に不便なタイルの機能
タイルセットはA~Eで予め準備する。後のVX Aceと異なり、
このタイルが全てで共通しており、入れ替えが出来ない。
このため、長編を作る場合、やりくりが必要になる。
昨日の追記:タイルセット変更に関する考察 - 神無月サスケの波瀾万丈な日常
◇地形タグがないのも、地味に不便
不要と判断したのかもしれないが、
スクリプトを書く人にとっては、結構困る。
リージョンもまだVXにはなかった。
◆上位互換のVX Aceに乗り換えた人多数
前述の「地味に不便な部分」を払拭する目的もあり、
VX Aceが出ると、それに乗り換える人がほとんどだった。
■RPGツクールVX Ace
リリース日:2011/Dec/15
◆完成度の高さに皆飛びついた
VXで不便だった部分を極力改善し、新機能も備えた。
結果、ツクールのひとつの完成形を見たと言ってよい。
現にMVやMZのベースになっている部分が非常に多い。
◆コードネームRPG ツクール VX2
もともとRPGツクールVX2 というコードネームで開発されていた。
会議で VX Aceという名前に決まったようだが、定着度の高さを見ると
結構センスのいい名前なんじゃないだろうか。
だが、大きな変更点が多く、別のツールと言ってもいい。
◆VX Aceで導入された新機能
以下は全て、MVやMZに受け継がれていった仕様である。
RPGツクールVX Aceの位置づけ - 神無月サスケの波瀾万丈な日常
◇「特徴」の導入
これによりデータベースでの設定が格段にやりやすくなった。
ただし、慣れないうちは、大事な特徴(例:ステートの耐性率)を
設定し忘れるということもありがちなので、慣れていくことが大切。
◇複数のタイルセットを設定可能
VXと異なり、外観、内装などと、
タイルセットを複数持つことが可能になった。
RPGツクールVX Aceの位置づけ - 神無月サスケの波瀾万丈な日常
外観用、内装用、フィールド、といった具合である。
◇サンプルマップ搭載とダンジョン自動生成
マップ作成の補助をしてくれる機能。
VX AceはVXの上級者向け……と思われがちだが、
初心者にも配慮された部分もあるということ。
◇TPの導入
必殺技などでの使用を想定された、0~100の間で推移する数値。
当時は何の略か分からなかったが、
MVのヘルプで「タクティカルポイント」とコメントがあったので、
多分それである。
◇影ペンの導入
VXと同様、オート影つけがあるが、影ペンのおかげで、
影の不自然な部分を修正し、
さらに自由に影を付けられるようになった
◇リージョン導入
フィールドでの敵出現エリアの設定や、
スクリプト素材で参照できる要素。
◆RGSS3:洗練され尽くされたコアスクリプト
RPGツクールVX AceのRGSS3を読み解く - 神無月サスケの波瀾万丈な日常
Ruby1.9をベースにすることで高速化し、
スクリプトの方も、行数を減らすために、
リフレクションなど高度な機能を使っている。
特に、メッセージ表示に Fiber を使っているのは、
Rubyに明るい人ならニヤリとするだろう。
RGSS2と同じメソッド名を使う部分も多く、
RGSS2とRGSS3の双方で利用できる素材も多かった。
◆現在でも使用者は一定数いる
ツクール2000を卒業し、本格的に作りたくなったら、
VX Aceでやってみよう、という人が少なくないのか、
今でも根強いファンが多い。
VX Aceに慣れれば、ツクールMVやMZにも苦労しなくなるといえる。
■RPGツクールMV
リリース日:2015/Dec/17
「Multi View」の頭文字から名付けられたMV。
◆皆が待ち望んでいたスマホ対応
◇2012年ごろからあった「スマホ対応ツクール」の要望
「いつまでツクールはWindows専用なんだ」
「スマホ対応を考えるべき」僕も提案したが受け入れられなかった。
3年後。2015年初夏に話が来た。
◇初のマルチプラットフォーム
JavaScript + HTML5で記述される。なお、その結果……
「Rubyと異なりJavaScriptは入門書が多いから、
今回スクリプト入門は作らない」
「より便利なテキストエディタを皆使うだろうから、
ツクールにスクリプトエディタは搭載しない」
といった尾島氏だった。僕は一抹の不安を覚えたが、
多くのプラグイン作者が誕生し、僕の懸念は杞憂だった。
◇VX Aceの仕様を引き継ぎなおかつ機能追加
僕は、ツクールをスマホ対応にするなら、
機能の少ないコンパクトな物になると思っていた。
しかし実際は、VX Ace以上に多機能な要素を詰め込んでいる。
「こんな大規模なJavaScript、果たして本当にメモリ足りるの?」って
個人的に疑念持ってたけれど、
