演奏が荒いシタール演奏というよりフラメンコギター

演奏が荒いシタール演奏というよりフラメンコギター


{マークは私の夫の前で、いきなりシタールを抱えて
 演奏を始めた。アーラップ抜きのジャラからだった。
 演奏し終えるとどうだと言わんばかりの表情だった}
高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(33)
◇日本嫌いが日本のビジネスウーマンになった広子さん(20)
シタールを抱えたマークという若者が来訪(その3)

演奏が荒いシタール演奏というよりフラメンコギター

◆◇◆立ち読み・坐り読み◆◇◆

鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(64)

▼△第ニ章 放射線 vs 暴力団専門ライター(10)△▼

・どっちが正しいか・(その2)

●自分たちが安全な場所にいるから無責任なことを言えるのだ

福島県公表:避難者数、仮設に9万7599人5月12日現在

◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

高橋哲哉『犠牲のシステム 福島・沖縄』(集英社新書)☆(29)

▼△第ニ章 犧牲のシステムとしての原発、再論 〈3〉△▼
放射能被曝の不安・

政府や県の思惑によって、避難指示が出されていない地域も?

高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(33)
◇日本嫌いが日本のビジネスウーマンになった広子さん(20)◇
シタールを抱えたマークという若者が来訪(その3)

演奏が荒いシタール演奏というよりフラメンコギター

《「 ◇Giant Olympic Rings launched in Edinburgh (A bagpipe player performs at the launch of  the Olympic Rings on The Mound in Edinburgh  as the city prepares to welcome the Olympic Flame.) マークは私の夫の前で、いきなりシタールを 抱えて演奏を始めた。アーラップ抜きのジャ ラからだった。演奏し終えると、どうだと言 わんばかりの表情だった。 それからもマークはたびたび訪ねて来た。夫 の生徒の前でも得意気に演奏した。マークの 演奏が終わると、夫の生徒たちが、「クレム も弾いてくれ」と言った。 夫の演奏が終わると、みんなマークも含めて 黙っていたが、マークが部屋を出て行ってし まうと、「技術はあるけど演奏が荒い。シタ ール演奏というよりフラメンコギターを聞い ているようだった」とブルーノが言って、み んな大笑いした。 ブルーノは、お父さんが英国人で、お母さん がイタリアはトリーノの人だった。彼のお父 さんは英国大使として世界中の英国大使館で 務めた人で、引退後は妻の国のイタリアに家 族で住んでいたが、ブルーノはイタリアが嫌 いだった。 彼の兄のジョンは、オックスフォードを卒後 してミラノの商社で働いていた。 ジョンは、どこから見てもオックスブリッジ タイプで背が高くブロンドに近い茶色の髪を していたが、こちらはまるっきりのヒッピー で、ロンドン大学で文学を勉強したにもかか わらず定職に就かず、多分、ドールで暮らし ていたと思うが、夫にシタールを習っていて かなりのレベルまで上達していた。 私はブルーノが好きだった。インド音楽だけ でなく、ゴードン・ライトフットやジェーム ズ・テイラーのレコードを持ってきて、私に 聴かせてくれた。無口だったけれど、口を開 くと開くとひどい皮肉を言う人だった。 」》 ◎きょうのキーワードは“オックスブリッジ” にします。 オックスブリッジ(Oxbridge)とは、オック スフォード大学(University of Oxford)と ケンブリッジ大学University of Cambridge) とを合わせた呼称で、英国における大学の双 璧をなしているのは、ご存知にとおりです。 そして、ケンブリッジ大学卒の白洲次郎のこ とを懐います。 終戦直後、吉田茂の側近として連合国軍最高 司令官総司令部と対等に渡り合い、「従順な らざる唯一の日本人」と、舌を巻かせた人物 です。妻君は白洲正子。 1902年(明治35年2月17日)、現在の兵庫県 芦屋市にて誕生。神戸一中を経て、1919年 (大正8年)、イギリスに渡航し、1924年」 (大正13年)、ケンブリッジ大学に入学しま した。 現代の日本人には、白洲次郎の言葉が、痛烈 に胸に突き刺さります。 「われわれは戦争に負けたが、奴隷になった のではない」(Although we were defeated in war, we didn't become slaves.) 「吾々の時代にこの馬鹿な戦争をして、元も 子もなくした責任をもっと痛烈に感じようで はないか」 「自分は必要以上にやっているんだ。占領軍 の言いなりになったのではない、ということ を国民に見せるために、あえて極端に行動し ているんだ。為政者があれだけ抵抗したとい うことが残らないと、あとで国民から疑問が 出て、必ず批判を受けることになる」 (日本国憲法制定を巡ってのGHQとの攻防 の折、宮澤喜一に対して) 「占領下の日本で、GHQに抵抗らしい抵抗 をした日本人がいたとすれば、ただ二人だ。 一人は吉田茂であり、もう一人はこのぼくだ」 ここに、一国のリーダーに求められる資質が 吐露されています。 いきなりですが――、 ■消費大増税・大飯再稼働の「戦犯列伝」 「ウソつき」は政治家の始まり! ・「原理主義者」から「暴走狼」に変貌岡田  副総理の噴飯行状 ・安住財務相元女子アナが怖いから「議員年   金」復活か ・こども園に「こだわりのない女」小宮山厚  労相の厚顔無恥ほか これは、サンデー毎日:7月1日号の記事の 一部です。 “「ウソつき」は政治家の始まり!”でも、 もう、誰も驚かないのが、世も末なのです。 ウソつきとは、影法師のようなモノです。人 というのは、その人の発する言葉で成り立っ ています。その人の言葉がウソであるという のは、その人間は抜け殻同然で、存在しない との同じコトです。影法師とシャドウボクシ ングに付き合わされる国民は、たまったもの ではありません。 ★プリンシプルのない日本 (新潮文庫) プリンシプルのない日本 (新潮文庫) (つづく) (Y315-135) (Y316-136休)から(Y320-140休) ※6月21日(木)から6月25日(月)まで   旅行のため、お休みします。   欠礼の段、お許しください。 **『外国の男と結婚した日本の女たちの話』 単行本:222ページ 出版社:展望社 (2012/02) 《――英国から万感の思いを込めてレポートする―― Inter Marriage と 日本女性のメンタリティ。異国に あってこそわかる……「日本」のこころ。〈東日本大 震災〉をとおしていっそう深まった母国への「愛」。 東日本大震災福島原発事故の現状を知って以来、私 は自分自身ががいかに「日本人」として母国に愛着が あるか改めて思い起こし、「日本」を書こうと決意し た。もう経済大国でも何でもない母国日本が、今は愛 しいと感じるようになった》 〔表紙帯から〕 〔目次〕 ・マルキストエジプト人と結婚した明子さんの場合 ・ロンドン生まれの英国人と結婚した三千代さんの場合 ・日本嫌いが日本のビジネスウーマンになった広子さん   の場合 ・ジャマイカ人の男と結婚した友子さんの場合 〔著者〕 ☆高尾 慶子(たかお けいこ)☆ 1942年姫路市生まれ。私立播磨高校から調理師専門学校に 進む。カトリック系病院の調理師、カトリック系身体障害 児施設の職員を経て、1972年に英国へ。イギリス人音楽家 と結婚。1976年二人で帰国し京都で暮らす。1982年離婚。 1988年に再び英国へ。ロンドンの日本レストランのウェイ トレス、映画監督リドリー・スコット氏邸のハウスキーパ ーなどを経て、1998年『イギリス人はおかしい』を発表し、 注目を浴びる。現在は、英国政府から年金の給付を受けつ つ執筆活動に専念している 著書は『イギリス人はおかしい』『イギリス人はかなしい』 『イギリス人はしたたか』『まだまだ言うぞイギリス・ニ ッポン』『書かずに我慢できないイギリス・ニッポン』『イ ギリス・ニッポンの政治の品格』ほか。 外国の男と結婚した日本の女たちの話 参照: ・2009-11-30『まだまだ言うぞ イギリス・ニッポン』を読む2011-06-24『イギリス・ニッポン政治の品格 』(1)

高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(33)

◆◇◆立ち読み・坐り読み◆◇◆

鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(64)

《「原発はタブーの宝庫。だからオレらが儲かる!」   某地方の暴力団組長   −暴力団専門ライターが実際に動いたからこそ    書ける原発という巨大なシノギ−  「原発は儲かる。どでかいシノギだな。電力会社と交渉して、   ゼネコンと話付けて、地元の土建屋に仕事を振る。代紋な   しではとても捌ききれん。原発はタブーの宝庫。裏社会の   俺たちには、打ち出の小槌となるんだよ」。ヤクザが語る   衝撃の事実。日本最大のタブーがいま明かされる!   ―誰も書けなかった 命懸けの衝撃ノンフィクション―》   【表紙帯から】 