きちんと動いていることに驚きだった。
◆前評判の段階で注目、公開後も凄い熱気
海外でβ版が出回り出したころから、既に話題になっていた。
この頃トモタカさんが、かなりの分析をしてくれた。
Slashdot JapanでもツクールMVの技術的側面から書かれた記事を見かけた。
◆MVで導入された目玉新機能
◇サイドビュー選択可能
◇サイドビューのキャラも出力する「キャラクター生成」
VX Aceでもちびキャラ作成ツールがあったが、今回、機能強化された。
特に、SVアクションの18種類のアニメを作れるのが良い、
いちいち描く暇が省かれる。
◇上層タイルをふたつ設定可
上層タイルは複数重ねたい時がある。
そこで上層タイルをふたつ重ねられるようになった。
新機能活用講座|RPGツクールMV
なお、3層化と言っているが、実は下層と上層の間に、
もう1レイヤあって、厳密には4層である。
◇スクリプト素材からプラグインへ
スクリプト素材以上に使いやすい。
ヘルプも多言語対応されている。
これまでと異なり、公式プラグインが登場し、
VXAceまでは「スクリプト素材」がサポート外だったのに対し、
プラグインは定着した。
プラグイン制作のトリアコンタン氏も、この頃から注目され始める。
◇画面サイズの変更
CommunityBasic.js という、プリセットされたプラグインで
解像度の変更が可能に。
◆天才だからこそ成し遂げられた偉業
多機能で安定した物を作るのが、どんなに難しいか。
かなり無理難題に見えることをやってしまったのが尾島氏。
MVリリース後、問題はたくさんでたが、次々に直していくのが凄い。
Ver1.4.x になる頃には、殆どの問題が解決されていた。
尾島氏と、ドワンゴの有志による技術提供も凄い。
◆頻繁に行われるアップデート
MVの現在の最新版はVer1.6.3。
問題が起きてもすぐに修正が行われていた。
◇Ver1.3.xまであった「メモリブロート問題」
当初、読み込んだ画像が使われなくなった際、
メモリを解放しきれず、
使っていると重たくなってくる問題があった。
だがそれに対する対応プラグインも迅速に作られていた。
◇プラグインのJavaScriptで、ES6が使用可能に
中盤までは、プラグインのJavaScriptは、ES5だった。
しかし、Ver1.6.0あたりからは、ES6も使用可能になり、
プラグイン作者が手間を省けるようになった。
◆VX Aceから乗り越えない人もちらほら……
MVリリース後2年弱くらいは、
VX Aceから乗り換えない人が結構いた。
理由は、「MVは処理が重たい」というのが一番のようだった。
ネットワーク経由でのデータ読込にも対応しているため、
ローカルからのファイル読込にも若干のタイムラグがある……
そんな状態を嫌ってのことだと思われる。
ただ、MZになった今は、もうその声は聞かれなくなった。
◆スマホ対応というが……
キャンセルやメニュー表示に「二本指タップ」が分かりづらい。
僕がスマホ用に書いたプラグインが導入されないままアプリ化されたのを僕はまだ許していない。おかげで操作性のせいで低評価が多くついた。
この点はMZで改善される。
◆その他、MVの新機能
◇些細だが重要な見かけの変更
イベント(人物など)が6ピクセル上に表示されるようになった。
宝箱のような例外はファイルの頭に「!」を付けることに。
カウンターが引き延ばされるなど、より見た目重視に。
■RPGツクールMZ
リリース日:2020/Aug/21
M「V」の上を行く、という意味で名付けられたM「Z」。
◆MZの主な特色
現在進行形で皆さんご存知でしょうから、
軽くいくつかの列挙に留めます。
◇エディタUIの改善
例:各レイヤ毎にタイルを置くことが可能に
また、バージョンアップする度に(執筆時点ではVer1.7.0)
使いやすさが上がっている。
◇TPB(タイムプログレッシブバトル)導入
従来のターン制に加え、TPBウェイトとTPBアクティブが追加された。
◇スマホ環境での動作の強化
常にメニューを開くボタンや、戻るボタンが表示されており、
二本指タップの必要がなくなった。
◆MVから乗り換えない人も……
海外では、スクリプトを魔改造する人が多く、MZは「MVのメジャーアップデート」という考えがあるからか、
それにフルプライス出すのはちょっと……と、
浸透するのが遅れて行った。
また、MVとMZでは、プラグインに互換性はない
(一部両対応のものもある)。
よって、多くのプラグインがMZで出来るまで待つ、という人もいた。
◆今こそMZに乗り換える時期
プラグインも充実してきている。
開発はMVより断然MZの方がやりやすい。
MVで制作中のゲームがある場合でも、
MZがセールの時に購入するといいかも。
■おわりに
ここまでシリーズを説明してきたが、
昨今のツクールでは、尾島氏の哲学が一番活かされている、
といっても過言ではない。
新しいツクールが出ると、必ず改善点などの拡張を施していく。
それらの積み上げてきたものを全て入れたのが、
ツクールMZだと言える。
今後、新しいツクール(Maker)が出ると、
どんな新機能が加わるのか、興味は尽きない。
RPG Maker Uniteの開発に付き合いながら見えて来たもの
この記事は、ツクールアドベントカレンダー2023 の3日目の記事になります。
adventar.org
はじめに
2023年5月、RPG Maker Uniteがリリースされました。
これは、Unityのアセットとしてリリースされた初のツクール(Maker)で、
Unityに明るい人なら、様々な拡張が可能になっています。
また、発売前から、紹介記事にて多くの新機能が紹介されていたこともあり、
期待していたツクラーさんも少なくないかもしれません。
現に、Unityユーザーが、様々な改造を施すなど、話題性は抜群でしたが、
当初の期待に対し、現時点では、あまり良い話を聞きません。
そこで今回は、Unityの目指したもの、
そして現実、目の前にある問題点などを分析していきたいと思います。
Uniteが目指した理想と現実
アウトラインエディタ:ストーリーライン
紹介記事
https://store.steampowered.com/news/app/1650950/view/4996189706098265131
初心者講座での解説
https://rpgmakerunite.com/learn/012.html

これはゲームの流れを分かりやすくして、
挫折を減らすことを目的に作られました。
しかし、このアウトラインエディタ、全くゲーム作成に必要ではないうえ、
かえって手間がかかるので使わない人の方が多かったかもしれません。
オートガイド
紹介記事
https://store.steampowered.com/news/app/1650950/view/3220657507039652141
初心者講座での解説
https://rpgmakerunite.com/learn/011.html
装備の威力や値段、敵キャラの設定などを行ってくれます。
これは、バランス調整が大変だという人が多いため、自動で適切な値を設定してくれるという、Uniteの目玉機能になりえた物でした。
しかし、設定を行う順番が決まっており、先に設定しないと正確な値が出せないことで若干窮屈に感じます。
また、武器防具でオートガイドを適用すると、値段が結構ガバガバなうえ、
攻撃力や防御力も、「これで大丈夫?」って値が出てきます。
とはいえ、これを設定した後、敵キャラをオートガイドで設定すると、
それなりの値を出してくれます。
ただし、その敵を単体で出すのか、複数で出すのか……などは
考慮されていない為、そのままの値にするのは、難しそうです。
サンプルゲームのUnite Questでは、専らオートガイドで設定を行っているようですが、若干不自然な感覚は否めません。
タイルセットに縛られないタイルの配置
紹介記事
https://store.steampowered.com/news/app/1650950/view/3181242290510188241

これまでは、タイルセットを入れると、まるごとインポートされるため、
少しのタイルを使用するだけなら、
かなり不要なタイルがインポートされていました。
そこで、任意のタイルの集まりをグループ化し、いかなるマップでも任意のタイルを置くことが可能になりました。
問題点:起動までの時間が長すぎる原因になった
今回の実装では、タイルセットという定義を無くしたため、
1タイル=1ファイルというとんでもないことになっています。
しかも、A1などのアニメーションタイルに至っては1タイルにつき、
48個もファイルが使われています。
このため、ファイルをひとつずつ読み込むのに時間がかかるのです。
もっとも、バージョンアップのたびに起動時間は短縮しているようですが、
この仕様を何とかしないと根本的な解決にならない可能性があります。
アニメーションパターン数を自由に変更可
紹介記事
https://store.steampowered.com/news/app/1650950/view/3181242290510188241
同じ歩行キャラでも上下左右で異なるアニメーション数に
出来るようになりました。
また、サイドビューアニメーションも同様。しかしその結果……
問題点:新たな素材の設定が地獄になった