▼△第ニ章 放射線 vs 暴力団専門ライター(10)△▼

・どっちが正しいか・(その2)

●自分たちが安全な場所にいるから無責任なことを言えるのだ

《「――「上記計画管理ができないような突発的事態が発生する可能 性は否定できないが、その場合にも次項で述べる緊急被ばく医療の視 点から不要である」という部分である。 「提案の実現には循環血液(末梢血)の造血幹細胞を増やすための処 置(薬剤投与)と採血の負荷を作業者にかけることになる。万一、こ の状態が持続する時に放射線を被ばくした場合の健康影響が明らかで でないため、事前の処置は安心感より不安感を作業者に増幅する可能 性もある」 安心を求めてたどり着いた谷口プロジェクトが作業員の不安を増幅す る……冒頭とはうって変わって断定を避ける曖昧な文章だが、素人目 に見ても頷けなかった。 水素爆発直後、1F(東京電力福島第一原発)に降り立ったすべての 人間に急性被ばくの可能性はあった。 分かっていたのは、現場が想像を絶する惨い状況で、あたり一面放射 能まみれという事実だけだ。 「可能性もある」などと悠長な議論をしている時間も余裕もなかった。 多くの対応策を提示し、命を捨てる覚悟を求められた作業員がそれを 選べばいい。 急性被曝に対する強力な武器――造血幹細胞の採取を不要と断じ、選 択することさえ不可能にしてしまうなんて勝手すぎる。自分たちが安 全な場所にいるから、こんな無責任なことを言えるのだ。 ――」》 ヤクザと原発 福島第一潜入記文藝春秋 (2011/12/15) ・〈目次〉・ 序 章 ヤクザの告白「原発はどでかいシノギ」 →第1章 私はなぜ原発作業員となったのか 第2章 放射能vs.暴力団専門ライター 第3章 フクシマ50が明かす「3・11」の死闘 第4章 ついに潜入!1Fという修羅場 第5章 原発稼業の懲りない面々 終 章 「ヤクザと原発」の落とし前 ◎こうも、原子力ムラが、執拗に、原発にこだわっているのは、日本 の核武装の隠れ蓑に使われているからではないか。それなら、強いわ。

福島県公表:避難者数、仮設に9万7599人5月12日現在

◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

高橋哲哉『犠牲のシステム 福島・沖縄』(集英社新書)☆(29)

《経済成長も安全保障も「犠牲」の上に成り立っている。  『靖国問題』以来、6年ぶりの書き下ろし新書!  本書のテーマは、犠牲のシステムとしての福島と沖縄  である。それは、一九四五年の敗戦以後、今日までの  日本を「戦後日本」と呼ぶなら、これら二つの地名が、  戦後日本の国家体制に組み込まれた二つの犠牲のシス  テムを表しているからだ。》【表紙帯から】
▼△第ニ章 犧牲のシステムとしての原発、再論 〈3〉△▼
放射能被曝の不安・

政府や県の思惑によって、避難指示が出されていない地域も?

《「――計画的避難区域の外側にも、政府の避難指示の対象にならな かったものの、放射線被曝の不安におののきながら暮らし、またその 不安からふるさとを離れて県内外に避難すことになった多くの人々が 存在している。 具体的には、福島市郡山市など、県の政治・経済の中心をなす中通 り地方の人々で、およそ一〇〇万人が該当する。 この地域では、福島第一原発の水素爆発等によって飛散した放射性物 質が、地形や風向きの影響を受けて集積し、高い汚染を示しているホ ットスポットと呼ばれる地点が多く、チェルノブイリ事故でいえば避 難の義務、あるいは避難の権利が生じるような放射線量になっている とされる。 実際この放射線量を概観すると、なぜ事故直後に避難指示が出されな かったのか、そして、いまもなお、避難指示が出されないのか、疑問 を抱かずにはいられない。 おそらくは、県の政治・経済の中心地を含み、人口密度も比較的高い この地域の約一〇〇万の人々に避難指示を出せば、莫大な社会的コス トがかかる。 また、避難指示によって政府の補償の対象にもなるとすれば莫大な補 償財源を必要とする、といった理由から、政府や県の思惑によって避 難指示が出されなったのだろう。 ――」》 ◎さきに、石原慎太郎都知事が「(原発)稼働の是非は国が責任を持 って判断すべきだ」などとする反対意見書を付け、条例案を都議会に 提出していましたが、18日、案の定、市民団体が制定を求めて東京 都に直接請求した原発再稼働の是非を問う住民投票条例案は、都議会 総務委員会で知事与党の自民、公明などの反対多数で否決されました。 与党の自民、公明両党の主張も「電気を頼る立場の東京が、立地地域 の雇用や地域社会の存立に甚大な影響を与える稼働の是非を判断すべ きでない」と石原慎太郎都知事と同一見解です。 一見、もっともらしい主張ですが、なぜ、住民サイドが原発稼働の是 非を判断してはいけないのかと、釈然としません。 市民団体「みんなで決めよう『原発国民投票」のメンバーらが、必 要数(有権者の50分の1、21万人余り)を大幅に上回るところの、 32万3076人の有効署名を集め、5月に地方自治法に基づく直接 請求をしていました。この「有効署名数」に全く意義がないのか。 さきに、石原慎太郎知事は、沖縄県石垣市尖閣諸島保全をめぐる 衆院決算行政監視委員会参考人として出席し、尖閣諸島購入につい て「都がやるのは筋違いだが、やらざるを得ない状況。本来は国がや るべきだ」とあらためて強調しましたね。 それなら、原発稼動についても、「国民がやるのは筋違いだが、やら ざるを得ない状況。本来は国がやるべきだ」とも、言えませんか。 犠牲のシステム 福島・沖縄 (集英社新書)集英社 (2012/1/17) ・〈目次〉・ 第一部 福島 ・第一章 原発という犠牲のシステム ・第ニ章 犠牲のシステムとしての原発、再論 ・第三章 原発事故と震災の思想論 第ニ部 沖縄 ・第四章 「植民地」としての沖縄 ・第五章 沖縄に照射される福島 〈参考〉 ・沖縄県民斯く戦えり・  発 沖縄根拠地隊司令官    (大田實・海軍少将)  宛 海軍次官  左の電文を次官に御通報方取り計らいを得たし  (略)  一木一草焦土と化せん。糧食6月一杯を支うる  のみなりという。沖縄県民斯く戦えり。  県民に対し、後世特別の御高配を賜らんことを。              〈昭和20年6月6日〉

≪都会歳時記≫

[都市・現代の視座1000句]句集 古家 元「文學の森」刊]
〔夏〕 動物  海鳥に小鰺をまきて市仕舞ふ
http://shop.bungak.com/products/detail.php?product_id=143

≫平成万葉集

読売新聞社 (編集)、「万葉のこころを未来へ」推進委員会 (編集)
華やかな光の束で彩られ輝いている冬の街並み
小松公仁故(14歳)東京都

◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆

アンブローズ ビアス (著)、Ambrose Bierce (原著)、 西川 正身 (翻訳)
望遠鏡(telescope n.)
目に対して、電話が耳に対するのと同様な関係を持ち、 遠く隔たった事物に、おびただしい数の用も何もない 些細な事物でわれわれを悩ますことを可能にさせる仕 掛け。ただし、電話と違って、われわれをそういう犠 牲的行為も出すベルが取りつけてないのは、せめても の幸いと言うべきである。 新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)

☆★☆言えそうで言えない英会話表現☆★☆

私は自分の耳を疑った。
I couldn't believe my ears.
<NHKラジオ 「英語5分間トレーニング」岩村圭南 講師> ※この番組の放送は4月1日で終了しています。

◎◆◎アートのたのしみ《英国篇》◎◆

J.W. Waterhouse“神のお告げ”
(1882年・テイト・ギャラリー、ロンドン ) (Consulting the Oracle ◆ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス (Jhon William Waterhouse〈1849-1917〉) ・イギリス ラファエル前派・ ウォーターハウスは、父が画家でたびたびローマに滞在して いた関係で、ローマで出生。この年、イタリアではガリバル ディのシャツ隊がローマを占拠する統一戦争が起こり、イギ リスでは、アカデミズムに反旗を翻したラファエル前派の作 品がロイヤル・アカデミーなどの美術展に初めて出品された ました。 ウォーターハウスは、父親のアトリエで絵を勉強し、1870年 にアカデミー美術学校に入学。アルマ・タデマの影響もあっ て、古代史に題材を取った絵が多い。ロイヤル・アカデミー でも成績がよく、「魔法の円」が国に買い上げられたり、多 くの賞を取っています。後期の作品にラファエル前派的な作 品が多い。バーン・ジョーンズのように詩情にあふれていま すが、ウォーターハウスの方がより造形性、素描力が優れい ます。古典と新風がよく調和した画風を世におくりました。