これまで1キャラの歩行グラフィックは、ひとつのファイルで十分でした。
各方向に画像ファイルが4枚(+倒れも入れると5枚)必要になりました。

サイドビューに至っては18パターンです。
MVやMZではひとつのファイルにしていたものを、ひとつの動作ごとに
ファイルを準備する必要が出てきてしまいました。
補足
ぴくせる すけゐらぁ
Uniteでは、画像には、上下左右に1ピクセルの余白が必要になりました。これは、画像ファイルの上下左右が1マスずつ描かれないという仕様によります。
仮に、MVの48x48の画像を表示するには、98x98、つまり縦横2倍96x96に余白を……というのが理想なのですが、ピクセルスケイラーは48x48を96x96にしかできません。
これでも動くには動くのですが……。
まとめ
高い理念を持って入れた新機能だったが、それほど便利ではないうえ、
かえって足枷になっている部分の方が多いという、
かなり残念な結果になっている気がします。
割と成功している部分
一枚絵マップ
紹介記事
https://store.steampowered.com/news/app/1650950/view/3373776723232833370
初心者講座の解説
https://rpgmakerunite.com/learn/010.html#03

ツクール2000などでは、視差ゼロの遠景を設定すると、
その一枚絵をマップにすることが出来ました。
これにより、タイルセットだけでは表現しにくいマップも作成が可能でした。
Uniteでもそれが可能になりました。
Uniteでは、背景という項目がマップレイヤに追加されており、
ここで一枚絵の設計が出来ます。
通行判定は、「コリジョン」で設定が可能です。
ランダムエンカウントにおけるランダム構成
初心者講座の解説
https://rpgmakerunite.com/learn/010.html#04b
バトルイベントの必要ない、一般戦闘では、わざわざ敵グループを設定せずとも、登場敵キャラの最大数および、各敵キャラの最大出現数を設定すれば、任意の組み合わせの敵グループを作成することが可能になりました。
なお、ワールドマップなど、範囲によって敵グループを変更したい場合、リージョンを指定します。各リージョンに、登場する敵グループを設定できます。
スキル使用時、使用者側の副作用を設定可能に
経験値の仕様
初心者講座の解説
https://rpgmakerunite.com/learn/008.html#02
獲得経験値は、生存アクターで山分け方式になりました。
メニュー画面のレイアウトを変更可能
UIパターンのバリエーションが豊富です。
- MZでいうところのデフォルトと、AltMenuScreen系のプラグインでのレイアウト、いずれかを選択可能になりました
- いずれでも、各キャラの表示を「歩行キャラ」「顔グラ」「立ち絵」から選択可能になりました。
まとめ
頑張っている所は頑張っているといえるでしょう。
MZをベースに、より使いやすいものを……と考えたスタッフの熱意をここは評価できます。
使いにくく感じる部分1:マップ作成編
オート影つけの廃止

オート影つけが廃止されました。
オート影つけは、ツクールVXで初導入され、
それ以降、昨今のツクールでは当たり前だったのに、
それが無くなったのは、あまり感心しません。
なお、下層(レイヤA,B)と上層(レイヤC,D)の間に影ペンがありますが、
いちいちやるのが面倒なのは言うまでもありません。
タイルのマップが作りにくい1:レイヤの問題
MZでは、どのレイヤに置くかを自動で決めてくれる機能がありますが、
Uniteではそれがなく、レイヤを指定してタイルを置く必要があります。
自由度が高いので、それほど問題ないかもしれませんが、
慣れるまで時間がかかりそうです。
白状すると、僕はサンプルゲームを作る際、
先にMZでマップを作り、移植していました。
タイルのマップが作りにくい2:シフトが使えない
シフトとは、マップを上下左右に一定の数値だけ移動するもので、
全体的な調整を行う時に使う機能でした。
マップを書くときには、かなり重要な機能のはずですが、
それが出来ないので不自由を感じるかもしれません。
タイルセット素材はMZの使い回し
これは使いにくさではないが、新しいツクールで、
古いツクールとタイルを共有するのはいかがなものか、と思ってしまいます。
前述のように、一枚絵マップが可能になったので、
そちらに重点を置いたということでしょうか。
イベント画像にタイルを設定できない問題
これは、地味に重大な問題です。
これまでのツクールで当たり前に出来ていた
「イベント画像をマップタイルにする」が出来なくなっているのです!
解決のためには、タイル画像のキャラクターを作る必要があります。
これには面食らった人も多いため、今後の改善が求められます。
まとめ
マップ制作は、完成版では、かなりましになっていますが、
開発中は深刻に使いづらかったため、
僕は前述のとおり、サンプルゲームを作る際、一度ツクールMZでマップを作成し、それを見ながらにUniteでタイルを置いていきました。
それくらい使いづらかったということです。
そして、それゆえに、自動影つけの廃止は、MZで組んだマップと比較すると、
確実に見劣りするなあ、という感想を持ちました。
使いにくいと感じる部分2:システム・データベース編
データベース各項目で、複数選択によるコピー&ペーストが出来ない

MZでは、複数の項目を選択し、移動することで、空きを作ることが出来ました。
Uniteでは、間に新たな項目を挿入……といったことが出来ない為、
適宜予備用の空項目を作っておく必要があります。
これは、ヒエラルキーがツリー状になっている以上、仕方のない仕様ではあります。しかし、それゆえに従来のツクールと異なり、自由度が下がったのは否めません。
スキルタイプは実質『魔法』と『必殺技』のみ
他のスキルタイプの追加も可能ですが、
この場合、オートガイドが作用しなくなります。
つまり、これ以上の追加は、行わない方が無難ということになります。
『画面の色調変更』が不自然
Unity準拠の色調変化のため、従来のツクールと比較して
色調の変化が若干不自然に感じます。
「夕焼け」や「セピア」の値は、
僕が試行錯誤して提案した値が採用されています。
だがそれでも、若干不自然さは残っており、これは致し方ないようです。
パーティーは4人まで
控えメンバーを作れなくなりました。地味に不便かもしれません。
アイテムや装備などのアイコンの選択がしづらい

画像のように、理解に苦しむ指定方法です。
これまでのツクールではアイコンが一覧として表示されていましたが、
ひとつずつしか表示されないので、とても使いづらいと感じました。
装備の能力値に負の値が設定できない
「防御力が高いが素早さが下がる」といった装備が作成できません。
メッセージウィンドウの話者ウィンドウの問題
最大9文字しか表示されません。
10文字を越えるとその部分が切れてしまいます。
まとめ
最初の3つは、Uniteの仕様ゆえの問題。
後者4つは、バージョンアップで改善できないだろうか、と期待します。
その他の問題点・懸念点
メモリが8GB程度だと厳しい
僕の環境は、2018年夏モデルのノートPCなので、8GBですが、
これだとUniteのエディタが大半のメモリを占有してしまいます。
タスクマネージャーでメモリの使用率を見ると、良く分かります。
現に、他のソフト(例:Youtube閲覧中のChrome)が起動した状態で
Uniteを実行すると、メモリ不足とかでエラーが出て起動できませんでした。
32GB以上とは言わなくても、せめて16GBが最低推奨環境になりそうです。
アドオンがバージョンアップで使えなくなる可能性
開発中は、バージョンが上がる度に、
旧バージョンで作ったアドオンが動かなくなっていました。
Uniteβ版がアップデートされるたび、作ったアドオンが動かなくなり、
悲鳴を上げているサンプルゲーム作者さんがちらほらいました。
MVやMZでは、早い段階に基礎的なシステムが作り上げられており、
そこでプラグインを作っても、使えなくなることがなかったのと対照的です。
果たして今後のバージョンアップで、
旧バージョンで作ったアドオンが使えなくなる可能性が、なきにしもあらず、
ということです。
おわりに
尾島氏が関わらなかった故の悲劇
MZのコアスクリプトを読んで勉強会を行ってから組み始めたようですが、
その割にはエラーが頻発していました。
やはり尾島氏のコードは美しすぎて、なかなか他の人では真似できない、
ということだろうといえます。
現に似たような状況として、MV Trinityがありますね。
こちらも、尾島氏のコードを熟知して取り掛かったのでしょうが、
発売直後から、相当数のエラーを出していたことは、御存知の通りです。
今後のバージョンアップではどうなる?
上記では敢えて挙げませんでしたが、使った人が誰もが感じる
「何をするにも時間がかかる」点は、かなりネックです。
現在は、パフォーマンスの改善を最優先にしているようなので挙げませんでしたが、果たしてこれをどこまで改善できるかは気になります。
しかも、パフォーマンスを克服してもなお、
ここで挙げただけの問題を抱えています。
果たして柔軟に対応できるのか、今後が気になります。
一番不穏なのが、Steamで、RPG Maker UniteがDL出来なくなってしまったこと。
クオリティの低いソフトは、販売中止にされるといいますが、
仮に公開中止の理由がそれだったら目も当てられません。
今後、問題が少しずつ解決していくのを祈りつつ、筆を置きます。